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結婚5周年記念旅行/スイス・バーゼルへ

 前回はエコミュゼを出て、ボルウィラー駅で列車を待つところまで。今回やっとフランス滞在期間(途中一泊ドイツ)が終わってスイスに入国。フランス、ドイツと接するバーゼルという街に入る。


 ボルウィラー駅にローカル列車が来る少し前、いつの間にかホームには何人か人が来ていた。平日の午後5時過ぎ。こんな時間にこの田舎駅から列車に乗る人は、何をしている人達だろう…。中には自転車ごと乗せる女性も。

 四両編成だったかな。その真ん中付近のドアから乗ろうと止まった列車に近寄り、開いたドアの向こうに立っている人を見た瞬間ちょっとビビッた。車掌さんが2人立っている。切符を買って無い。ヤバい…。

 ホームに居たほとんどの乗客がそのドアから乗り込んだので、その流れに乗って2人の車掌の横を通り過ぎドアの横の二人がけのシートに。ちょっとドキドキする。こっちに来たらなんて言おうか…。

 列車はほどなく発車して、彼らが何をするのか気にして見ていたんだけど、僕らの後から乗って来た若い女性客と何やら少し長く話をしていて(軽く言い争う…までは行かないけど、若干そんな雰囲気)、僕らも彼女の次に質問責めに合うんだろうか?…という不安が増す。

 ところが、その会話が終了するときに特になんてこと無く、その女性は車掌さんから切符を買っていた。いやいや買わされたとか、罰金的にお金を取られた…という雰囲気は無く。普通に挨拶をして彼女のところを2人の車掌は離れた。全然言葉が解らないと雰囲気だけで判断しがちだけど、単に車内で声が大きかっただけかもしれない。笑顔とか特に無かったけど。


 さて、僕らの前に彼ら2人が来た。どうやら切符は普通に買えそうだ…と思うものの確認できた訳じゃ無いんで、やっぱりまだ少しドキドキする。

 「ボン・ソワ! (^^)」とお互いニコニコして挨拶をする。ただ、僕の笑顔は若干引きつっていたいたかもしれない。英語が話せますか?と確認すると、2人の片っぽが相方の肩を叩き「こいつが英語担当!オレは仏語担当!」と、カタコトの英語でw すると肩を叩かれたもう一人が「そう、俺は仏語より英語の方が上手いから」という感じで返す。なんなんだ?このノリ? 本当に車掌だろうか?(笑) 一気に緊張がほぐれた。

 特に理由は説明せず(英語で上手く説明できないだろうから、逆に混乱するとだろうと思い)「バーゼルまで行きたいんだけど」とだけ言って、切符は持って無いと伝える。すると英語スピーカーさんが、ハンディタイプの券売機(と言うのかな?)を何度かタップして料金を教えてくれる。当たり前なんだろけどカードも使えた。なんてことはない。普通にチケットが車内で買えた。これがたまたまローカル線だからなのか、実はSNCFは改札口も無いしそんなものなのかは解らない。パリの地下鉄やRERなんかの駅は改札があるから、そういう都会の路線だけなのかもしれない。もっとも地下鉄やRERで車内検札をしているのを見たこと無いけど…。

 機械で切符を発券するまでに多少時間が掛かる訳だけど、その間も二人は漫才師の様に掛け合いしまくる。一人は仏語で通すんだけどもう一人が英語まじりで話すし、二人の身振り手振りも見てれば概ねなんの話かは分かる。基本的には僕らみたいな仏語が解らない外国人旅行者に応対するときの話で、それを面白い感じでやりとりする。完全に漫才だ… (^^;

 プリントアウトされたチケットを貰っても、暫く二人は僕らの前を離れなずやりとりは続く。他を回らなくても良いのかな?と少し思い始めた頃、英語さんが僕に「次のトゥールーズですぐにバーゼル行きの列車が出るよ。 ホームが違うから一度エレベータに乗って隣の◯番線(忘れた)に渡って。乗り換え時間は5分くらいだから急いでね!」と教えてくれた。これを調べてくれていたんで、暫く僕らの前を離れなかった訳だ。ちょっと感動した。誰だ?フランスのサービスが悪いなんて言ったのは?(いや、まぁ、大抵はルーズだけど… (^^;)


