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結婚5周年記念旅行/マレ地区でランチと…

 蚤の市のあったヴァンヴから再びメトロに乗って、今度はマレ地区へ移動。

 13号線をさっきとは逆方向に乗り、シャンゼリゼ・クレマンソー(Champs-Élysées - Clemenceau)駅で1号線に乗り換え、オテル・ド・ビル(Hôtel de Ville)駅で降りた。マレ地区の正確なエリアがよく解らないんだけど、多分この辺りで降りると近いはず…という感覚で。
パリのメトロ13号線
シャンゼリゼ・クレマンソーのホーム
 メトロの車両の中で、何か不思議そうな感じでこちらを見ていた東洋人の男の子。カメラを向けたらちょっと恥ずかしそうにしつつもこちらから目を逸らさなかった。お母さんや二人の雰囲気から日本人かな?と思ったんだけど、携帯に出たお母さんが話したのは中国語だった。勿論、中国語が話せる日本人という可能性もあるけど。なんにしても、パリはいろんな人が暮らす。
メトロの中の中国人親子
↓オテル・ド・ビルのホームにあった、変なポスター。
オテル・ド・ビルのホーム

 ちなみにフランス語で『Hôtel』は英語の“ホテル”と同じ意味で使われるけど、『Hôtel de Ville』となると突然“市役所”という意味になる。Hôtelには公共の建物と言う意味もあり、そしてVilleは“街”とか“市”とかいう意味があるので。
 以前、フランス語が全く解らないアメリカ人がフランスの片田舎の町で、日曜日で誰も居ない役所をホテルと勘違いし、たまたま一人居た英語の解らない職員と話が噛み合わずに結局泊めて貰った…という話を何かで読んだことがあるけど、僕もフランスに初めて来た頃にパリのオテル・ド・ビルの建物を見て、随分立派なホテルだなぁ〜と思っていた。

 駅から地下で直結している店…と言うかビル…の入り口があり、なるべく寒い外に出たくない気持ちから足が自然にそちらの方を向く。近付くと“ベー・アッシュ・ヴェー (BHV)”の入り口だった。パリ版東急ハンズみたいな店だ。前に一度入って工具やらなんやらを買ったことがある。
 地下のフロアをざっと見て、エスカレーターで地上(0階)へ。2階(1階)以上に行かなかったので上がどうなっているのか見なかったけど、1階はファッション・フロアだった。以前もそうだったかな?覚えてない。
 売り場にはチラホラSale(サルって読む)のPOPが出ていたので、嫁さんが薄手のマフラーかショールが安くて良いのがあれば買いたいと言うことで、少しショッピング。まぁまぁのがあったので購入。これで少しは寒さ対策になる。僕もちょっと何か欲しかったけど1階はレディス・フロアだったし、それより早く昼飯を喰いたかったので店を出た。

 店の横のタンプル通りという路地を北に少し歩くと、ルノー・4・フルゴネット(ライトバン)が路駐していた。キャトル(4)は日本でも何度か見たことがあるけど、フルゴネットは本物を初めて見たかも。キュートだ。鮮やかな青の色味も良い。いかにもフランスの商用車というイメージの大元。カングーの源流だ。
4区の路地に居た4のバン
その先、↓この路地からのポンピドゥセンターも随分昔に撮った様な…。
路地から見えたポンピドゥセンター

 さて、パリでの最初で最期のランチだ。折角なのでパリらしいところでパリらしいランチをしようとマレ地区に来た。まぁ、ここがパリらしいかどうかはホントは良く知らないんだけど、割とゴチャっとした地区に色々お店があるのは知っていたので、ここに来れば何かあるだろうと。
 で、まずは昔からありそうな佇まいのカフェを選ぶ。時間は既に13時半頃だったので、土曜のこの時間帯はどの店も店内はお客で一杯で(外の席は空いていたけど、寒くて…)、この店も何とか2人用の小さな丸テーブルの席に座ることができた。
パリでランチしたカフェ
 店に入ると俄然活躍する嫁さん。早速テーブルに置いてあったメニューを真剣な眼差しで読み始める。フランスに限らないけどこちらの料理名は(大抵は)素材の名前が並び、それを焼いたとか煮たとか書いてあるので、読んで意味が解れば知らない素材じゃない限り大体どんな料理か想像が付く。これについては本当に嫁さんが居てありがたかった。今まで一人で海外旅行をしていて料理を頼む段階で、内容が分かって注文したことの方が遥かに少なかったし、出て来た料理を見て軽くショックを受けたことは1度や2度では無いので(喰えない様なものに当たったことは無いけど)。
 さぁ、パリらしいランチということで…いや、適当なイメージだけど…「ステーキフリット」を頼む。要するにステーキとフレンチフライだ。大きなステーキとたっぷり乗ってくるフレンチフライが身体に悪そうでイイ。これにチーズのサラダを頼みシェアする。勿論ワインも。肉料理だけど我が家の定番は白。
 フランスでは頼まなくてもパンは必ずついてくる。レストランではパンを出さないといけない…と言うような法律がある筈なので。だからレストランで例えばハンバーガーとかピザとか頼んでもパンが必ずついてくる。正直やり過ぎな気がするんだけど、これも国内のパン屋を守るための法律なんだと思う。フランスには、パン職人(ブーランジュ/boulanger)が居る店以外は、パンを売っていても『パン屋(ブーランジェリー/boulangerie)』と名乗れないという法律もある。
 カフェの店内の賑やかな雰囲気と、マイペースに見えるギャルソンと、隣の席でひたすらワインだけを飲む(多分)近所のおじいちゃんとがごちゃまぜになって、フレンチなランチタイムだ。そして若干固めで筋ばった牛肉が何だか美味い。山盛りのフレンチフライは勿論完食で満腹で満足。但しランチ代は二人で5千円になった。もっともフランスで外食するとランチはこんなものではある…。
パリ、最初のライチタイム
ステーキフリット
ノリの良かったバーテンダー

 お腹が膨れ、ワインのせいか身体も温まり、午後になって少し寒さも緩んできたので、特に目的も無くプラプラとマレ地区を散策する。適当なところでお茶でもしようと。
 ところでヨーロッパに来ると、割と頻繁に↓こう言う状態のスニーカーを見るんだけど、コレ、なんだろう?何かのおまじない? 電線の位置、相当高いんで(ビルの3〜4階の位置)、投げて引っ掛けるのは簡単では無さそう…と言うのは分かる。いや、それ以上に、引っ掛けたら取れないから、そのまま帰るのが前提だよなぁ。単に酔っ払いの遊びかな? たまに見るんで随分前からの疑問。
電線のスニーカー1
電線のスニーカー2
↓ジュール・ヴェルヌ的な何か?のコスプレおじいちゃん。
ジュール・ヴェルヌ的なコスプレおじいちゃん
 ユニクロを見つけたので、安いダウンでも無いかな?と入る。パリなのにユニクロで買い物をするのは、なんだかなぁ〜という感じだけど、とりあえず寒さをしのぎたいだけなので、高性能/低価格は魅力的だ。
 ところが店に入ると偉い混み具合。試着室もレジも長蛇の列。土曜のせいもあるだろうけど大人気だ。店内も、パリらしく古い建物(多分工場か何か。真ん中にある赤茶色の筒は煙突だろう)の吹き抜けの空間をそのまま利用していて、ユニクロとは思えないお洒落度合い。
 ただ、商品価格が日本よりも高い気がする。ここ2〜3年ユニクロなんて全く行って無いから、ちょっと前の感覚値だけど。多分こちらでは“ZARA”とか“GAP”辺りと同じ扱いなんだろう。むしろこっちではユニクロの方が上かもしれない。
 それはともかく、僕はパリのユニクロで数千円出して“服”を買う気になれなかったし、何よりレジの長蛇の列に並ぶのは嫌だったんで、早々に退散。
マレ地区のユニクロ

 少し広い歩道のスペースに、メリーゴーランドが置いてある。以前も見たことがある気がするから、移動式に見えるけど置きっ放しなのかな? 女の子がGPレーサーの様に、バイクに伏せてクルクル回っていたのが可愛い。未だにグランプリで活躍する女性レーサーはほとんど居ないから、頑張れ!
メリーゴランドの女の子レーサー
マレのメリーゴランド

 大好きな初代トゥインゴ。実はこの時点でも既にあちこちで何枚もトゥインゴ写真を撮っているんだけど、トゥインゴばかり載せても…と掲載は自粛した(でも多分、この後も良さげな写真は載せるけど)。
 欧州で、この形の初代は'93〜'07年の14年間も販売された上(内容は前・中・後期で若干違う)、販売末期まで人気車だったので、今だに結構な数の初代トゥインゴを見る。実にフランス合理主義的な優れたデザインの大衆車だと思う。ユーモラスでもあるし。欲しい車。
マレのトゥインゴ1
マレのトゥインゴ2
 で、今はこういうのにパリの庶民は乗っている様だ。乗り捨て自由なシェア・サイクルは既に欧州のあちこちの都市で流行っているけど、パリではEVのカーシェア・サービスの『オートリブ(AutoLib')』というが始まってる。この車↓。
パリのEVシェア・カー
 結構走っているのも見かけた。通常は期間によって幾つか種類がある定額料を支払い、30分5ユーロで乗れるのだけど、旅行者でも利用し易い様に、定額料無しの30分9ユーロで乗れる様だ(免許のチェックとかどうするんだろう?)。どのステーションでも借りれるし、ステーションが空いていればどこに返却してもいいのは、シェア・サイクルのVelibと同じ。雨の日とか便利だ。もっとも雨の日は車が出払ってるかもしれないけど。
 ちょっと乗ってみたかったけど、今回は1日だけしかパリに居ないから無理だった。

 さて、折角パリだし、マレに居るし、セーヌ川の側まで行くか。

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5.ヴァンヴの蚤の市
4.モンパルナスの朝市
3.RER車内とパリの宿
2.パリへ
1.出発準備 編
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結婚5周年記念旅行/ヴァンヴの蚤の市

 一通り楽しんだ朝市から、メトロでヴァンヴへ移動。

 ザッとではあったけど青空市場を楽しめたことに一応満足して、メトロ13号線のゲテ(Gaîté)駅を探して歩き始める。駅はすぐ側のはずなんで、路線の真上の道路を歩いていれば入口が見つかるはず。
モンパルナスのアパートの壁の絵
(↑なんかこのアパートの壁の写真、昔も撮った気がする…)

 たまたまゴミ収集車の作業風景に出くわしたんだけど、ガッチャンガッチャンと収集車の後ろに付いている大きなアームが、ゴミ入れの容器を高々と持ち上げて自分のゴミを収集する様が面白かった。
 このシーン、手持ちのミラーレスカメラ(FUJIFILM X-Pro1)で動画を撮っていたので写真が無い。今回の旅からムービーを撮ることに少しチャレンジしたんだけど、当然カメラ1台では全く同じシーンは写真か動画のどちらかしか撮れない。まぁ、2台あったからって僕一人じゃ結果は同じだろうけど。仮に今流行りのGoProの様なウェラブルなアクションカムを使えば動画は勝手に撮れるだろうけど、そういうのを撮りたい訳じゃ無いしなぁ(それはそれで面白いけど)。
 それと、あまりカメラの動画機能を使ったことが無かったけど、想像以上に使い勝手が悪すぎた。偶然マトモに撮れたときはさすがレンズとセンサーが良いので凄く綺麗な絵なんだけど、その“マトモに撮れる”場合が極端に少ない。とは言え映像に投資する余力は色々無いし、優先順位は低いんだけど、撮るとフラストレーションが少し溜まるから困ったもんだ。

 ゲテ駅の入り口はすぐに見つかった。蚤の市のあるポルト・ドゥ・ヴァンヴの駅まではわずか3駅なのですぐに着く。…はずなんだけど、券売機の使い方で迷って時間を喰う。英語の画面は選べても意味を大雑把にしか読めて無いので、正解に辿り着くまで2〜3回のトライ・アンド・エラーが必要だった。一番よく解らないままだったのは行き先までの料金。確か同じエリア内では同一料金…という曖昧な記憶はあったんだけど、それをどうやって確認すれば良かったのか…。まぁ、数駅だし一番安い料金で良いだろ…ということで良しとした。
ゲーテ駅入り口
ゲーテ駅ホームに降りる階段
ゲーテ駅ホーム

 ゲーテの隣はペルネティ(Pernety)駅。この界隈にパリ生まれの友人(両親は日本人)の実家がある。以前その家の空き部屋で、3〜4日お世話になったことがあって、“ペルネティ”という発音には少し懐かしさを感じる。ただ、あまりこの駅からメトロに乗らなかったから、ホームを見てもあまりピンと来ないんだけど。
ペルネティ駅
メトロ12号線車内

