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腕時計ベルト

 ずっと前から自分の機械式腕時計用に作ってみようと思いつつ、中々始められずズルズルしていた革ベルトの製作。それがこの11月、ついに元々のベルトが革疲労(って言うのかな?)で切れてしまったので、ようやく重い腰を上げて合間合間で作ってみた。

ちなみに、これが切れたベルト↓
LIMESの切れたベルト1
LIMESの切れたベルト2

 作り方はなんとなくずっと想像していたので特に調べもせず、きっとこんな感じだろう…とパーツ分に最低限必要な少量の革の端切れを浅草橋界隈で数百円で仕入れ、どうせ自分のだし面倒だから…と、切れた革ベルトを型紙代わりに形をトレースして(手間を避けたおかげで縁のラインや縫い目に少し歪みが出てしまった)、期間にして3週間ちょい、実質的には多分まる2日くらいの時間で完成した。
コレ↓
LIMES用手縫革ベルト1
一応タンニン鞣しの牛革。クロコっぽい模様は型押し。

 まっ、パッと見綺麗だし、時計ベルトは処女作だし、雰囲気ガラッと変わったし、しばらく使えなかった腕時計をまた使える様になったから良いかな?という感じ。

 いやホントは、型紙端折ったせいで出てしまったガタガタの縫い目が気になって仕方ない…。でも、それ以外は特に今回の手順で問題はなさそう。問題は手順より、革の質そのものだった。
 下の写真の様に、革のフチをヘリ返したりせず(量産品はヘリ返す…し、LIMESのものそうだった)コバ(革を切った断面のこと)をそのまま出し、今まで作ったカバンや小物と同様にコバ面を磨いてツヤを出す方法で作ったのだけど、鞄教室で使っていた革は結構良い革だったので繊維がしっかり詰まっていて、最初にサンドペーパーで磨いてもコバ面が崩れるようなことはあまり無かったのが、今回浅草橋の革屋の店頭で端切れで売っていたのを使ったせいか、同じ“タンニン鞣し”の牛革なのにペーパー充てるとボロボロになって繊維が収まらない。

少しペーパー当てたところ↓
LIMES用手縫革ベルトのコバ1
そして何度も磨いたあと↓
LIMES用手縫革ベルトのコバ2
 タンニン鞣しの革のコバ面を磨くには“布海苔”を溶かしたものをコバ面に刷り込み、ひたすら布で磨く(磨く道具もあるけど使ったことは無い)。ペーパー充てて形を整え、布海苔で磨き、またペーパーで…という作業を繰り返す。ペーパーは木工でもなんでもそうだけどコバ磨きの場合も番数を上げていく。
 今まで、鞄教室で買った革を使っていたときは(このblogでアップしたモノは全部そう)、とにかく磨けば磨くほど艶やかになる…って感じで、それがまた面倒かつ楽しい作業なんだけど、今回はペーパーを充てる度に繊維がボロボロになる。かと言って、布海苔だけでなんとか整えようとしても形が整わない。艶が出ない。しばらく使って無かった布海苔のせいかな?とも思い、新しく煮出して作り直してみたけど結果は同じだった。ちょっとがっかり…。
(2014/12/27追記:ずっとタンニン鞣しの革だと思い込んでいたけど、それは隣の棚の端材では無い革のことで、買った端材はクロム鞣しなのかもしれない…)
 ちなみに、コバを磨くときは染色剤を使ってコバ面だけ濃い色にしたりもするんだけど、僕は革のそのままの感じが好きなんで色付けをしないのが好み。どっちにしても磨けば少し色が濃くなるし。

 まぁ、コバ面は革の質の影響が大きいんだなぁ〜なんてことを、良家(教室)で育った僕は今更気付いた訳だけど、想像で作った割には表面に膨らみを持たせるやり方や、縫い付けの手順なんかもわりとすんなりいって(手作業で革全体を薄く鋤くのは手間だったけど…。こういう作業が多いと鋤き機が欲しくなる)、とにかくパーツが揃った。
LIMES用手縫の革ベルト3
 さて、腕時計の革ベルトでズボンのベルトと同じ“尾錠”と呼ばれる金具で留めるタイプの場合、ベルトのサイズは使う人の腕に合わせて開けられるので、金具を通す穴は(通常)“ひとつ”あれば良い。これが自分専用品の証でもある。ただ、サイズの正確な測り方も調べずに見た目で開けてしまったんで、ポンチで穴を開けるときは若干緊張して何度も躊躇し中々ポンチを打ち込めなかった。結果的にピッタリでホッとしたけど。
LIMES用手縫の革ベルト4
 裏側の革はスウェード生地の端切れをスウェード側を使わずに表側を裏面にして貼った(ややこしい説明だ…)。この革もちょっとクセモノで、コバ面を磨くときに革が削れずどんどん内側に盛り上がってしまった。まっ、よく見ないとわからないけど。
LIMES用手縫の革バンド5
 とりあえず、この経験をそのまま嫁さんのLIMES用ベルトに生かす予定。
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ヌメ革のノートPCケースを作った。