↓自転車と一緒に乗り込んで来たおばさん。降りるまでずっとヘルメットを被っていた。

ボルウィラー駅からの列車内


 乗り換え駅のミュルーズにはほんの15分ほどで着いた。列車を降りるときにさっきの車掌達に目線で挨拶してホームに降りる。これがボルウィラーから乗って来た列車↓

ミュルーズ到着

 さっき車掌さんが乗り継ぎの列車の発車時刻とホームを教えてくれたものの、少し大きめの駅だと出発時間とホームはよく変わるので、とりあえずエントランスホールに向う。ホールは大きな駅特有の広い空間があり、なんだか日の丸の様なデザインのガラス(?)が壁面に飾られていた。出発の時間とホームは車掌さんが教えてくれた通りで変わらずだった。慌ててホームに向かう。

ミュルーズ駅エントランスホール

 ホームに着くとちょうどバーゼル行きの列車が到着した直後で、結構人が降りて来る。人が途切れるのを待って乗ると、すぐに列車は出発した。ギリギリセーフ。

ミュルーズからバーゼルに向かう列車に乗る

 車内はガラガラだった。スーツケースがあるので、荷物置き場のある車両の一番後ろに座る。

ミュルーズからバーゼル行き列車内1

ミュルーズからバーゼル行き列車内2

 ミュルーズから国境を超えたスイスのバーゼルSNCF駅までは、約30分ほど。途中車窓からは、右手にミュルーズの空港が見える。

 当初、ストラスブールに着いたときに借りたレンタカーは6日間借りっ放しにして、アルザス滞在中のドメーヌ巡りの足に使い、最後はミュルーズの空港まで来て乗り捨てようかと思っていたんだけど、レンタカー代が結構掛かることと、何より僕がワインを飲めなくなるので止めた。…ので、線路の近くに空港があることは旅行前から(地図上で)知っていたから、実際に空港が見えるかどうかをなんとなく眺めていた。

 それ以外のミュルーズ〜バーゼル間の風景は、なんとなくダラダラと住宅が続いたままのあまり面白みの無い車窓だった。特に国境を超えた感じもせず、バーゼルに着く。


 バーゼルのターミナル駅は3つあって、僕らがフランス側から到着したバーゼルSNCF(フランス国鉄)駅、SNCF駅と隣接するバーゼルSBB(スイス国鉄)駅、そしてバーゼル・バディッシャー駅(ドイツ鉄道/DB)がある。SNCF駅とSBB駅はほぼ同じ駅だ。

 で、僕はそれを知らずにバーゼル・バディッシャー駅に近い方のホテルを予約してしまい、バーゼルSNCF/SBB駅から2.5kmほどあるホテルまでどうやって行くかを考えなければならない。


 と言うか、スイスに行くのは今回が初めてで、スイスはEUに加盟していないから車内でパスポート・コントロールとかあるのかな?…と思っていたんだけど、車掌さんが検札すら来ず…で、バーゼル駅に着いてしまった。

 バーゼルSNCF/SBB駅はフランス側の国境からは2km半くらい入った場所に位置していて、つまりSNCF駅の部分だけフランスということになる。まぁ、実際にはSNCF管轄というだけで、フランス領土の飛び地では無いと思うけど。車内でパスポートのチェックとか何も無かったから、駅に入管とかあるのかな?…と想像しつつ列車を降りる。

 ホームに降りると車両は前から3両目だったんだけど、後ろを見たら結構長い編成だった。しかし降りる人はまばら。

バーゼルSNCFホーム

 ホームの上を見上げると、有名な『スイス国鉄の時計』が。このデザインは腕時計にも使われているので、結構見たことがある人は多いと思うし、ちょっとした鉄オタには有名なデザイン。流石時計の国…の国鉄。

バーゼル駅/時計

 列車の先頭まで来ると、3人の鉄道員。多分車掌さんだと思うんだけど、赤毛でミニスカートの制服の女性が異国情緒を醸し出している。

バーゼルSNCF駅到着/先頭車両

 ホームの先は、遮断機が降りていたので、多分この先がスイス国鉄(SBB)駅ということだと思う。しかし誰も見ていないし、これは単なる仕切りにしかならず国を分けている様には思えない。これなら国境線が引いてあれば良いんじゃないかな…とか思ったり。