 ポルト・ドゥ・ヴァンヴ駅から地上に出ると、ほんの1分かそこらで蚤の市をやっている通りに出る。この日…特に午前中は凄く寒かったし天気もどんよりしていたせいか、賑わっている…というほどの人出では無かった。まぁ、とにかく掘り出し物は何か無いかと端から歩き始めた。
ポルト・ドゥ・ヴァンヴ駅
ヴァンヴの蚤の市1
 ここの来たのは二度目だけど、いかにも骨董品という佇まいの価値のありそうなものから、誰が買うんだろう?という様などう見てもガラクタにしか見えないものまで、様々な古物が売っている。なので価格帯も相当な開きがあるが何れにしても交渉次第。僕らに明確な目的があった訳じゃないけど、お土産になりそうな小物がお買い得価格であれば…くらいの気持ちで歩き始める。そうでも無くても写真的には面白い被写体があって楽しい場所。
ヴァンヴの蚤の市2
ヴァンヴの蚤の市3
ヴァンヴの蚤の市4
ヴァンヴの蚤の市5
 下の写真、いろんな店のガラクタ箱を熱心に物色していた嫁さんが見つけたピッチャー。日本酒を燗して飲むのにちょうど良いんじゃ無いかと値段を聞いたら、1ユーロだった。即購入。良いの見つけた…と思ったら、そのあといくつも同じものを見た。どうやら相当出回っているものらしい。
ヴァんヴの蚤の市/ピッチャー
 そして一見して高そうだけど気に入ったものがあった。下の写真の携帯用のスコッチボトルとカップの3点セット。カップは縮められる様になっていてパタンと蓋が閉じてケースになる。磨かれたシルバー(メッキだと思うけど)と(多分)真鍮のマークの入ったデザインが美しくて値段を聞くと、なんと200ユーロ。半額まで値切っても1万3千円…。スコッチ・ウイスキーを携帯して飲む習慣がある訳じゃ無いし、値段を聞いた瞬間に物欲は覚めた。でも、美しかった。
ヴァんヴの蚤の市/携帯用スコッチセット1
ヴァんヴの蚤の市/携帯用スコッチセット2
ヴァンヴの蚤の市1
 古い二眼レフや蛇腹のカメラや、何のパッケージか解らないけど少し色褪せた感じが良いブリキ缶とか、それだけで絵になる。あと犬と。犬は蚤の市の売り物じゃないけど。こっちでは街中でも店の中でも地下鉄でもどこでも良く見る。
ヴァンヴの蚤の市6
ヴァンヴの蚤の市7
ヴァンヴの蚤の市8
 メトロの駅の方からマルク・サニェ通りを端から歩き始め、ちょうど500m来たジョルジュ・ラフネスト通りとの交差点で、蚤の市は進行方向右に鋭角に曲がって続く。その角でピアノ…では無いか、少し金属的な音の鍵盤楽器を軽やかに演奏しているおじさんが居た。動画を撮ったがこれこそ写真じゃ伝わらない部分。隣で演奏を直立して見ている子供が可愛い。
ヴァンヴの蚤の市9

 しかし、寒い。気のせいか時間が経つほど寒く感じてくる。まぁ、身体が冷え切った…ということだ。薄着な僕らがダメなせいだけど。その角にあるホットドック(だったかな?)のトラック屋台でコーヒーでも…と思ったけど、寒過ぎてどこか暖かい店内に入りたい気分。ちょっと足も疲れたし。
 で、一旦蚤の市を離れてカフェを探すことにした。ヴァン・ショ(ホット・ワイン)のある店が良い。トラムが走る広い通りまで出ると、交差点の角に少し大き目のカフェがあった。ビールサーバーがカウンター越しに見えたので、ここなら大丈夫だろうと入る。
 カウンターに陣取って立ててあったメニューを見るが、ヴァン・ショは見当たらない。すると嫁さんが近くに居た店員のおじさんを呼び、「ヴァン・ショが飲みたい!」とジェスチャー交じりに。飲食店に入った途端に躊躇無い。
 おじさんは「おう!あるぞ!飲むか!?」的な感じで答え、ヴァン・ショを入れてくれた。エスプレッソ・マシンのスチームでワインを温めたのがちょっと面白い。カフェだとこのやり方が普通なのかな。とにかく温かくて甘くて非常に美味い! おじさんにカメラを向けると、肘を付いて眼鏡をズリ下げポーズを取った。
ヴァンヴのカフェ1
ヴァンヴのカフェのおじさん
 すっかり身も心も温まり、蚤の市に戻る。
 店を出てすぐ、狭い(と言うかほぼ無い)前後スペースしか無い縦列駐車から、何度も切り返して出ようとしているルノー・トゥインゴが居たので、フランスらしいなぁ〜と動画を撮っていたら、少しして向こうの女性ドライバーも僕に気づいて車を動かすのを止め、僕の方にスマホを向けて写真だか動画だかを撮り始めた。一瞬まずかったかなぁ〜と撮るのを止めて「あっ、ゴメン」とテヘペロ的なジェスチャーしたら、向こうの女性も笑っていた。…と言う訳で、写真は無い。

 残るジョルジュ・ラフネストル通り側の、100mほどの距離に並んだ青空店舗を歩く。ただ、もう昼過ぎになっていたので徐々に店をたたみ始めていた。
ヴァンヴの蚤の市10
ヴァンヴの蚤の市11
ヴァンヴの蚤の市12

 端まで行って引き返し、最初に見始めた場所まで戻りながらショップをおさらい。ただ、既に店を片付け歩道の路面が増えて来ていた時間帯だったけど。結局戦利品は1ユーロの“徳利”だけだったのは、若干残念感。イタリアの蚤の市に期待して終了。

 さて、腹減った。どこかに移動してランチだ。

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結婚5周年記念旅行/モンパルナスの朝市

 前回でようやく1日目終了。今回からやっと現地の旅編。

 僕は6:30頃目が覚めた。嫁さんは1時間ほど後に起きる。普段と同じパターンだ。いや、普段6時半に起きている訳では無く、僕の方が少し早く起きる…という意味で。
 夏時間になったとは言え、4月2日のこの日はまだ7時頃からようやく明るくなってくる感じ。窓を開けるとかなり寒いけど、暫くパリの空と街の色の変化を見ていた。この時間帯から飛行機雲が数本。何故かは知らないけどこっちは飛行機雲が毎日沢山見えるもんで、何本も飛行機雲がある空を見ると、ヨーロッパに来たなぁ〜と感じる。
パリのホテルの窓からの朝の風景1
パリのホテルの窓からの朝の風景2

 パリは昨晩も含めて全2泊。夕べ遅くにチェックインした宿の名前は『ペンション レジデンス デュ パレ』という名のちょっとホテルとは言い難い宿。実際、予約後にこの宿から来た案内メールには「ここはホテルではありません」とある。サービス内容についての説明の話だけど。
 建物はリュクサンブール公園の西側に接していて、アサス通りにギヌメ通りがぶつかる交差点(下の1枚目の写真)の角にある。割引価格で予約を取ったけどダブル2泊で税込(10%)で約177ユーロ(約23,100円)。朝食は付けてない。この辺りでは安い部類だけどやっぱりパリの中心近くは割高だ。
 それでもこの場所の宿を選んだのは、目の前のアサス通りを宿から2〜3分のところに、大学時代の同級生が夫婦で暮らすアパートがあるからだ。今晩は一緒にクスクスを食べに行く予定で、多分そのあといつものように部屋飲みになるだろう…と。
 僕はパリに来るときは、その友人宅で夜遅くまで飲んでも歩いて帰れる様に、大抵はこの辺りに宿を取ることにしてる。もはや僕の中では、その友人宅に行くこととパリに行くことはほとんど同じ意味になっているので。
ホテル前の交差点(目の前がリュクサンブール公園)
ホテルの並びの花屋

 朝食は1階(0階)にあるカフェでも良いかな…と思っていたんだけどまだやっていなかった。朝8時半頃。そのままリュクサンブール公園を背にしてホテルの横の道を歩いて行った一つ先の交差点の角に、少し大き目のイートインのスペースがあるパン屋があった。
 イートインでも2〜3人が食べていたけど、ひっきりなしに来る客はバゲットなんかを買って帰る人が多い。ガラスケースに並んだパンやサンドイッチ、ケーキがズラッと。フランスで食べるバゲットの味の記憶が蘇り、どれを見てもヨダレが出る。
 暫く悩み、朝食の目標を定め、客の注文が途切れる瞬間を狙って、レジでは無くイートインのカウンター越しに僕が注文しようとすると、横から嫁さんがガラスケースの中を指差しながら注文し始めた。
 これまでほとんど現地の人とやり取りをしなかった嫁さんなんだけど、ここでいきなりフランス語を喋り始めた様で面白かった。言ってる内容は食材やサンドイッチの名前の単語だけでほとんど文章になってないんだけど、フレンチ店勤務の経験がある嫁さんは食材の単語だけは沢山知ってるので、一見流暢にフランス語で店員とやり取りしている様に見える。“興味”というのは、人を動かすんだなぁ〜と。
 サンドイッチとエスプレッソを二人でそれぞれ一つずつ頼み、パリ最初の食事はパン屋のカウンターということで。勿論フランスで食べるバゲットはやっぱり美味くて幸せだ。
ホテルの側のパン屋/店内
ホテルの側のパン屋/バゲット
ホテルの側のパン屋/サンドイッチ

 現地最初の食事に満足して店を出る。今日は土曜日なのでパリ市内では“蚤の市”の開催日だ。3箇所あるらしいのだけど、今日は僕も一度行ったことのあるポルト・ドゥ・ヴァンブに行くことにしていた。で、以前はメトロで行ったのだけど、GoogleMapの徒歩でルート検索するとここからちょうど3kmしかない。3kmならブラブラ街歩きしながら行っても良いんじゃないか?と、とりあえずモンパルナス・タワーのある方向に歩き始めた。

 パン屋を出てすぐ、写真を撮るために置いたのではないかと思うほど絵になる感じで、英国のバイク“トライアンフ(のスクランブラー)”が停めてあった。駐車したと言うにはあまりに歩道の中の中途半端な位置。それに特に図太いチェーンロックとかも無く、今、タバコを買いに行ってます…的な雰囲気なんだけど、僕らが帰る翌日も全く動いた形跡無く停まっていたから、きっと近所の人のものなんだと思う。海外では不用心にバイクなんて停めておくと、アッという間に盗まれてしまう様な印象が強いので、大丈夫なのか?と他人事ながら心配してしまうんだけど、パリはそうでも無いのかな? 街中に停めてあるバイクは結構汚いのが多いんだけど、このトラは綺麗だったので余計に…。
パン屋の側のトライアンフ・スクランブラー

 時々建物の間から見えるモンパルナスタワーを目指して歩いていると、ちょうどお店の開店時間だったので、まだ忙しそうに準備をしている肉屋や魚屋や八百屋、チーズ屋と言った食品系の小さな店の前をいくつも通る。店の内外装のデザインや商品の陳列の仕方がお洒落だったり、売ってるものが珍しかったり、ついつい一軒一軒足を止めてしまうので、中々先に進まない。
6区の肉屋ショーケース内
モンパルナスの魚屋のイケメン達
モンパルナスのチーズ屋
モンパルナスの八百屋の店先
モンパルナスの魚屋の壁
 それと僕の場合、日本に入って来てなかったり、滅多に見れない珍しい好きな車が居ると、写真を撮りたくなって止まり…。
モンパルナスに停まっていたオペル
モンパルナスに停まっていた先代、初代トゥインゴ
 勿論、ちょっと異国を感じる風景を切り取りたくなるし…。
モンパルナスの風景
モンパルナスに向かう途中
 特に初日の今日は、15m進むと何か写真を撮っている様な感じで…。

 そんなもんで、宿を出てから1時間半以上経っても…朝食を取ったとは言え…まだ300mくらいしか進んで無い。これじゃぁ3km歩くのに一体何時間掛かるやら。やっぱりメトロに乗るか…と思い始めた時、青空市場に出くわした。モンパルナス・タワーから南東に真っ直ぐ伸びるエドガー・キネ通りの、中央分離帯部分の歩道にぎっしりお店の屋台が並んでいた。
 そうだ。僕はここに一度来たことがある。すっかり忘れていたけど風景が飛び込んだ瞬間に思い出した。蚤の市が土曜しかやってないからとそっちばかり気になっていたけど、青空市場も土曜開催とかが多いはず(物のブログに寄ると、この朝市は毎週水・土曜開催)。当然、夫婦二人でテンションが一気に上がる。
モンパルナスの青空市場
 多分200〜300mほどの間に、歩道の両サイドにぎっしりと屋台が続く。基本的に生鮮品の店がメイン。今さっきバゲットのサンドイッチを食べたばかりでお腹いっぱいなんだけど、「買い喰いしよう!」と思ってしまうヤバい場所。あるいは生鮮品は買って帰れないから見ているだけになるけど、珍しい食材や日本では高価な食材が驚くほどに安価で大量に売られているのを知るのも楽しいし、何より屋台がズラッと並んだ雑多な空間で、客と店主が大声で時々笑いながらやりとりしている生活感溢れるこの雰囲気に浸れるのが楽しい。
モンパルナスの朝市/風景1
モンパルナスの朝市/風景2
モンパルナスの朝市/風景3羊の脳
モンパルナスの朝市/風景4
モンパルナスの朝市/風景5
モンパルナスの朝市/風景6
モンパルナスの朝市/風景7
モンパルナスの朝市/風景8
モンパルナスの朝市/風景9
 比較的急ぎ目に、屋台の市場の端から端まで見る。ただ、美味しかったサンドイッチを恨み始めるくらいお腹が膨れていたせいで、その場で買い喰いはやはり無理…。移動中やホテルで食べる機会があるだろうと、パウンドケーキとシェーブルチーズとコンテチーズを買ったくらい。まだ観光初日の朝なので、その点ではまだ微妙に自制心が働くと言うか…。
 まぁ、何にしてもパリの朝市の雰囲気を初っ端に味わえたのは良かった。どこの国や街に行ってもそうだけど、やっぱり市場は楽しい。