凄く久し振りに革鞄(ケース)を作った。僕のMacBookPro (Retina/15inch)用。
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース1
 去年、嫁さん用(と言いつつ、僕の方が使用頻度が高い)の自転車フレーム用ポーチを作った後、前から欲しいと思っていたし、構造が極めて単純なんですぐに出来るだろうと始めたこのケース。当初、週イチ(月3回)の鞄教室作業でも3ヵ月くらいで仕上げようと思っていたのだけど、去年の秋以降から行けなくなり頓挫。ファスナー部分の縫い合わせ半分とファスナーを引く小さなパーツ制作が残ってしまったまま放置していたのを、思い立ってこの2〜3日でようやく仕上げた。

 凄くシンプルで筐体にピッタリ合う革ケースを作ろうと型紙から作り始め、一応豚革で試作的な採寸/裁断もしたんだけど、実際作ってみたら本当にピチピチになってしまった…。周囲をあと2mm大きく取れば(ファスナーのマチはこれ以上増やせないので)ピッタリになるかなぁ〜。クッション部分のボリューム感が想像以上にあって、写真じゃ解り難いけどファスナーはなんとかギリギリ閉まる感じ。張力に負けていずれ壊れる気がする…。まぁ、そしたらまた考えよう。

 とは言え、仕上がり具合はまぁまぁ満足。滅多に外にPCを持って出ないけど、ヌメ革なんでどんどん飴色になるであろうエイジングが楽しみ。

MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース2
こんな風に心材は入れずグニャグニャの柔らかいカバーにした。
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース3
大きさはMacBookPro 17inchにピッタリ(…の筈だったが)。
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース4
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース5
ファスナーを背マチまで切れ込ませていないけど、柔らかいので180度開く。
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース6
内装はヌメと同色の豚革。外革と内革の間にスポンジのクッションを入れてる。
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース7
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース8
ちょっと解り難いけど、ファスナーが筐体を傷つけ無い様に、内側に仕切りを入れてる。
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース9
コバ面はいつもの様にすべて布海苔をしみ込ませ磨いてる。勿論総手縫い。
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース10
ブックカバーで言えば“背”に当たる部分にだけ、細長い“心材”を入れて衝撃対策。
MacBookPro Retina/17inch用 ヌメ革ケース11
写真じゃ綺麗にサイズピッタリ。でも、本当はパツンパツン。まぁ、使えるので良しとしよう。
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ようやく完成!(自転車フレーム用ポーチ)

約9ヵ月前にココでお伝えした『自転車フレーム用ポーチ』が、
今日、やっと完成しました!
自転車フレーム用ポーチ(前側)
自転車フレーム用ポーチ(後側)
↓フレームにぶら下げると…。
自転車フレーム用ポーチ(自転車全景)
自転車フレーム用ポーチ(自転車アップ)
夏に始めたから、早ければ11月の嫁さんの誕生日。
遅くともクリスマスまでには間に合うかな?と思っていたのが、
催促されつつ4ヵ月以上も遅れてしまった…。
結局、スケッチ書き始めてから約10ヵ月。
もっとも実質制作時間は概ね60〜70時間くらいなんだけどねぇ…;