 さて、もう大分時間を消費したのでメトロでヴァンヴの蚤の市へ行かねば。昼頃にはみんな店を畳んでしまう。

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3.RER車内とパリの宿
2.パリへ
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結婚5周年記念旅行/RER車内とパリの宿

 前回は、やっとCDG(シャルル・ド・ゴール)空港に到着するところまで。13日間を何回で書き終えられるかな。

 さてさて。無事だったスーツケースを転がしロビーに出て、まずはモバイルWiFiの設定をしてみる。既に成田からiPhoneの“モバイルデータ通信”の設定を切っていたので国際ローミングは入らない筈だけど、iPhoneの電源を入れた途端にSoftbankからメッセージが届くので、ちょっとビビる(勿論、問題は無い)。WiFiは中々繋がらず何か設定間違ったかと思ったけど、しばらくしたら繋がった。理由は不明。

 3月下旬、ほんの一週間前に起きたブリュッセルのテロから…と言うより、多分去年のパリのテロ後からなんだと思うけど、空港内を自動小銃を持った兵士が巡回していた。それだけ見れば物々しいのだけど、特にピリピリした空気を空港内に感じなかった。正面から写真を撮りたかったけど、微妙に怖気付いて後ろからパチリ。
CDGのロビーを巡回する兵士

 さぁ、まずは空港からパリ市内までの移動なんだけど、遅い時間の地下鉄は微妙に治安が悪い…という話もネットで見たし、2人で割ると思えばタクシー代もそう高くないか?…とも思ったものの、やっぱりRER(近郊列車)とメトロを乗り継いで6区にあるホテルまで行くことにした。危ない雰囲気があるならそれはそれで経験だし、そこまで急いでもいないし、何よりやっぱり安い。
 ターミナル2から長い動く歩道を進み空港第2駅の入り口までの間、既に22時近くになっていてひと気はほとんどなく、微妙に照明が消えていたりして少し寂しい。もしや終電終わってる?と思う様な雰囲気。有人のチケット売り場が開いていて、切符を買い地下鉄マップを貰い何番線か聞いたら教えてくれたんで、まだ電車は動いているんだろうと一安心。
 スーツケースと一緒に通り過ぎるのがどうも慣れなくスムーズにできない、三本の棒を「グリッ」と回すタイプの改札口を抜け、エスカレーターを降りホームに停まっていた列車に乗る。その時はまだ席はガラガラだった。
CDG/RERの看板
 車内に座り5〜6分したら列車は動き始めた。すぐに空港第1駅に着き、パラパラと旅行客らしき人と、空港で働いているらしき人が乗って来る。通勤の帰り時間でもあるのかも。空いていた車内も、空港を出ていくつか駅を通り過ぎた頃には結構混んできて、立っている人も増えてきた。
 空港以外の駅から乗ってきた人達はアフリカ系やヒスパニック系、また中東系と思われる顔立ちの人が多く、パリが移民の街だということを意識させられる。服装も一見して古くヤレているので、多分、そう裕福では無いんだろう。パリに着いた日(と翌日も)は予想していたより結構寒かったんだけど、その防寒の為に着込んだ服装が、日本の通勤電車の小綺麗な人たちばかりの風景からはちょっと想像出来ないくらいの古着感。
 もっとも僕はそのこと以上に気になっていたのが、4席シートの2席分を足元に置いたスーツケースで塞いでいたこと。車内が混み始めてからなんとか少し避けて1人は座れるようにしたけど、混んでる中で1席座れないままになっていたことが気になって仕方なかった。それ以上どうにもならなかったけど…。
 そんなことを考えていたら、とある駅から発車し電車が動き始めた時、窓の下から大きな「ドン!」と言う音と振動。なんだ!?と瞬間的に外を見ると、若い男が窓の下側に思いっきり蹴りを入れて来ていた。列車は動き始めていたのですぐに見えなくなったし、僕も少し驚いたものの「酔っ払いか?」と思う程度だったけど、嫁さんはこの出来事で不安感を倍増させたらしい。車内の人種のるつぼ的な雰囲気もあり。
パリRER/ドア上の停車駅表示板
 パリのほぼ中心にある“サン・ミッシェル・ノートルダム”で、RERからメトロの10号線に、スーヴル・バビロンで12号線に乗り換えて、ホテルの側の“ノートルダム・デ・シャン”を目指す(後で調べたら、RERでポート・ローヤルまで真っ直ぐ行って降りた方が早かった)。
 RERの車内も、乗り換え時の駅のホームもメトロの中も。パリの中心に来ると雰囲気がガラっと変わり、都会の忙しい人が行き交う馴染みの感じになる。勿論東京と比べればどこかゆったりとした雰囲気があるんだけど。いずれにしても、ようやく「パリに来た」と言う感覚。特にメトロの古い車両のドアノブをガシャン!とやるときは(開けるときだけ自分でドアノブを捻らないといけない。閉まるときは自動)。
パリ・メトロ/クルニー・ラ・ソルボンヌ駅
パリ・メトロ/スーヴル・バビロン駅1
パリ・メトロ/スーヴル・バビロン駅2

 ノートルダム・デ・シャン駅から地上に出ると、オレンジ色の街灯に照らされた少し薄暗いパリの街並みが目に飛び込む。なんだか懐かしい様なそうでも無い様な…。時間を見て無かったけど多分この時点で23時前後。辺りに人影はあまり無い。
 iPhoneでGoogleMapを見ながらホテルへ。いやぁ〜便利だ。迷い様が無い。ただ、こちらの都会の安宿の場合、場所が解っても建物の一部がホテル…と言う場合も多く、看板が小さくしか出てなかったりするし、入り口が建物共同でロックが掛かっているので暗唱番号を押さないと開かない。今回のパリの宿もそうだった。
 そのホテルのある建物は1階(こちらでは0階と言う)がカフェになっていて、まだ人で賑わっている。街中を歩く人は少ないのだけど、時々現れるカフェやレストランには灯りが付き人が集まっている。
 そのカフェの横に扉がありホテルのネームプレートを見つけた。で、チェックインする前に飲み物を買おう…と、一旦その建物を離れ、すぐ近くで明かりが点いているのが見えた“よろず屋”的な個人商店に寄る。フランスの街中にはよくあるタイプの店。
 店の人はニコニコして感じの良い人で、店が狭く持って入れない僕らのスーツケースをレジの横で見ていてくれた。「あなたの写真を撮っても?」と聞くと、恥ずかしがって隠れてしまった。下の写真の入り口のところに、チラッと顔を出して写ってるけど。水とビールを買ってホテルの建物に戻る。
6区アッサス通りの商店

 建物入り口の扉の横にあるテンキーに暗唱番号を入力する為、メモを見ようとiPhoneを操作していると、横に立っていた黒人の人が「ここのホテルの客か?(的なことを言ってたと思う)」と聞くので「そうだ」と答えると、自分で暗証番号を入力して扉を開け、中庭を抜けて内側の扉もホテルの受付にインターフォンで話して開けてくれて、更にその先の狭小エレベーターに3人+スーツケースをなんとか押し込め、3階(欧州式で2階)のフロントまで案内してくれた。礼を言った瞬間に彼は降りて行ってしまったけど、ホテルの人だったんだろうか? その後一度も見なかったけど…。

 チェックインで諸々説明を受け(8割くらいは理解した)、WiFiのパスワードを受け取り、5階(4階)の部屋に上がる。通り側に面した部屋。しかし予想していたけど、古くて狭い部屋だ。ただ天井だけはやけに高い。多分築100年とか150年とかそんな感じだろうけど、その昔、この建物ができた当時は、ここに(この建物に)どんな人が暮らしていたんだろうか。僕らは今晩から2泊だけこの建物の長い歴史の中の“住人”に仲間入り。
 シャワー付き(トイレは共同)ではあるけど、そのシャワーは当然後の時代に“付け足した”もので部屋の角に取って付けた様にあり、壁とガラス戸で仕切られるようになってはいるけど、上側は解放状態。これで良く部屋の中がカビ臭くならないモンだ。もっとも日本よりずっと乾燥しているんだろうけど。
 窓を開け心許ない古い柵から身体を少し乗り出すと、右手にすぐリュクサンブール公園が見える。嫁さんが「怖い怖い」と言いながら身体を乗り出し外を暫く眺めて喜んでいたが、「寒っ!」と言って部屋に戻った…瞬間の写真↓
パリ6区リュクサンブール公園真横のホテルの部屋
 スーツケース内の荷物を出し、60cm四方くらいのスペースのシャワー“ルーム”で一人ずつシャワーを浴び、ようやくベッドに横になったのは多分深夜2時頃。今朝起きてから25時間ほど経っていた。

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■結婚5周年記念旅行 過去INDEX
2.パリへ
1.出発準備 編
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結婚5周年記念旅行/パリへ

 さてさて。長い“準備編”を経て、ようやく旅ブログ本編。

 2016年4月1日の朝7時過ぎに板橋の自宅を出る。二人で緑とオレンジのスーツケースをゴロゴロ転がしバス停へ。ちなみに僕がオレンジで嫁さんが緑。
 既にラッシュになり始めた埼京線〜京浜東北線を乗り継ぎ、京成線に乗り換える日暮里駅内のカフェで軽く朝食を。いつも…と言っても久し振りだけど…この、日常を離れる日暮里駅での乗り換えから、旅気分が少し盛り上がり始める。
 成田空港まではスカイライナーでは無く普通の急行列車。ラッシュ時でも東京から下る急行に座れないことは無いし、時間は30分しか違わない。そして浮いた往復二人分の特急料金はパリのランチ代一食分に。
日暮里でモーニング

 ところで今回の旅行には、僕ら夫婦二人の他に同行者が2名居た。僕らが行きつけの店であり、そしてこの5月からは嫁さんがパティシエとしてスタッフに加わる、近所のトラットリアのシェフとソムリエ……の分身。イタリアに行きたくて仕方ないシェフと、アルザスにあるドメーヌ『マルセル・ダイス』をこよなく愛するソムリエの二人(のコピー)を、折角だから連れて行くことにした。
 で、その“マルセル・ダイス”。今回のアルザス行きをソムリエに話した時に「アルザス行くなら絶対寄ってください」と念を押されたドメーヌで、僕は今まで知らなかったんだけど、実際に行ってみたらかなり良い経験をさせてもらった。その話はまた後で。
成田空港でシェフとソムリエ


 2年半前の台湾旅行は羽田からだったので、成田から出発するのは5年半前の上海旅行以来。その時は成田空港駅の改札の先でパスポートのチェックがあった気がするんだけど、今回は何も無かった。確か前はあったよなぁ? ほとんど意味は無いと思ってたし、微妙に面倒だったから無くて良いんだけどね。
 アエロフロートのチェックインカウンターは第一ターミナルの北ウィングにある。まず“イモトのWiFi”を借りてからチェックインカウンターへ行くと、隣のチャイナエアと共に結構並んでいた。カウンターで計ったスーツケースの重さは二人ともほぼ10kg。無料の上限は23kgなので結構余裕がある。半分空いてるから当然だけど。
 チェックインまでちょっと並んだおかげで、ボーディング開始時刻まで1時間ほどになっていた。早々に手荷物検査と出国ゲートを抜け、機内用の水とおやつを買って搭乗ゲートまで行くと、もう搭乗が始まっていた。
成田空港/アエロフロートSU261便搭乗ゲート
 東京・成田空港 4/1,12:00発、パリ・CDG空港 同日20:50着 アエロフロートSU261便。便名はパリまで同じだけどモスクワ/シェレメチボ空港でのトランジットがある。モスクワ着は現地時間で16:10。東京との時差は-6時間なので、モスクワまではほぼ10時間の空の旅だ。
成田空港/アエロフロートSU261ボーディング・ブリッジの窓から尾翼
 旅費をケチって痛い目に合ったことは未だに無いんだけど、それでも最安の部類の格安券を選ぶのはいつも少しドキドキする。ただアエロフロートは9年前(同じ年に2回)利用したとき、噂で言われるほど酷いとは思わなかったし、少なくとも僕は時間通りに何事も無く目的地に着いた。勿論、機内食は美味くはなかったし、一応シートにモニターは付いていたものの、日本語で見れる映画は皆無。大きな身体のオバちゃんアテンダントは、ニコリともせずにサービスをしていた印象が強い…けど、特に問題は無かった。
 さて今回はどうだったか。実はのっけから驚いた。まず最初に機内用の簡易スリッパとアイマスクが配られ(自前のスリッパ持って来て損した)、次にウェルカムドリンクで僕らは白ワイン(ナパ・ヴァレーのシャルドネ。)を頼んだんだけど、これが結構美味くて。座席にあるモニターでは相当数の映画を選べるし、日本語吹き替えも結構ある(だいぶ後で嫁さんが選択方法に気付いたんだけど)。
 それより何より驚いたのが、客室アテンダントが男女とも若い。しかも美男美女ばかり。そして何ととても上品な“笑顔”と“柔らかい口調”でサービスをして回る。この9年の間に、アエロフロートのサービスはすっかり“西側化”していた。機内誌のキリル文字はまるで解らないけど(表紙の写真は今回最後に行くミラノにある大聖堂だった)。
アエロフロート/機内サービスその1-スリッパ
アエロフロート/機内誌
アエロフロート/超美人のアテンダント
アエロフロート/座席モニター

 ということで、のっけから印象が良くなっていたアエロフロート。なので機内食にはちょっと期待し始めた。最初の機内食は離陸から1時間くらいしてから配られ始める。必ず2種類選べるので、僕と嫁さんでそれぞれ違うものを選び、シェアした。
 で、これがまた以前とは比べものにならないほど美味くなっている。全て…とは言わないけど、格段に良い。離陸直後と到着前の二度とも概ね美味しかった。二人二回分、四種類の内容はこんな感じ。↓
アエロフロート/機内食1
アエロフロート/機内食2
アエロフロート/機内食3
 10時間も飛行時間があると、一応夜(睡眠タイム)に値する時間帯がある訳だけど、そこでもホスピタリティ上がったなぁ〜と思うことが2つあって、一つは何度か水を配っていたこと。エコノミー症候群のことが言われる様になって久しいので今どきの対策だと思うんだけど、事務的に配る感じでは無く、やはり優しい微笑みで希望者に手渡していたのは、9年振りのアエロフロート利用者としては感慨深いものがあった。
 もう一つは、冷たいデザートが配られたこと。ちょうどお腹が落ち着き、ちょっと甘いものが欲しいなぁ〜と思う時間帯。アイスクリームかフローズンヨーグルトを選べたので二人でシェア。今までエコノミーしか乗ったこと無いけど、他の航空会社でも経験無かったので嬉しかった(今はこれも普通なのかな)。
アエロフロート/機内サービスその2-アイスデザート
 嫁さんは寝不足だった上、気圧の低い中で最初に飲んだワインが効いたのか、食事の後に少し気分が悪くなりぐったり横になっていた時間帯があったけど、それ以外は概ね映画を観ていた。僕は眠ること無くずっと。少しは寝ようと思ったけど、なんと無くズルズルと。でも、これすら観れる映画がほとんど選べなかった以前は出来なかったことでもある。
 成田からモスクワまで概ね定刻通りで到着。トランジットは到着から出発まで1時間40分あるけど、実際にゆっくり過ごせるのは30〜40分ほど。パリまでの空路の中、脚を伸ばして休むにはちょうど良い時間だ。
アエロフロート/SU261便モスクワ到着

 何度も繰り返すけど9年振りのアエロフロート。と言う訳で9年振りに来たモスクワ・シェレメチボ空港は随分と立派になっていた。以前のイミグレ付近は偉く狭くて薄暗いところだったけど、ぞれが明るく広くなったし(そう言えば、以前は一人だけ日本人スタップが居たけど今回は誰も居ない。最も迷うようなことは何も無かったけど)、何より制限エリアの拡充ぶりが凄い。どこの国も大きな国際空港の制限エリア内は、高級ブランドの免税店がいくつも並ぶお決まりの風景になる訳だけど、以前の狭いシェレメチボはなんとなく“らしさ”があった。それが今やすっかり最新の国際空港の雰囲気だ。でも、ボーディングゲートが並ぶ辺りは以前とレイアウトが同じ様で(と思う)、久し振りに来たなぁ〜という感覚が少し蘇った。
モスクワ・シェレメチボ空港/マトリョーシカ
モスクワ・シェレメチボ空港/ボーディングゲートが並ぶ辺り
 で、店の名前は覚えて無いけど、多分以前も入ったのと同じ経営と思われるビアパブに入った。“多分”と言うのは、店の内装やらはすっかり変わっていたのだけど、以前と同じ場所(だと思う)で同じ“スポーツ・バー”的なコンセプトだったので。
 ロシア・ルーブルを持ってなかったけど、成田で現金を少しユーロにしていて多分ユーロなら使えるだろうし、そもそも空港内ならカードがOKだろう…と、僕らはカウンターに座って一番小さなグラスを二つ頼む。目の前で若くてハンサムなバーテンダーが、グラスやら何やらをクルクルと回しながらサーブする様を眺められるという特典付き。地元ロシアのビールは結構美味かった。
モスクワ・シェレメチボ空港/スポーツ・ビア・パブ1
モスクワ・シェレメチボ空港/スポーツ・ビア・パブ3

 パリ行きへの乗り継ぎ便も定刻通りの出発だった。成田からの機材(機体)はエアバスA330で大きな飛行機だったけど、ここモスクワからパリまでは同じエアバスでもA320で、比べると大分小さな機材。ただ、そのおかげで、モスクワまでは真ん中の4列席だったので外が見えなかったけど、パリまでは窓側の席。3列シートだけど僕らの隣には誰も座らなかった。
 ただ、パリまでの便もサービス内容は概ね良好だったものの、機内食がイマイチだったのが残念。おかずの味も以前レベルな気がするし、妙に硬い変なパンや、デザート(?)の質も。やはり成田発の便は地元日本の給食センターのクオリティなんだろうか? それは9年前でも同じだと思うんだけど…。
モスクワ・シェレメチボ空港/SU261便パリ行き
モスクワ・シェレメチボ空港/SU261便パリ行き入り口
アエロフロート/SU261便パリ行き機内食

 モスクワからパリまでは4時間弱の飛行時間。現地間の時差は-1時間(日本とは-7時間(冬は-8時間))。こちらもほぼ定刻通り夜9時前にパリ・CDG(シャルル・ド・ゴール)空港に到着した。
 イミグレで「Bonjour !(ボンジュール!)」とひとこと挨拶を交わすだけで、特に何も聞かれないのは以前と同じ。パスポートに入国のスタンプを押してくれないことがよくあったので、もし今回もスタンプ押され無かった場合にパスポート返して押して貰おうと心の準備をしていたら、今回はちゃんとスタンプしてくれた。
 で、心配していたロストバゲージも無く、無事に二人のスーツケースを受け取った後に今回の旅で最初のアクシデントが発生。いや、アクシデントにはならずに済んで良かったことが発覚。ターンテーブルからスーツケースを降ろし、開けようと鍵を出した時、「あれ?成田で鍵を掛けた記憶が無い!」と思い出した瞬間、全身の毛穴から冷や汗が…。なんと僕は鍵を掛けずにとスーツケースを預けていた。荷物にトラブルがあっても大丈夫な様に自分のものは最悪無くなっても良いものしか入れて無かったけど、パリの友人夫婦に頼まれた本やらお茶やらが入っていたので、何一つ無くならずそのままだったことを確認した時には、一瞬力が抜けた。時々僕はこういう大ポカをする。死んだお袋に似たんだ。
 まぁ、とにかく8年振りにフランスに無事到着した。ありがとうアエロフロート!
パリ・CDG空港/バゲージエリア2

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■結婚5周年記念旅行 過去INDEX
1.出発準備 編
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結婚5周年記念旅行/出発準備 編

 今年、2016年4月4日は我が夫婦の結婚5周年だった。だから…という訳では当初は全く無かったのだけど、二人でフランス・イタリアをメインに周って来たので旅行記を書こうと思う。まずは旅行前の準備話を…。

 飲食業で普段長い休みを取れない嫁さんが、たまたまこの時期に転職が決まって次の仕事まで1か月ほど休みを取れることになり、こんなチャンスは滅多にないだろう…と(ちょっと無理して)、前後の移動も含めて13日間で欧州に行くことにした。僕は8年振り、嫁さんは初めてのヨーロッパだ。
 行き先はフランスの北東部、ライン川を挟んでドイツとの国境沿いに広がるアルザス地方がメイン。嫁さんが以前アルザス料理を出していた店で働いて以来アルザスの料理とワインに惚れていて、僕もアルザスには行ったことが無かったので、二人で一度は行こう…と言っていたのを、今回やっと実現した。新婚旅行に行ってないから…という、周りへの言い訳も添えて。
コルマール/プティ・ヴェニス


■7年振りに格安航空券を探すと…

 航空券を探し始めたのは嫁さんが退職時期を確定した2月下旬。台湾に行って以来2年半振りの海外旅行だったけど、人の手配やマイル利用では無く、自分で海外格安航空券を探すのは2009年のベトナム旅行以来で、気がつけば実に7年振り。
 最初は以前と同じ様にY!旅行の格安航空券ページを見ていたのだけど、今回初めてオンライン上で格安チケットを買った。以前はネットで航空券のみの価格を幾つか比べて見当をつけるものの、結局最後は旅行代理店に電話をしなければ残席や総額が解らなかったのが、今は事細かに詳細が検索できるサイトがあってそのまま即購入できる。これに一番驚いた。なんせオープンジョー(往路と復路の発着地が違う)の組み合わせを自分で探し、比べて、誰ともやり取りせず買える訳で。この複雑なナマモノ商品を、よくリアルタイムで買える形にしたなぁ〜と。

 航空会社は9年振りのアエロフロート・ロシア航空。欧州行き格安航空券に標準装備の“乗り継ぎ便”でのタイムロスを少しでも減らすべく、北回り路線(北極圏寄りルート)から選ぶのは経由地に興味が無い限り最低条件で、その点では以前一度乗ったアシアナ航空(ソウル経由)も印象良かったし安いんだけど、その後幾つかの事件のせいで個人的に避けたいエアラインになってしまった。中華系は元々好きじゃ無いし欧州系はやはり少し高め(フィンエアーには乗ってみたい。同じ北欧系のSASは良かったので)。結局消去法で3度目となるアエロフロートに。経験済みでも色んな意味でちょっとドキドキする航空会社だけど。

 今回はパリ入りミラノ出のオープンジョー・チケット。実は当初スイス・ジュネーブから帰国するつもりだったのを、結構購入間際に変更。
 アルザス地方からパリに戻るよりジュネーブに行く方が距離的には全然近いことや、スイスにも行ったことが無いし…と、帰りはジュネーブからと考えていたのが、その後スイスは物価が高いとか、スイス発の場合だけ妙にチケットが割高になるとか、金銭的にネガティブな事情が次々と…。スイスにそこまで思い入れがある訳でも無かったので、アルザスから比較的行き易く、アエロフロート便が出発している他都市を選ぶと、ミラノ以外の選択肢が無かった。しかも、ミラノからモスクワに戻ると、高いジュネーブはもとより何故か普通にパリから戻るよりも安い…というオマケ付き。勿論アルザスからミラノまでの移動費(実際はバーゼル〜ミラノ。特急で4時間強)が余計に掛かる訳だけど、航空券とジュネーブ宿泊分の差額で吸収できた。
 とにかく、今回イタリア行きは全く考えていなかったから嬉しい誤算。利用便やコースの金額をネット上で細かく比べることができたが故に、予算増ほとんど無しにミラノに寄れることになった。

航空チケット料金
・アエロフロート便/モスクワ経由
 往路:東京成田発〜パリCDG着
 復路:ミラノマルペンサ発〜東京成田着
 ¥109,220-(大人二人分/燃油,税金,手数料等込み)

 一人¥54,610-のチケット。欧州往復でこの金額、燃油サーチャージが無かった頃を含めても、僕の経験では過去最安な気がする。ましてや北回りだ。過去最安は確か最初に乗ったキャセイパシフィック航空だったと思うけど、航空券だけで¥49.800-だった様な…。燃油はまだ無かったけどその他税金手数料等は別。そして南回りの路線で時間は掛かった。2度目に香港で途中降機した時は面白かったけど。
アエロフロート・ロシア航空/モスクワ・シェレメチボ空港


■ホテルの予約も気軽で便利に

 今回嫁さんが初欧州だったので、僕が初めてフランス・イタリアに行った時に感じた“旅”の感覚を体験して欲しかったのと、旅程に自由度を持たせられるのとで、最初は宿はほぼ現地で探そうかな?とも思ってた。でも、新しい街に着く度に宿を探して毎回安くて最低限不快にならない部屋を探せる保証は無いし、空いてる部屋はべらぼうに高いとか最悪空室無しの場合もあるし、何より今どきネットで早めに予約しておくとかなりリーズナブルな価格で取れるので、結局全ての宿泊地を決めて予約を取った。まぁ、そういう旅はまたいずれ…。

 最初は幾つかの予約サイトを見比べたものの、結局全ての宿の予約をBooking.comに統一。以前より遥かに使い勝手(日本語だけで全く問題無し)が良くなってるし、キャンセル可能な予約の場合はボタン1つで簡単に出来るので、他に安い価格が出た時点で予約する宿を乗り換えられる(実際2回ほどキャンセルして安い方に変更した)。あと、結果的に全てのホテルの予約を1つの管理画面で一覧できたのも便利。スマホのアプリもあるし。
 初めてフランス・イタリアに行った11年前、安いホテルはサイトはあっても予約フォームなんて無く、苦手な英語でメールをやりとりして、現地に行くまで本当に予約が取れているのか不安なまま向かう…なんて経験は(もっともこれはシステムというより僕の英語力の問題だけど)もうしないんだろうなぁ〜と思うと、それはそれで少し寂しい気もしたけど。

 今回の宿泊地と泊数は、パリ2泊、ストラスブール1泊、シュトゥットガルト1泊、コルマール3泊、バーゼル1泊、ミラノ3泊の合計11泊。初日のパリ着は夜遅く、最終日のミラノはホテルから空港へ直行でチェックアウトは8時半。そして帰りの便は日付を跨いで昼前に成田に着くので、現地で自由に動けるのは9日間だけ。出発から帰国まで13日間と言っても、実際にはわずか一週間ちょっとの旅行か…みたいな。ヨーロッパは遠い。

全11泊の宿泊費合計
・全てダブルルーム/コルマール2日分、ミラノ3日分朝食込み
 ¥109,112-(交換レート1euro/約130円(平均)、1sfr/約117円)