試作通り、持ち手部分の革バンドをトップフレームを跨がせて留めることで、
フレームの三角の空間にポーチがぶら下がる様にしてます。
↓持ち手自体は革バンドに通しているだけで取り外し自由(特に意味は無いけど)。
自転車フレーム用ポーチ(持ち手留め部分)
また、ダウンフレームにも革バンドを回して留め、
走行中にポーチが前後左右に動かない様にしてます。
↓穴が二カ所あるのは、フレームに留めるときと持って歩く時のため。
自転車フレーム用ポーチ(ダウンフレーム留め部分)
持ち手は少し厚く固めの革を1枚、若干薄目で柔らか目の革を2枚重ね、
↓コバ(革を切った断面のこと)部分を何度も何度も磨いて艶を出し…。
自転車フレーム用ポーチ(持ち手のコバ)
持ち手の上側は“盛り上がり”を付けるため、一回り小さい革を1枚内側に入れてます。
ジッパーを引く用ための“葉っぱ”の様な部材もちゃんと手縫い&コバ磨き。
自転車フレーム用ポーチ(持ち手とジッパーの引き部分)
自転車フレーム用ポーチ(ジッパーエンド部)
内装は緑色の豚革。内装をテキスタイルでは無く革にすると格段に耐久性が上がる。
内側のコバもきっちり磨いてます。写真じゃ解り難いけど。
自転車フレーム用ポーチ(内装)
持ち手やフレーム固定用バンドを留めるギボシ。
自転車フレーム用ポーチ(持ち手バンド用ギボシ)
本体側に貼付ける飾りの革バンド部分のコバも切りっ放しにせず、
薄く柔らかくて磨き難いけどちゃんと磨きます。
…って言うか、見えるところで磨いてないコバは無い…ので手間が掛かる。
自転車フレーム用ポーチ(フレーム留めバンド用のギボシ)
↓フレームにぶら下げて上から見たところ。
自転車フレーム用ポーチ(上から見たところ)
ポーチ上面のマチはフレームに合わせて細く、
ポーチ底面は上部より2cm程マチを広く取ってますが、
自転車を漕いでいるときに足に当たらない様に薄目のポーチです。

↓真横から。
自転車フレーム用ポーチ(真横から見たところ)
内縫いと玉ブチ特有のふっくらしたフォルムが中々良い感じ。

しかし、フレームに合わせて黄色い革を選んだ筈なんだけど、
作っている間にエイジングしてキャメルカラーになってしまった…(笑)


とくにかく、お待たせしました!(→嫁さん)。
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自転車フレーム用ポーチ試作

この間、ハンドル幅を詰めてすり抜けし易くなった嫁さんのVIVAちゃんなんだけど、
去年の夏に買ったときからずっと小物入れが欲しいと言ってたんで、
ようやくそれを作り始めた。

最初はハンドルポーチかシートポーチにしようかと思ってたんだけど、
容量とか作り易さとかモロモロあって、結局、フレームポーチにした。
写真は床革(革を薄く鋤いたときに余る表面の無い革)で作ったサイズ検討用の試作。
型紙通りに切った床革をボンドで貼付けただけのもの。当然使えないシロモノだ。
VIVAフレームポーチ1
以前、鞄教室の課題で作ったポーチをベースにしてサイズと形を変えて型紙を起こしたので、
わざわざ試作を作るまでも無いかな?…とも思ったけど、
やはり現物に近い形で合わせておかないと…と念のため試作してみたら、意外にピッタリ。
想像していたよりいい感じの雰囲気。
VIVAフレームポーチ2
ポーチの上側はフレーム幅に合わせて少し細めにして、下側に向かって若干末広がりにした。
写真じゃ解らないけど。
VIVAフレームポーチ4
実際は、面の角になる部分の縫い目にはパイピングを入れ、開閉部分にはファスナーが付き、
走行中のズレ防止用に、ダウンチューブ側の角には留めの小さなベルトを付ける予定。
持ち手と共用するフレームを巻くベルトは、ポッチで留めるつもり。
VIVAフレームポーチ5
VIVAフレームポーチ6
VIVAフレームポーチ7

さて、ここからが時間が掛かる。
いつ出来るかなぁ……。
VIVAフレームポーチ3
これが出来たら、僕のBurno用にも違う形で作ろうと思ってるんだけど。
ずっと前から……。
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トランクケースが出来た。

超久々の『手縫いの革鞄作り』ネタ。

今年の2月で5年目に突入した鞄教室通いで、
一昨年の12月から作り始めた『トランクケース』が、
1年半以上の期間を経て今週やっと完成した。

この間、月に3回(1回3時間)の教室も行けないことがしばしば(1度も行けない月も)。
その上今回のトランクは自宅でもほとんど作業が出来なかったので、
実質制作時間はせいぜい100時間くらいなんだろうけど、
その前は財布やら小物を2ヵ月にひとつくらいの割合でポコポコ作っていたので、
(写真を撮ってあるものの未アップ。近々上げよう)
今回は完成までの道のりは相当長く感じた。
材料費はともかく教室の月謝を考えると、
一体このトランクは幾ら掛かっているんだ?…と思うと、かなりな高級品だ(笑)