 1人でシングルに泊まるより当然割安になる訳だけど、シャワー付きの部屋で1人当たり1泊平均¥4,960-は、半分は朝食付きだしドミトリーや今どきのAirBnbの民泊と比べない限り安い方だと思う。とは言え、やはりパリやミラノの都市部のホテルは部屋のレベルに比べてかなり割高…。そこが平均を上げた。同じ値段なら東京のビジネスホテルの方が遥かに設備もサービスも良い…って言うかもっと安い。今回泊まったホテルの詳細は、また別に詳しく書くつもり。
パリ/リュクサンブールのホテルの窓からの朝の風景


■レンタカー予約も楽になったけど鉄道が…

 日程と宿泊地を決めたので、現地での移動に使う鉄道とレンタカーの予約もした。特急列車やレンタカーを事前に予約すると結構安くつくので。特に特急は時間帯によって全然価格が違う。現地での行動が予約時間に縛られるけど。
 購入した特急券はパリ〜ストラスブール間のSNCF(フランス国鉄)のTGVと、バーゼル〜ミラノ間のSBB(スイス国鉄)のES(ユーロスター)。それとストラスブールからドイツのシュトゥットガルトまでの往復の為に、レンタカーを丸1日(24時間)+4時間。

 欧州の鉄道チケットの予約に関しては“レイルヨーロッパ”というのが結構前からあって、ここで買うのが一般的(だと思う)。今はサイト上で残席や割引価格も見れて即予約できるから簡単だ。ただ、列車によっては現地の国鉄(フランスならSNCF、スイスならSBB)サイトの方がかなり安かったりもするので、旅程と時間を見比べながら購入した(但し現地サイトは当然日本語では見れないので注意)。結局TGVはSNCFサイトで、ESはレイルヨーロッパのサイトで買った(それにしても、上乗せがあるはずの日本の方が安い理由ってなんだろう?)。
 
 で、どうなんだろう?と思ったのは、レイルヨーロッパで買ったスイス・バーゼルからミラノまでのチケットの方。なんと今ドキ紙のチケットを宅配で送ってきた。余計な送料も取られる訳で、これはeチケットにして欲しい。実際ES内の検札では、スマホ画面やプリントアウトした紙を見せている人ばかりだったし、僕自身もSNCFサイトの方で買ったTGVのチケットは、プリントアウトした紙を見せるだけでOKだった。ホームの入り口で刻印すらしてない。
 まぁ、送料込みでも今回のESのチケットはレイルヨーロッパの方が安かったから買ったんだけど、紛失は『再発行不可』とあるのは…。eチケットならそういう問題は無い。

列車料金
・TGV(パリ〜ストラスブール/2等/2人:SNCF web)
 ¥10,171-(交換レート1euro/約127円)
・EC(バーゼル〜ミラノ/2等/2人:レイルヨーロッパ)
 ¥13,800-(チケット代78euro+手数料/送料等)

 レンタカーは検索で一番安かったAVISレンタカーで。車種は『ルノー・トゥインゴ(写真は新型だった)、もしくはそれに準ずる車』。つまり一番安いAセグメント(概ね全長3,750mm/排気量1.3L以下のカテゴリー)の車。実際借りたのはトゥインゴでは無く、シトロエンのC1だったのが個人的には残念だった。
 実は当初、アルザス地方を車で回ろうと思っていて、ストラスブールで借りてバーゼル手前で乗り捨て返却で予約したけど、結局ドイツへの往復だけに変更した。地元の格安レンタカーの5日間のレンタル費はそれ程高く無かったものの乗り捨て料金がかなり割高(多分AVISは乗捨料無料)だったのと、そもそもアルザスの村々を回る最も大きな理由は地元のドメーヌでワインを試飲する為な訳で、レンタカーで周ったら、オレ、呑めないじゃん!…と。
 ストラスブールを12時に出てシュトゥットガルトまで行って一泊。翌朝市場に行く予定だったので、返却を16時にして28時間のレンタル。いつも格安レンタカーを借りてるモンで、日本比べて倍以上に感じる金額。

レンタカー料金
・Renault Twingo 又は類似した車種/MT/28時間+付帯保険CDW
 ¥14,717-(申込み時)+¥6,688-(50.69euro/現地加入の任意保険)
TGV/パリ東駅


■イモトのWiFi

 夫婦で携帯はSoftBankのiPhone5を使っている…ので、SIMフリーでは無い。随分前から格安SIMのに乗り換えようと思いつつ、SIMフリーのiPhone買って契約する会社を比較して…ってのがなんか面倒で保留にしていたおかげで、10日間ほどの欧州で、電話はともかくモバイル・ネット環境をどうするか…と悩んだ。SIMフリーのスマホなら、現地で格安のプリペイドSIMカードを利用できた…。
 宿泊先は全てWiFi無料の宿を選んだけど、昼間出先で見れないのは今時色々不都合もあるし、もし国際ローミングで繋ぐと料金は固定だけど、現地で12日間もネットに接続すると2人で7万円超えになってしまう。“パケ死に”という額では無いけど、今回の一人分の航空券より高い(いや、ウチの家計の場合“死”に近いか…)。
 3月末までに格安SIMの携帯会社に乗り換えることも考えたけど、こういうのは焦って急ぐと大抵後悔するし、そもそもSIMフリーのiPhoneを用意する必要があり、旅行の出費が嵩む中で慌てて準備するのは止めた(勿論早く乗り換えた方が得ではあるけど)。SoftBankのままでも必要とあらば電話もネットも使える訳だし。

 ということで、旅行中のネットはレンタルのモバイルWi-Fiを借りてみることにした。『イモトのWiFi』ってヤツ。1台端末があれば5台まで接続できる…ので2人分として考えられる。欧州複数国で使える契約で1日¥1,280-。現地で買うSIMフリーのプリペイドカードと比べれば大分高いけど、6万円超えと比べれば格安だ。
 とは言え不安もあって、まず、端末のバッテリーが4時間ほどしか持たないことと(モバイル・バッテリーを持って行った。大きめのヤツだったので重い荷物が増えたけど)、どこでも本当に繋がるのか読めなかったこと。あとこれは国際ローミングだろうがプリペイドSIMカードだろうが同じだけど、パケットの上限がある。
 レンタカーにはオプションのカーナビを付けなかった。どうせ仏語か良くて英語の案内だろうから、微妙に使い方がわからない可能性もあり。なのでWIFi繋いでiPhoneでGoogleマップのルート検索を使おうと思っていたが、もしWiFiが全然入らない様だと使い物にならない。
 まっ、それにしても他に選択肢も無いし、とにかく電波さえ入れば使えるんだし…と、予約。

レンタルモバイルWiFi
・エクスコムグローバル/13日間(出発日から帰国日までの契約)/ヨーロッパ周遊WiFiプラン
 ¥16,640-(¥1,280-×13日分)


■スーツケースをどうするか

 手持ちのキャリーバッグが2つとも小さい(30〜40Lほど)ので、最初、弟と親のを借りようと思っていたんだけど、実家の千葉(弟も実家の近所)までスーツケースを取りに行く時間と費用、もしくは宅配の送料を考えて止めた。近所の誰かに…とも思ったものの盗難や破損の可能性もあるし、それでなくても外側に傷を増やすのは間違い無いから、それは偲びない。
 ここ数年はあまり海外に行かないけど今時1万円以内のスーツケースもあるし…と一瞬思ったけど、売り場で見るとやっぱり安っぽくてすぐに壊れそうだし、ネット上の格安商品も口コミ評価が悪いものばかり。
 という訳で、初めて格安レンタルを。諸々比較して決めたのが『ククレンタル(CuCooレンタル)』というところ。他社は概ね1日辺りの金額を出しているのだけど、ここは7日まで、15日まで、30日まで…と料金体系が大雑把な割に、13日間の価格で比べて安かったのと、出発3日前に受取、帰国翌日返送という予備日も料金に込みだったので(使用料で安くてもこれが別途のところもある)。
 一番安いやつにしたんだけど、届いたスーツケースは結構マトモで頑丈そうだった。ABS製のフレームタイプ。ポリカーボネートのジッパータイプの方が軽くて手荷物重量的に有利なんだけど、安全性が微妙に信頼できないのと、それ以上に開け閉めする時にいちいち全周ジッパーを引くのが面倒臭い。
 超過料金を取られない範囲で最大のLサイズ(80L)を2個。借りる前に80Lも詰め込んだら絶対重量オーバーになると思ったし、実際荷物を詰めたら半分空間が空いたんでMサイズで良かったかな?と思ったけど、空港までや宿泊地の移動時は、上着からバッグから何から全て放り込んで荷物をスーツケース一つにできるので、やっぱり大きい方が便利だと実際使ってみて思った。嫁さんが助言してくれたんだけど、大正解。
 あと、年に2回以上、それぞれ一週間以上くらいの頻度で海外に行くなら気に入ったのを買った方が良いかもしれないけど、数年に一度しか使う機会が無いならレンタルで十分。やはり家に保管しておくのは邪魔だし、何度も使わないうちに旧製品になってしまう(Rimowaのアルミのとかなら、10年も20年もして傷や凹みだらけでヤレても持ってたくなるかな?重いけど…)

スーツケースレンタル
・ククレンタル/Lサイズ/2個/15日まで
 ¥10,800-(¥3,780-(レンタル料)+¥1,620-(送料)×2)
ククレンタル/スーツケース


■あと、旅行保険

 クレジットカードにも若干保証が付いているはずだけど、しっかり旅行保険にも入った。これもネットで比較検討して、救護費用(現地に誰か呼ぶ費用等も含まれる)やテロ等対応費用(ちょうど旅行一週間前にブリュッセルでテロが起きたのもあり)なんかが手厚かった三井住友海上に。各社組み合わせの内容が微妙に違うので純粋に価格を比べられないけど、かなりリーズナブルに感じた。

海外旅行保険
・三井住友海上(2人分)
 ¥7,600-


■…と言う訳で、ここまでの合計
 『¥298,748-』

 これ以外の旅行費用は、現地での細かい移動費と飲食費、施設入場料…とお土産代くらいのはず。つまり旅行中のお小遣い。まだチェックして無いけど1日1万円くらい? もう少し使ったかな…。なんせ欧州は外食が高い…と言うか、毎日昼夜飲み歩く様なモンだし…。
 まっ、なんにしても、航空券代、宿泊費(5日分の朝食代込み)、特急列車乗車賃、レンタカー代、旅行保険、スーツケース/モバイルWiFiレンタル費を全て含んで、13日間の欧州自由旅行2人分で30万円と言うのはやっぱり安いと思うんだけど、どうだろ?


さて、すっかり長くなったけど、次からは本来の旅行ブログに。
ミラノ/ドゥオーモ
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10周年記念。

 昨日で6月が終わったけど、実は今年の6月は10周年の記念月だった(…ことに数日前に気付いた)ので、ちょっと思い出話を。

 ちょうど10年前の6月、2005年の6月1〜10日の10日間で、僕は生まれて初めて海外を一人で旅した。39歳になった直後だ。それまで一度も海外旅行の経験が無かったので、TVや映画や写真やWebで見るのとは違う、リアルな“他所の国”の風景や街や人や食べ物や空気を感じた嬉しさは勿論、僕自身が受けた予想外(そもそも想像すら出来なかったけど)のインパクトそのものが面白くて、その後の人生に多いに影響を与えた旅になった。
 カタコトの英語すらロクに話せないのに、成田からの往復の航空券以外は全て現地調達…みたいな旅程はちょっと無謀過ぎるかなぁ〜とも思ったんだけど、何故かそのときそれを選択した自分と、更にはなんとかなってしまったことに高揚して、当時旅の間のメモと記憶と写真を頼りにパリ・イタリア旅行記をアップした。今読み返すと恥ずかしい文章だけど、まぁ、今もほとんど文章は上達して無いか…。

 冒頭に“それまで一度も海外旅行を…”と書いたけど、実はその1年前に一度だけ日本から出たことがあった。と言っても当時勤めていた会社の二泊三日のソウル研修旅行だったから、チケットの手配から現地の移動、朝夕の食事まで何一つ自分でお膳立てする必要は無く…かつ、間一日の自由時間以外は終始会社の人間と一緒だったので、ソウル市内の風景が日本とそう変わらないこともあって、あまり海外に行った気がしなかった。
 ただ、中日の自由日は会社の同僚とは行動を共にせず一人で市内をウロついたんだけど、それはそれで海外一人旅の不安感を少しは払拭していたかもしれない。
 
 若い頃から海外旅行に興味が無かった訳では無いけど、若いときほどお金はすべて物欲に消えていた。…し、ほんの何日かで何十万円も消えてしまう(と言うイメージだった)海外旅行に、お金を使う余裕は無いと考えていた。だから海外旅行は僕にしてみれば、いわゆるちょっとしたお金持ちか、海外旅行以外に趣味の無い人か、一旦世間を切り捨てて何ヶ月も何年も旅をする強者のどれか…くらいに思っていた。
 それに英語が話せないことによる不安感と無力感は相当あって、現地でのやり取り(特に空港)や、それこそ何かあったときの対応への不安や、それ以上に現地の人と話せないなら海外に行く意味があるのか?…という状況に対して、わずか数日の間に十数万円以上もの大金を投下する気になれなかった。まぁ、かと言って、英会話の勉強はやらなかったけど(ちなみに英会話関連の本は本棚に何冊も並び埃を冠っているタイプ)。

 そんな人間が40歳を目前に突如として海外一人旅をするまでに至った理由は、当時一緒だった最初の奥さんの知り合いのフランス人青年が、パリに戻るという話を聞いたのがきっかけ。
 そのフランス人くんは相当な美男子だったのだけど当時日本人の彼(彼女で無くて彼ね)が居て、その彼がテクノ好きが高じて本場ドイツ行きを決め、フランス美男子くんは「フランスに帰ればドイツは隣だから」と自分はパリに帰ることになった…という話を、ウチで開いたホームパーティに来た二人から聞かされて、僕は生まれて初めてゲイ・カップルの知り合いができたなぁ〜なんて感想を持ちつつ、その二人のまるで国境を感じさせない雰囲気が羨ましかったことと、フランス美男子くんは日本語が堪能だし、たまたまパリには僕の大学時代の同級生も住んでいたので、もしパリに行くならとりあえず彼らに助けて貰える…と言う考えがふつふつと。

 当時僕は既にサラリーマンを辞めて半年ほど経った頃で比較的仕事の時間は自由になったけど、もしヨーロッパに行けるとしても格安航空券になるので往復で3日は取られるから、最低でも全体で10日間は欲しい。でも普通のOLだった元嫁さんは一週間休むのは難しいかなぁ〜と躊躇してたら、彼女が「一人で行って来たら?」と非常に有難いお言葉。
 実は彼女は学生の頃に海外への旅行や短期留学の経験があって、自分自身は実際に現地を少しでも経験する良さを肌感覚で知っていたので、僕にそれを勧めてくれた訳だ。これには本当に今でも感謝している。
 僕は躊躇をすぐに引っ込めて安くて安全そうな航空券を探した。

 当時、ユーロのレートはちょうど今と同じくらいの130円台後半。ただ、まだ原油が高騰する前だったので“燃油サーチャージ”が無く、『航空券代≒往復のチケット代』だった。
 今ほど便利では無かったけど一応ネットで格安チケットを探せる時代にはなっていて、キャセイパシフィック便の香港経由パリ往復のチケットが、確か『¥49.800-』。これに成田の空港利用料金、現地税なんかをプラスしても5万円台半ば。本当に格安で欧州に行けることになった。
 また、なんとなく…だったけど最初の海外はイタリアに行ってみたいとずっと思っていたので、パリからイタリアに入り、またパリに戻る…というおおまかな旅程を組み、パリ〜ミラノ往復の格安航空券も日本でネットで購入しておいた。友人から聞いたライアン・エアーという今では日本でもすっかり定着した“LCC”の航空会社(今や欧州最大の航空会社)で、パリ〜ミラノの往復チケットがなんと2ユーロ。片道たった1ユーロだ。まぁ、空港利用料がそれぞれ別途2千円くらい掛かるので実際には合計5千円ほどになるんだけど、それにしても…という価格で驚いた。
 空席率が高いときほど座席は安く席が埋まって行くほど金額が上がる仕組みで、僕が旅行の4週間ほど前に買ったのは、行きのパリ(ボーベー)発も帰りのミラノ(ベルガモ)発も早朝一番の便。実はボーベー空港もベルガモ空港もローカル空港で、パリやミラノと言ってもそれぞれ空港まで街の中心から鉄道や高速バスで1時間ほど掛かる田舎にある。
 そんな訳で、街と空港間の移動費合計の方が、ボーベーとベルガモの往復より高くなった。勿論、航空券を往復2ユーロで買えたからだけど。
 いずれにしても、両日とも朝6時には空港に行かねばならなかったので、初日のボーベー泊とイタリア最終日のベルガモ泊だけはネットで空港近くのホテルを予約しておいた。この予約も、例えばBooking.comの様に世界中の宿の予約が日本語で可能…なんてものはまだ無くて、地名で検索してWebサイトが出てきたホテルに直接メールを書いて予約…というやり方。英語ができない僕にはこのメール(FAXも)のやり取りが旅行前の最大の難関だったことも、今は良い思い出のひとつ。

 道中のことはよっぽど暇な人は旅行記を読んで貰うと伝わると思うけど、とにかく見るもの聞くもの音や雰囲気も何から何まで新鮮で、もう、5歩進めば写真を撮って、10歩進むとメモをして…という感じだった。
 やはり予想外だったし楽しかったのが、現地の人とそれなりにやりとりができたこと。会話する…というレベルには勿論ならない訳だけど、イタリアやフランスでは英語が意外に話せない人も多く(ということすら想像出来なかった)、とは言えお互いに一番の“共通語”は英語で、とりあえず思いついた英単語のみを並べ、旅行会話本(『指差し会話』というヤツが非常に役に立った)を見せたり、メモ帳に絵を描いて見せたり…。大変ではあったけど、そういうやりとりでも現地の人と意思の疎通が少しずつとれることが楽しくて仕方なかった。
 それと、こうやって自力で言葉って覚えるんだろうなぁ〜と実感したのは、何かどうしても解決しないといけない場面…例えばチケットを買うとか…で、その辺りに居る人に聞ければ良いんだけど、そもそも会話ができないから聞けない訳だし、特に最初の頃は見ず知らずの外国人(僕の方が外国人だけど)に尋ねる度胸が無かったので、とにかく看板や表示の文字をその場でいちいち辞書で調べたこと。一回目では覚えられないけど、駅やストアで同じ単語は何度も出てくるので、そうしているうちに覚える。生活(旅行だけど)にどうしても必要な単語(や聞き方)から順番に覚える訳だ。

 たった5日間しかイタリアに居なかったけど、その間に辞書を調べ、現地の人に聞き…を繰り返しているうちに、なんとなく現地のやり方や常識…つまり生活文化や生活している人そのものを感じ取れてくる。自分が外国人の立場で(アジア系に対する偏見の目は良くも悪くも気付かなかったけど)現地の時間を共有し肌で感じるという経験は、あぁ、これがわずか数日の海外旅行に数万数十万円を払う価値なのか…と、身を以て実感できた。まぁ、つまりモノからコトという話だ。旅の少し前からそういう方向にシフトしつつはあったんだけど、この旅をきっかけにお金の使い方(と言うよりも生き方)がシフトした。まっ、完全に物欲が消えた訳じゃないけど…。

 その後、結局一度も旅行記にまとめてはいないけど海外旅行にハマってしまい、次はいきなり4ヶ月後の10月に、もう一度同じキャセイパシフィックで香港(途中降機で半日)+パリ2日+イタリア10日間という旅に。翌年、アメリカとタイに行ったり、'07年はガウディを見にバルセロナ経由のパリ…とか、'08年までにパリには回数だけなら合計7回訪れた。
 '09年以降はベトナム・ホーチミン、中国・上海、台湾とアジアばっかりで、2008年5月を最後に欧州に行けてないのが残念。まだまだ行きたいところはたくさんある。金銭的な問題なので仕方ないけど…。

 今、国内で暮らす日本人のうち、実際どのくらいの人が海外で人と交流する経験を持っているんだろう? 全てお任せで行けるツアーでは無く…。
 僕自身、海外への興味がそれほどでも無かったのは、金銭的な障壁がそれなりにあることも大きいけど、TVや映画である程度知ったつもりになっていることも大きいかもしれない。それが切り取られた一部の映像だとは思っていても、切り取られた大半の方は想像できないのにも関わらず。
 実際自分が海外を歩いて感じたのは、当たり前だけど何処に行ってもそこには普通に暮らしている人が居て、その人達が良い人なのか悪い人なのかは勿論一見では判らないけど、少なくとも僕が少しでも袖を触れ合った人たちは親切に接してくれたし、実際僕らと意識はそう変わらないんだろうなぁと見ていて感じた。良くも悪くも…だ。40年近くどっぷり日本のドメスティックな文化に浸かって僕だからこそ、(日本の)大人の目線で比べて見えてくる面もあると思うし、若い頃に行けてたら見えないまま終わったところもあると思う(まぁ、それはどっちでも良いし、有り得ないことを比べても仕方ない)。
 実は、僕の母が僕と違って語学が堪能で、外国の人を時々ウチに泊める様な人だったから、僕が小学生の頃に学校が終わって家に帰ると知らない外国人が居た…なんてことはたまにあったんで、外国人に対しての距離感みたいなものは比較的無かったと思う。それでもやっぱり実際自分の方が他所の国に行って、歩き、食べ、話すことで感じることは、単に外国人と触れ合うのとは全く違う世界が広がっていた。ものの考え方や捉え方が旅でガラっと変わった。ただ海外を旅をするだけで、人生に対して相当なインパクトが僕にはあった。

 もし、39歳までの僕の様に、言葉ができないから…という理油だけでなんとなく躊躇して、一度も海外に自分の足で出た経験が無い人には、是非旅に出る様お勧めする。それも出来ることなら一人で。きっとなんとかなる。今は海外でもスマホ1台あれば情報はいくらでも手に入るから、10年前より遥かに敷居は低いはず。
 数日の旅に数十万円払う価値は絶対ある。行き先はどこでも良いし、行ける体力さえあれば何歳でも構わないと思う。いや、むしろ大人の…日本の常識やステレオタイプな情報で満たされた頭の持ち主の方が、それを柔らかくするのに海外への旅は最適だ。(行き先にも拠るけど)大人が出来る比較的安全な冒険でもある。10年経った今もその気持ちは変わらない。


 さて、久しぶりにヨーロッパに行くか(…と書いておこう)

人生初機内食
キャセイパシフィックで成田からトランジット先の香港に向かう機内にて。人生初の3時間以上のフライト、そして二度目の機内食(人生初はソウル便。国内線で機内食の経験無し)。結構美味かった。若干しょっぱいのを我慢すれば…。

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2014年秋。十勝視察旅行記(16)

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 ようやくこれで最後。

 “バーH'S”のマスター宅を出てランチに寄ったのは、嫁さんが「なんとなく胃がもたれてるからアッサリしたものが食べたい」と検索して探した“たんた家といううどん屋。口コミにあった“あさりうどん”が目当て。店舗外観や内装はまさにチェーン店という雰囲気。
 僕も一応メニューを見たけど、どこでも食べられそうなものよりは…と、同じ“あさりうどん”を頼む。ちょっと物足りない気もしたので、天ぷらも少し添えて。

↓あさりうどん
帯広“たんた家”のあさりうどん
 まぁまぁ、美味しかった。あさりは想像以上に沢山入っていた。出汁は関西風になるのかな? 自家製うどんということだけど、個人的にはもう少し腰がある麺の方が好みだった。ちなみに天ぷらは普通。後で知ったんだけど、実は人気メニューは“カレーうどん”らしい。クリーミーなカレー汁が美味しいそうだ。ちょっと食べてみたかったな。そっちに目が行かなかった。

 テーブルの上に置いた僕のカメラが気になったらしく、店長らしき人が話しかけてきた。カメラ好きと言う訳ではなく、季節メニューなんかの料理写真を自分で綺麗に撮りたい…とかで。その軽い会話の流れで、店内に入ってからずっと気になっていた、壁に4枚並んで掛かる大きい額に入ったウォホールっぽい作風の絵のことを聞いてみたら、なんと本物だった。僕は知らない作品だったし、てっきりチェーン店だと思ってたから、それ風のフェイクだとばかり…。
 店内はうどん屋なのに(と言うのもステレオタイプな見方だけど)ずっとビートルズの曲が流れていて、そのことにも少し触れたら、やっぱりその店長らしき人の趣味だった。ビートルズの話が止まらなくなりそうだったので、「ごちそうさまでした」と会計をして店を出た。

 “たんた家”のあとは、帰りの機内食を…と、最後にもう一度“麦音”へ。

↓初日のページに載せていない写真を少し。惣菜パンを中心に。
帯広“麦音”正面外観最終日
帯広“麦音”プラムデニッシュ
帯広“麦音”パニーニ
ジャガイモとソーセージのピザ
帯広“麦音”カレーパン
 やっぱり見るとどれもこれも欲しくなるのだけど、機内で食べられそうな量に絞り、後ろ髪を引かれる思いで店を出る。次に来れるのはいつだろう。

 “麦音”を出たのは15時少し前。東京に帰るAIR DO便は19:10発。とかち帯広空港のレンタカー屋には17時半過ぎには着いておきたかったので、車を十勝平野の南に向けて走らせる。
 次の目的地は、時間が余ったら行こうかな…と思っていた“十勝スピードウェイ”。「すぐ隣に道の駅もあるし…」と、興味を示さない嫁さんに言い訳しつつ…。
 もっとも僕自身も、イベントもレースも無い平日にサーキットに行ったところで、中を見ることも出来ないだろうとは思っていたけど、折角十勝に来た訳だしゲートだけでも…と。そう言えば何年も前に「折角ル・マンに来たし…」と、やっぱりサーキットの入り口だけ見たことがあったなぁ…。

 帯広市街地を出て程なく無料の高速道路に乗る。少し高いところを走る高速道路からは十勝平野を見渡せて、四日間で見慣れたこの風景ともお別れかと思うと、旅行最終日特有の寂しさが若干…。
 “十勝スピードウェイ”は帯広の南東にある更別村にあり、帯広市街から行くと空港を通り過ぎるカタチになる。無料の高速の終点から更に12kmほど、広い畑や時々残る原生林(だと思う)の続く風景の中を走り、16時少し前にゲート前に着いた。道を挟んだサーキット沿いは細長く森が残してあり(騒音対策?)、広大な平野にある感じはせず森の中のサーキットという雰囲気。森のすぐ向こうはやっぱり畑が広がっているんだけど。