しかし、まだ未使用だって言うのに、
制作期間が長かったおかげで革の表面にはいつの間にか付いた小傷がそれなりに…。
制作中に表面全体に気を遣いながら作業するのは結構大変だけど、
それをきちっとやらないと折角の良い革使った鞄が…。

目打ちするときもそれなりに気を付けているつもりだけど、
こうして細部を見ると結構縫い目が曲がってる。
細かいところへの配慮の積み重ねが足りないと、結果に出てしまうね。
難しい。

1年半で1個しか出来ないと、なんか技術的な進歩が無い感じなんだけど、
まぁ、とにかくトランクケースは一度作っておきたかったので、
そういう意味ではクリアー感はあるか。


さて、次は何作ろう。

120615_トランクケース1

持ち手と底の金具を含まない外寸は『幅約44cm:奥行き約34cm:深さ約16.5cm』。手持ちのMacBookPro15インチが入るサイズにした。仕事で持ち歩くには大きくて重いんだけど、1泊くらいの出張とかでPC持って行くにはちょうど良い。もっともそういう機会は僕にはほとんど無いけど。
120615_トランクケース2
120615_トランクケース3

今まで作った幾つかのと同じ組み合わせで、内装は真っ赤な豚革。内側がハデ…ってのが好き。
120615_トランクケース4

↑↓蓋側と本体側に段差があるので、鍵のベースプレートの下に厚い革を挟んで調整(2枚張り合わせているので層になっている)。横(コバ)面は染色して光るまで布海苔をしみ込ませて磨く。
蓋と本体に段差の無い面イチのタイプはかなり手間なので今回は止めたんだけど、いずれ。
5
120615_トランクケース6

↑↓持ち手は芯部分を張り合わせた革を削って作り、それを薄い革を貼り凹んだ部分を縫い付け形を出す。裏側で巻いた革を縫い合わせる。革製の芯の持ち手は、使っているうちに手に馴染んで来るのでいい感じ。
120615_トランクケース7
120615_トランクケース10

↑底面になる部分の金具。蓋側と本体側で段差があるので大きさが違う。
120615_トランクケース8

↑中にキーが入っている。個人的には旅行用のスーツケースならともかく、この手のトランクならキーは要らない気がしつつ…、まぁ、用意されている型通りに。
120615_トランクケース9
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トートバッグが出来た。

という訳で、
早速トートバッグの写真を撮ったので、アップ。

思ってたより早く出来た。
だいたい40〜45時間くらいか。
二度目はもっと早いはず。
勿論、まったく同じものを作るなら...だが。

ボストンバッグと同じように、外側が柔らかい牛革、内装が薄い豚革。
ボディー部分がちょっとグレーっぽいモスグリーンで、
渕革と持ち手、留めの部分が黒。
内装は、最近教室で扱い始めた結構ハデな赤。
赤い内装はちょっと洒落てるし、赤はかなり好きな色だ。
全体の色味...と言うか組み合わせは、自分で言うのもナンだけど、ナカナカイイ。
ボストンが少しハデめ(明るめ)だったので、今回は少しシックにしてみた。
モスグリーンの革がエイジングしていくのが楽しみ。

大きさは若干小さめで、本体部分の幅が36〜37cm、縦25cm程。
マチもせいぜい10〜11cmというところ。
まぁ、トートなんで広がるけど。
持ち手の先端部分が本体から17.5〜18cm程なので、
僕が肩に掛けるとピチピチな感じ。

全体的にはフェミニンな印象の大きさとデザインかな?
自分で使うにはほんの少しだけ抵抗がある。
(が、実際少し持ち歩いてみると、使い勝手は丁度良い)
トートの縫い方にも色々あるようなので、
もうちょっと男性的....と言うか、ユニセックスなデザインをいずれ考えよう。

しかし、革製のトートってちょっとイイ感じだ。
トートバッグ1
トートバッグ2
トートバッグ3
トートバッグ4
トートバッグ5
トートバッグ6
トートバッグ7
トートバッグ8
トートバッグ9
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ボストンバッグが出来た。

1ヵ月半振りの更新になってしまった。

4月下旬以降はそれ程忙しかった訳でも無かったけど、
なんとなく気分が乗らず。
まぁ、そんな時期もあるしね。

という訳で、
実は4月の頭頃に出来てたんだけど、
3ヵ月くらい掛かって作ったボストンバッグの写真をアップ。
今回はツートンカラーにしてみた。
出来たら思ってたよりハデ、かつ、意外にクラシックなイメージ。

写真では解り難いけど、そこそこ大きくて、
長さが63〜4cm、幅が25cm程。
1〜2泊程度の旅行に使える大きさ。

今回はボストンなので胴体は柔らかめの牛革。
底の部分のみは固い板状の心材を入れている。
内装は飴色の豚側で今までと同じだけど、外革とは張り合わせて無く、
口の部分を起点に内側にぶら下がる感じ。

ちなみに僕が通っている鞄教室の革はすべてイタリア製で、かなり上質な革。
これは質感が良いだけでは無く、例えばコバ面(革を切った側面)を磨くときなど、
繊維質が粗い安い革と比べると格段に磨き易く綺麗に仕上がる....等、
作り易さ(=仕上がりの良さ)にも繋がる。

何をするにも、モノの良し悪しが解るには経験がすべて...ということで、
シロート同然の鞄作りでも、高いが良い革を使うのも勉強。
高級な品を扱う気持も含めて。
(そして、牛さん豚さんに感謝しつつ...)

教室に通い始めて1年以上経つけど、
『ひととおり』という言葉で括れる作り方を経験するだけでも、まだまだ先は長そうだ。
もう少し家で出来ると良いんだけど。

一昨日、トートバックも出来たので、
出来ればすぐに写真を撮ってアップする予定。
ボストンバッグ1
ボストンバッグ2
ボストンバッグ3
ボストンバッグ4
ボストンバッグ5
ボストンバッグ6
ボストンバッグ7
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鞄を作った。

7ヶ月前から「手縫いの革鞄」を作る教室に通っている。

何故か今年の始めに、突然革の鞄に興味が湧いて来た。
それは物欲的な興味ではなく、自分で作れたら面白いんじゃないか?....と。

で、とにかく頭で色々考えているよりまずは作ってみようと、
ネットで鞄教室なるものを探し、雰囲気や内容、通い易さも含めて選んだところに、
毎週2回(1回3時間)、毎月第三週までの計月6回通っている。

最初は道具の手入れの仕方から始まり、
続いて最初の習作は革用の包丁の為の2枚の革を合わせただけの小さなケース。
その後カード入れ、平形の眼鏡ケース、ミニポーチ、筒形の眼鏡ケース、ティッシュケースと進み、
4ヶ月前からようやく鞄らしい鞄、写真のブリーフケースの制作に入った。
これが手間の掛かること。
大体、3時間×6日×4ヶ月(+若干の自宅作業)費やして完成。

とにかく、留めの金具以外はすべて手作り。
持ち手の緩やかな曲面の部分も、重ねた革を手で削り出し滑らかな山形を作る。
革のコバ面(切断面)はすべてカンナとヤスリで整え、ふ糊を付けて何度も磨く。
どれも同じ作業の繰り返し。

もっとも繰り返し作業と言っても工場ライン上での単純作業とは違う訳で、
ひとつひとつの工程がすべて出来上がりに反映する(してしまう)。
ただ、元々形を整えたり、真っ直ぐ切ったり、削ったり、磨いたり...という作業は好きなので、
そういう神経を使う細かい作業の精度を追求することにまったく苦痛が無い。
むしろ、中々上手く出来ないほど(そしてたまに上手く出来ると余計に)いい。
丁寧な手作業を繰り返した結果、出来が良いときの達成感、満足感がたまらない。
予想以上にかなりハマった。無条件に作業に没頭してしまう。

おかげで最近は、巷で売ってる有名ブランドの鞄でも、
少なくとも10万円以下のものは仕上げの荒さが気になって仕方無い。
(大量生産だから当然だけど...)

ここの教室は、基本的な手縫いの技術を教えることを重視していて、
課題の鞄や小物の型紙はすべて用意されているものを写して使うので、
(それだけでも随分型紙の作り方の勉強にはなる)
このブリーフケースも型紙通りに作ったものでオリジナルでは無い。
(革と糸の色は好きなものを選べるけど)
いずれ自分でデザインしたものを作りたい。
これはその第一歩と言ったところ。


なんにしても、実際に触って愛でられる“モノ”として出来上がるのが嬉しい。
これが一番の目的。
ブリーフケース1
ブリーフケース2
ブリーフケース4
ブリーフケース5
ブリーフケース3
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