↓ゲートには既に西日が当たり始めていた。
十勝スピードウェイのゲート
 “十勝スピードウェイ”は、国内では鈴鹿サーキットに次ぐ全長(フルコースで約5.1km。1kmの直線を有する)を持つコースで、勿論ほぼフラット。国内にはこの広さで真っ平らなサーキットは他に無いだろう。良し悪しは別だけど。
 当初はF-1等の開催も視野に入れ、コース設計は(当時の)国際基準に合わせて作られている。もっともワールドクラスのレースは一度も行われたことはなく、以前はフォーミュラー・ニッポンやGT選手権が開催されたこともあった様だけど、現在は全日本クラスのレースも無く、ローカルレースやイベント走行が中心らしい。ただ、サイトのスケジュールを見ると結構埋まっているので、運営はそれなりに頑張ってるのかな? 北海道のサーキットらしく、冬場は四輪向けの雪上コースも出来るらしい。WRC気分で走ったら面白そうだ。
十勝スピードウェイのコース図
 1kmの直線は、僕の1000ccのバイクで走ると途中でアクセルが吹け切りそうでビビるけど、やっぱりここはいずれ走ってみたい。サイトにあった車載映像を見たけど、国際基準のサーキットらしく広いコース幅のダイナミックなレイアウトは結構好みだ。ただ、どうも走行会程度では“クラブマンコース”と呼ばれる3.4kmに区切った部分がメインで、フルコース(グランプリコース)を使うことはあまり無さそうなのがちょっと残念。まぁ、それを嘆くのは先の話だ。
 いずれにしても、もし十勝に暮らすと、僕的には北海道ツーリングと広いサーキット…という、ライダーの2大パラダイスを身近に得られるのも大きな魅力。決して移住の目的では無いけど(…と書いておく)。

 “道の駅さらべつ”は、サーキットの隣の敷地にありゲートからは1kmほど帯広寄りに戻る。空港ターミナルビルの土産物店の規模がどうであれ、ありきたりのお菓子や土産物にあまり興味が無いので、空港よりは道の駅だろう…と寄ってみる。しかし店内を一回りしたけど惹かれるモノも無く、結局何も買わずにすぐに出て来てしまった。僕らの他には一人も客がおらず寂しい雰囲気だったのは、この内容のせいなのか、それとも平日夕方の時間帯のせいか…。隣の敷地にはキャンパー向けの広い施設もあるので、休日には人で賑わうのかもしれないけど…。

 レンタカーは満タン返しにする必要があるんだけど、空港の近くにはスタンドが無いらしい。出発時に「街の方で入れて来てください」と言われていた。“道の駅さらべつ”から空港へ最短で向かうと途中にスタンドは無い様なので、少し遠回りだけど国道に戻ることにした。スマホで地図を見ると中札内という街にスタンドのアイコンがある。ちょうどそこにも“道の駅なかさつない”があるので寄ってみることにした。結局ここが最後の“視察場所”になった。

 “道の駅なかさつない”は、小さいとは言え街中にあるせいかポツリポツリとお客は居た。若干興味を惹かれる加工食品がチラホラ置いてあったので、少し土産物を追加。中でもヒットは嫁さんが買った『ビートオリゴ』という商品名のビートを原料にした液状甘味料。一見蜂蜜の様に見える容器に入っている。amazonでも売ってたけど。
 道の駅のすぐ裏には、“十勝フロマージュ”という有名な工房があるらしい。ここのカマンベールチーズは、洞爺湖サミットで出されてたりJALの国際線機内食にも採用されている…という話を後で知った。道の駅にもここの商品を置いてあった筈だけど、カマンベール系は嫌いじゃ無いもののそれ程惹かれないので目に入らなかった。“北海道どさんこプラザ”でも売ってるらしいので、今度試してみるか。

↓道の駅にあった生卵の自動販売機。初めて見た。
“道の駅なかさつない”の生卵の自動販売機
↓道の駅から見た、十勝旅行最後の夕焼け空。
中札内の夕焼け
 道の駅を出てすぐ、今回の旅行中で初めてガソリンを入れる。4日間の平均燃費は17km/L以上だった。高速は初日と今日の2回、合計で約40km程走っただけで他は全て一般道。ちょい古の1.5Lセダン(日産ティーダ・ラティオ)では中々優秀な数字だ。北海道限定燃費だな。

 空港横のレンタカー屋に着いたのは17時前だった。すでに日は落ちて暗くなっている。問題無くレンタカーを返却してトランクの荷物を送迎バスに載せ替え、ターミナルビルまで送って貰う。初日は雨、今日は夜…と、結局“黒川紀章氏設計”のターミナルビル外観は、まともに見ることなく終わった。

 定期便は1日14便(すべて羽田行き)しか無いので、出発時刻の1時間くらい前にならないとカウンターは開かず誰も居ない。出発カウンターは1Fにあるんだけど出発ロビーは2Fで、そのせいか1Fのカウンター付近には椅子が置いて無い。仕方ないので一旦2Fのロビーまで荷物を上げて待つことにする。少し早く着き過ぎた。

↓AIR DOとANA便の出発時刻が同じなのは、共同運行便なので。
とかち帯広空港の最終時刻掲示板
 その2F出発ロビーには予想外にそれなりの広さの土産物のショップエリアがあった。ただし、こちらも全店舗“休憩中”。灯りも消えていてそのエリアだけ薄暗い。2Fフロアーで唯一開いていたのはファーストフードっぽいコーヒーショップだけ。結局僕らは缶ビールを買って長椅子で嫁さんと乾杯。

↓出発ロビー(手前)とカフェサイド(奥)。画面左側が手荷物検査の入り口。
とかち帯広空港の出発ロビー/カフェ側
 ほろ酔い気分になった出発1時間程前の18時頃、暗くなっていたショップに光が灯り営業が再開。いつの間にか人が増えていて少し賑やかになり、ちょっと空港ロビーらしさが出てきた。

↓スーベニアサイド。
とかち帯広空港のスーベニア・ショップ側
 北海道に来たときには必ず最後に自分に買う“白い恋人”を購入し、登場手続きが始まっていたので荷物を持って1Fに降りる。チェックインを済ませて2Fに戻り、そのまま手荷物検査の列へ。検査を抜けたほぼ目の前が搭乗口だ。AIR DO68便/ANA4768便の共同運行便は、定刻通りに出発した。

↓十勝の地、最後の一枚。
とかち帯広空港/AIR DO機コクピット部
↓“麦音”機内食。勿論帰りも“ベア・ドゥ”カップでコーンポタージュ。
羽田行きAIR DO機内食(?)
↓カメラのパノラマ撮影機能を初めて使ってみた。手持ちでもまぁまぁ違和感が無い(クリックで拡大)。
羽田行きAIR DO機内パノラマ
↓羽田着。機長がこっちを向いてるけどシャッター切ったときは気づかなかったもんで、撮った瞬間に無視して去ってしまう嫌な感じのカメラマンになった。
AIR DO羽田着コクピット部
AIR DO羽田着全景
 定刻通りに羽田着。3泊4日の十勝視察旅行、無事終了。

 当初は去年の今頃、寒さが一番キツイときの十勝を体験するつもりだったのだけど、色々あって結局秋の気候や食が良い時期になったので、“暮らし”を感じるにはあまりネガティブな面を見ないで終わったのかもしれない。でも、それを差し引いても(いや、差し引け無いかもしれないけど)、今回僕らが十勝から受けた印象はとても良かった。
 何か見た事も無い様な驚くものや文化を目の当たりにした訳じゃ無いけど、気に入った店、売っている食材、街の雰囲気、十勝の風景、僅かながら触れ合った人たち等々、それぞれは小さな一つ一つの事象なんだけど、いちいちプラス側に少し大きく針を振り、結果として十勝全体からとても大きな魅力を感じた。勿論、地方都市特有の疲弊感が見える部分もあるにはあったけど、僕らの視点からは些細な部分だ…多分。

 とにかく十勝は大いに気に入った。予想以上に良い場所だった。旅行前は単にイメージとしての“憧れの地”だったのが、旅行後はリアルに感じる“暮したい街”に変わったことが、今回の旅行で一番の収穫。近いうちに違う季節を見てみたい。
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2014年秋。十勝視察旅行記(15)

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 十勝旅行最終日の朝。
 JRイン帯広の二日目の日替わり丼は『牛丼』だった。結局『イクラ&鮭そぼろ丼』には有り付けなかったけど、これも昨日の『鶏そぼろ丼』と同様美味かった。“吉牛”的なファーストフード店の極薄の牛肉と玉ねぎを濃い味付けにしたものでは無く(あれはあれで個人的には好きなんだけど)、牛肉スライスは若干厚め、かつ柔らかい肉質で、太めのしらたきとか入っていて、どちらかと言うとスキヤキ風。なんだか優しい味だった。
 しかし牛丼を自分でよそったのは初めてかもしれないなぁ。牛丼屋でバイトしている気分。
JRイン帯広のモーニング“牛丼”
 二泊お世話になった“JRイン帯広”は僕にとっては快適だった。“僕にとっては”…と言うのは、チェックイン時にも書いたけど男女入れ替え制の1つしか無い大浴場の件。女性が利用できる時間帯が今回僕らは夜は外出中、朝は朝食の時間だったもんで、結局嫁さんは二日間部屋のユニットバスにしか入れず終いで、ちょっと可哀想だった。スペースや利用効率的に1つしか作れなかったんだろうなぁ〜とは思うものの、もう少し女性でも利用しやすい設定できないのかな?と。ビジネスホテルライクで男性客重視だろうし、こまめに入れ替えるなんて無理だから中々難しいだろうけど…。
 セミダブルの部屋だったけど結構広くて、シンプルでモダンなデザインの明るい部屋は、清潔で品があり落ち着いていて良かったし、セットの朝食の内容も前述の通り。駅横なのに外からの騒音は皆無で駐車場もタダ。ネットの早割料金とは言え、2泊朝食付き2人で合計1万円ちょいは、文句を言うレベルじゃ無いんだけど。
 嫁さんお気に入りの“モール温泉”さえどこかで確保できれば、また帯広に来た際にはここをベースにしても良いな。

 さて、荷物を車に積み込み今日最初の“視察地”に向かう。帯広には“帯広地方卸売市場”というかなり広い卸売市場(農産物/海産物/生花)がある。そこには“食品関連総合センター”という一般客買い物ができる施設もあって、実はここは結構楽しみにしていた場所。札幌中央市場の場外売り場みたいなところをイメージしていた。
 場所は帯広市の北側、十勝川に沿うエリアにある。周囲は工場や倉庫の様な大きな施設が多い地区だ。広い敷地内の一角にある食品関連総合センターの前の駐車場に車を停めて中に入ると、高い天井の広い建物の中には、野菜、魚介や生花は勿論、何故か肉屋や乾物、菓子類なんかも売ってる。なるほど“食品関連総合”か。想像していた“卸売市場の場外売り場”とはちょっと様相が違った。
帯広地方卸売市場“食品関連総合センター”内1
 さて、早速手前にあった野菜売り場(八百屋か)から物色する…のだけど、どうもワクワクしない。値段的にも内容的にも昨日行った芽室の“愛菜屋”の方がインパクトがある。普通の八百屋を見ている感じ。それは魚介売り場や(卸売には無い)肉屋のコーナーに行っても同じ感覚だった。スーパーの生鮮売り場の方がよっぽどワクワクした。この感覚の違いはどこから来るんだろう?
 そう言えば、お客さんはあまり居ない。月曜午前中の一般客なんてこんなもんかな…という気もしなくは無いけど、高さのある広い空間が客の少なさを強調する。
帯広地方卸売市場“食品関連総合センター”内2
 結局、結構楽しみにしていたこの場所は、グルッと足早に一回りして出て来てしまった。建物の二階にある“ふじ膳”という食堂の海鮮丼の評判は聞いていたので少し気になったが、さっき牛丼食べたばかりだったので流石にまだ何も喰えない。結構時間使うと思って来た場所なのに、15分ほどで終わってしまった。かなり残念…。札幌の中央卸売市場の場外売り場や二条市場みたいなイメージを持って、勝手に期待していたのがいけなかったんだろうけど。歴史や成り立ち商圏規模からして全然違うのは解ってはいたものの…。

 ところで、こういう卸売市場の場外売り場の様な施設では無く、パリのマルシェの様な(と言うか欧州の街ならどこにでもある)“青空市場”的なものが無いのかなぁ〜と思って調べたら、帯広にも朝市や夕市がいくつかあるらしい。ただ、野菜の直販が中心みたいだけど。向こうのマルシェみたいにいろんな食材を売ってる屋台が沢山あると楽しいんだけどなぁ。それと蚤の市みたいなのとか(これはどちらかと言えば都会的か…)。まっ、次回行ったときにはどれかに行ってみよう。

 さて、それにしても困った。今日の午前中は市場をゆっくり物色し、2階の“ふじ膳”で昼ごはんを食べて、その後、初日の夜に約束した、“バーH'S”のマスター宅にミニカー・コレクションを拝見しに行くつもりだったんだけど、予想外に早く時間が空いてしまった。
 で、結局また大きなスーパーに行くことにした。今度はイオン。卸売市場からは車で20分弱。帯広らしく…と言って良いのか、建物は横に広く高さは無い。建物の3〜4階が駐車場になっていていわゆる青空駐車場では無いけど、ここも駐車料金はタダだった。
 店内に入ると、月曜の昼だと言うのに結構お客さんが沢山居る。こういう大規模店舗が人で賑わっているのは今回初めて見た。土曜夕方の帯広駅前の店舗にはひと気が無かったから、ちょっと驚いた。住宅地が近いのか、単純にイオンが人気があるのか…。
 とりあえず生鮮食品コーナーを回る。

↓『寿司種セット』って初めて見た。
イオン帯広店“寿司種セット”
↓筋子の一粒一粒が、ホント、デカい。ちなみに“大樹”とは大樹町のことで、十勝平野の南側にある太平洋の面した町で、実は十勝にも漁港がある。
イオン帯広店“筋子”
↓網走産“白魚”。道内産の白魚のほとんどが網走湖産らしい。掻き揚げにして食べたい。
イオン帯広店“釧路の白魚”
↓“鮭の切り身”ほぼ半身で598円。
イオン帯広店“鮭半身”
↓裸で並ぶ“毛ガニ”。北海道のスーパーならでは。見慣れたけど。
イオン帯広店“毛ガニとハマグリ”
↓そしてスーパーにも置いてあった巨大な“札幌玉”。
イオン帯広店“札幌玉”
 …と、市場では全く撮る気になれなかった写真は、ここでは撮る訳だ。バラエティ豊かな食材そのものの珍しさやその値段もあるだろうけど、ワクワクする気持ちになるのは、積極的に売ろうとするやり方…と言うか、見せ方の違いなのかな。そういう魅力が個人的にはローカルな市場の方にあって欲しいと思ってしまうんだけど…。
 もっとも、その場所の雰囲気や面白さというのは、全体だったり細部だったり色々あるので、自分でも何が良し悪しなのか良く分からないんだけど。

 生鮮食品コーナーでひとしきり盛り上がって、ビヤードパパのシュークリームを買ってフードコートのテーブル席で小休止。時間はお昼になる頃で、暫く座っていたら結構人が増えて来た。フードコート内は知った大手チェーン店ばかりで、帯広に居る感覚が薄れていく。日本中どこでもこういう場所だけは賑わうんだよなぁ…。まぁ、閑散としたシッピングモールよりは数倍良いけど。
 昼時にお茶だけでテーブルを占拠するのも悪いと思い、席を立つ。

 駐車場の出口横で(多分)北海道的なものを見た。東京近辺ならびっしり自転車で埋まっているはずの自転車置き場がガラガラ。いや、それ以前にとても狭い。まだ雪の季節でも無いし乗るにはしんどい寒さとも思えなかったけど、みんな移動は車なんだろうなぁ〜。そう言えば、街中をママチャリが走っているシーンも、歩道を人が歩いているシーンもあまり思い浮かばない。

 まだ12時半を回った頃だったけど、“バーH'S”のマスター宅へ。家がすぐに分かったのは良いんだけど、もう少し遠いかな?と思ったらイオンから10分も掛からず着いてしまった。もしランチ中だったら迷惑だと思い、「電話は出ないんだよなぁ〜」と言っていたけど一応掛けてみる…が、ホントに出ない。飲んでる席の話で本気にしてなく、出掛けてしまって留守なのかな?とも思う。自宅の駐車場は空いてる。
 マスターの自宅の前に車を停めて5分くらいした頃、その空いていた駐車場に車が戻って来た。車から降りてきた女性に「実は…」と事情を話すと、「ちょっと待っててください」と慌てて家に入る。程なく玄関が開いて「どうぞ〜。」と。やっぱり奥さんだった。午前中の仕事が終わって丁度戻って来たときだったらしい(ってことは、これからランチだったんだろうな…)。

 “バーH'S”のマスターの自宅はちょっと洒落ていて、合板むき出しの壁や天井がある意味とても自然かつモダンな感じのこじんまりとした一軒家。まだ新しいのかな?と思ったら既に築20年だそうだ。玄関から中に入るとすぐ2階天井まで吹き抜けのリビングがあり、壁面上部の大きな窓から入る光が優しく明るい。
 東京に居るマスターの建築家の友人が設計したそうなんだけど、設計をタダでやって貰いつつ打ち合わせの度に帯広まで来ていたので、毎回「大赤字だよ」と口癖の様に言っていたらしい。もっとも設計料無料を申し出たのはその友達の方だったそうだ。

↓このリビングの吹き抜けの一枚だけ、ミニカー室以外の写真を撮らせて貰った。左の黒い“渡廊下”から先にある小部屋が“ミニカー室”。ラスタカラーの旗の裏側。
HSマスターの自宅リビング
 さて、早速ミニカーを見せて貰う。2階に上がり渡り廊下の先の部屋に入ると、そこには“男のロマン”があった。いや、ウチの場合、夫婦でもこのロマンを共有できる…はず。
HSマスター宅のミニカー室全景
↑左側の大きな棚はスライド式になっていて、全体を右側(窓側)に動かすと、さらにこの後ろから同じボリュームのミニカー棚が…。
 スケールごとに棚を分け、車種やメーカー別に並べているそうだ。正確に何台あるかは分からないと。ネットオークション等を見て、出来るだけ安いときに手に入れていると話していたが、それにしてもこの数だと総額は…。
HSマスター宅のミニカー室2
HSマスター宅のミニカー室3
HSマスター宅のミニカー室4
HSマスター宅のミニカー室1
(何故か一番大きな棚のを撮って無い…)
 古い車の魅力はそのデザインと共に、樹脂を多用した現代車とは違う「金属を塗った質感」にあると個人的には思っているんだけど、ミニカーは基本的に金属パーツなのでその質感を手に取ることができるのが魅力。そのズシっと来る重みも含めて。それがこれだけ並ぶと壮観だ。嫁さんは僕とマスターが交わす車の詳しい話にはついてこれないけど、それでも見たことも無い可愛らしい古い車を見ているのは楽しそうだった。

 ミニカーを堪能した後、1階のリビングに降りると奥さんがお茶を入れてくれた。僕らが今回十勝・帯広に旅行に来た理由を話すところから始まり、マスター夫妻から地元の魅力を伺う。自分達が暮らす街や地域についてこれだけ愛情を持てるのは良いなぁ〜と、素直に感じられる様な内容だった。ひとつひとつは些細なことなんだけど。
 それにしても自然体な雰囲気の感じの良いご夫妻だった。帯広に良い知り合いが出来た。

 13時半頃、マスター宅を出る。ようやくお腹が空いてきた。

もう少しだけ続く
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2014年秋。十勝視察旅行記(14)

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 帯広三日目の晩。
 この日は日曜日だったんだけどそのせいもちょっとあり、旅行最後の晩だと言うのに結構残念な夜になってしまった。

 田舎道適当ドライブの後、さて、ホテルに車を置いて駅の近くで夕飯にするか、それともどこかで食べてからホテルに戻るか…という車内会議の結果、今日で十勝最後の夜だしもう一度ラーメンを食べようということになった。早速良さげなラーメン店を検索。
 十勝大橋(帯広市と音更町の間の十勝川に架かるR241の橋)を渡って市内に入ると、この3日で頭の中に出来上がった方向感覚がそこそこ頼りになるので、ナビ半分/交通状況半分という感じで目的のラーメン屋を目指す。
 市内に入っても、日曜の夕方なのに買い物車で渋滞するような箇所に出くわさない。順調に街中を進み、住宅街の様なエリアにある店の住所に着く…が、定休日だった。サイトには書いて無かったんだけど…(店の名前忘れた)。

 これがケチのつけ始めだった。

 仕方なく次の店を探す。また適当に良さそうなところを選び、住所をナビに入力して走り始める。10〜15分後、ナビが「目的地付近に到着しました。案内を終了します」の声。…だが、その住所にはラーメン屋らしき店舗が無い。ふた回りくらい車でその区画を回ったけど、美容院が一軒あるだけで(多分ここがラーメン屋だったんだろうな)その他にはラーメン屋どころか店舗的な建物が無い。う〜ん…(ここも店の名前忘れた)。

 最後に探したのは“傳龍軒(でんりゅうけん)”という、外観も含めて一見ラーメン屋というよりは中華料理屋という感じの店。口コミで「普通に美味しい普通の醤油ラーメン」という様な感想が2〜3あり、その“コピー”に惹かれて行ってみた。
 今度は店はすぐに見つかった…が、それと気づいたときに一度通り過ぎてしまった。大きな道に面している場所ではあるんだけど辺りは住宅地で並びに店も無く、ポツンとある傳龍軒は外の看板に明かりが点いて無くて見落としてしまい…。まぁ、今度は営業していて良かった。
 車を停めて店内に入ると、お客さんは一組だけ。日曜の夜なのになぁ〜と思いながらメニューを見るが、やっぱり口コミ通りの醤油ラーメンを2つ頼む。

↓コレ。細ネギとメンマを炒めた具が乗っている。
帯広“傳龍軒”の醤油ラーメン
 麺は細麺で少し縮れている。うん。確かに普通だ。不味くは無い。不味くは無いけど、とりたてて美味しいかと言えば、そうでも無い。本当に普通だ。正直これで750円は高過ぎる。初日の昼に激ウマだった“らーめん とん平”の醤油は740円だった。普通のラーメンが普通に美味しくて普通の値段なら嬉しいけど…。もし、帯広に引っ越して来たとしても、多分ここではラーメン食べないだろうなぁ。もし近所に住むことになって、定食とかが美味ければ来るかもしれないけど。
 ただ、一応完食してしまった(スープは残した)。残すのはなんだか店の老夫婦に悪い気がして…。750円を払って、そこまで美味しいとは思えないラーメンでお腹が膨れてしまうのは、なんとも不幸だ…と思いつつ。

 まっ、とりあえずお腹は膨れ、車を走らせホテルに戻る。風呂に入ってお腹を少しでも空かし、駅周辺で飲み直そうということになった。なんせ今日が十勝最後の晩だ。お腹いっぱいでもう食べられないとしても、美味しいお酒で締め括りたい。

 ひとっ風呂浴びてホテルを出たのは確か20時頃。まだまだ早い時間だった。まずは昨日美味しい純米酒が置いてあった“とっくり”に行ってみる。…が、定休日だった。と言うか、周辺の他の店も閉まっているところが多い。人もあまり歩いて無いし。金・土の賑わいが嘘みたいな静けさ。
 参ったなぁ〜と初日にハシゴした“北の屋台”に行ってみると、こちらもほとんどの店が閉まっている。道を挟んだ隣の“十勝乃長屋”も同じ。ちょっと周囲を歩いてみたけど雑居ビル内の店舗も、外から見える範囲ではほとんど定休。路面店はシャッターだらけ。ホントに参った。
 仕方なく“北の屋台”に戻り、数少ない営業店舗の中で日本酒が飲めそうだった“煮炊き居酒屋 天(そら)”という店に。若い女性がカウンター内に居て、男性客が一人だけで静かに飲んでいる。彼女が一人で店をやってるのかな?それとも日曜だけ?
 とりあえずメニューを見ると、お酒にこだわりが全く無い残念な感じ…。日本酒に種類は無いらしく「日本酒」としか書いて無い…。こういう店で日本酒を頼むのは怖いので、とりあえずビールを頼む。
 表に“煮込みの店”とあったのでいくつか選べるのかと思ったら、煮込みは“牛すじ”しか無かった。他に頼みたいメニューが無かったのと、とは言え“煮込みの店”を名乗る訳だから、一応期待してそれを頼む。
 そして暫くして出てきた“牛すじ煮込み”の量に驚く。「お通しか!?」という少なさ。実際小鉢ほどの量で、値段は750円(またか)。東京でも中々無い量と値段だ…。一瞬証拠写真でも撮ろうかとも思ったけど、なんだか喜んでる観光客の様に見えるのもシャクで、結局何も撮らなかった。いや、なんだか写真を撮る気力すら失せた。まぁ、味はそこそこ美味しかったけど。
 初日の“北の屋台”で入った店が2店舗とも良い店だったんで、この並びなら…と安心してしまった。入る前にもう少し様子を注意深く見れば良かった。僕らが入って割とすぐ、先に一人で居た男性客は出て行ってしまった。どうしてなのかは勿論解らないけど、店の女性との会話も(かなり)途切れ途切れでシーンとしていたし、この店の女性とは僕等も全然会話が進まない。まぁ、推して知るべし…かな。
 嫁さんと「(これ飲んだら出よう)」と目配せしていたら、二人組のお客が入って来た。これで店を出やすい。その二人が上着を脱いで席に着きメニューを見始めたタイミングで「お会計を」と声を掛け、早々に会計を済ませて店を出た。多分、滞在時間20分ほど。居心地の悪い残念な店に居ると、お喋りな僕等夫婦の口数も減って気が滅入る。いや逆だ。二人とも気が滅入るから会話が減るんだ…。

 それにしても開いている店が無い。普通のラーメンと、普通のサッポロ瓶ビールと、牛すじ煮込みを少し食べただけの十勝旅行最後の夜。美味しいお酒を飲んで無い。街もひと気が少なく…それに寒くてなんだか寂しい。
 結局、コンビニで買える酒とつまみで部屋で飲もう…ということになって、早々にホテルに戻った。

↓今日仕入れた“アップル原酒”。部屋でちょっとだけ舐めた。
十勝ワイン“アップル原酒”
 部屋で1時頃まで飲んで寝た。ちょっと残念な十勝最後の夜だった。

続く。
たまに行く旅行のこと。 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)