バーゼル駅/ホームの国境遮断機

 その、遮断機の真横に、大きく立派な木製のドアがある。ドアのガラスには『SCHWEIZ/SUISSE』とドイツ語とフランス語で“スイス”と書かれていて、「あぁ、ここから先はスイスか…」という雰囲気。

バーゼル駅/ホームエンドの税関ドア1

バーゼル駅/ホームエンドの税関ドア2

 ↑この、木のドアを入ると、すぐ横に税関らしく細い通路があり、その先には軍服を着た怖そうなお兄さんが立っている(自動小銃持ってた気がするんだけどよく覚えて無い。写真は撮れなかった…と言うか撮ってはいけない様な気がした)。やっぱりパスポートをチェックするのかな…と思い、二人でゴソゴソとスーツケースの中から取り出し彼の方に歩いて行き、「パスポートチェックはどこで?」という様にゼスチャーしたら、ニコリともせず「いけいけ」という感じで顎を出口の方に。なんだ。パスポート・コントロールは無いのか。じゃ、このドアは一体何のために?


 その、兵士が顎で指した自動ドアを抜けると少し広い空間が広がっていて、振り返ると『FRANCE』と書かれた入り口ドアもあった(個人的には最後の“C”と“E”のスペースだけが妙に空き気味なのが気になる)。きっと入管としてちゃんと機能していた時代もあったんだろうな。

バーゼル駅/入管外側入り口付近

 その空間を抜けて駅舎の中心らしき方に進むと、もっと広い空間が現れた。こちらがSBBバーゼル駅のエントランス。ヨーロッパの大きなターミナル駅らしく、立派な雰囲気。

バーゼル駅/SBBエントランス

 表から見るとこんな駅舎↓

バーゼル駅/SBB駅舎


 駅舎の外に出ると、そこはトラム(路面電車)が行き交う広場になっていて、集電用の架線が縦横無尽に張り巡らされていた。

バーゼル駅前/路面電車の架線

 駅前の路上は路面電車の線路が方々から集まり、あちこちで交差している。ちょっとした混沌状態。緑色がバーゼルの路面電車のカラーらしい。

バーゼル駅前/路面電車


 さてさて。到着駅の場所を間違えて予約した2km半先にあるホテルまで、本当はトラムに乗って行きたかったんだけど、まず両替をしていないのでスイスフランを持っていないことと、どうやって切符を買うのか?どうやって乗るのか?を調べて無かったし、まぁ、急いで無いし街中を見ることもできるし歩いて行こう…と、スーツケースをゴロゴロしながらスマホで地図を確認しつつ歩き始める。


 街中に入っても、ありとあらゆる道にトラムが走っているイメージ。なので上は架線だらけ。日本の景観の悪さの象徴的なひとつとして“電線”というのがあるけど、なぜかトラムの架線がある風景には景観の悪さを感じない…どころか、むしろ趣があるのが不思議。

 バーゼルのライン川よりSBB駅がある側は、決して平坦な街では無い…と言うか、結構アップダウンがあるんだけど、自転車で移動している人も多かった。街が小さいからだろうけど。

バーゼル街中/ホテルへ1

バーゼル街中/ホテルへ2

バーゼル街中/ホテルへ3

 

 駅から10分ほど歩くと、大きな橋に差し掛かった。バーゼルの街中を横切る”ライン川”に架かる橋だ。トラムもここを渡る。

バーゼル街中/ライン川に架かる橋

 橋を渡っていたら、そこそこ飛ばして走っていたシトロエンの2CV。この写真はブレブレになったんで分からないけど、かなり綺麗な車体だった。

バーゼルのライン川に架かる橋の上/失踪する2CV


 ↓コルマールの街中に続き、ここでも『Europe』の道しるべ。どこだろう?ヨーロッパ。

バーゼル街中/Europeの道路表示


 橋を渡って更に10分ほど歩くと、旧市街地の雰囲気からは相当異質な建物が見える(引きで撮れなかったんだけど)。バーゼルで毎年3月頃に開かれる『バーゼル・ワールド』という、世界一の規模の宝飾と時計のフェアは、この建物(バーゼル・メッセ)で行われる。今晩泊まるホテルは、この建物と道を挟んだ向かいにある。

バーゼル・メッセ1

バーゼル・メッセ2

 メッセの横の道に、英国車のMG-B GTが停まっていた。日本でたまに見るMG-Bは、オープン・カーばかりなんだけど、このGTはハッチバックスタイルで、オープンより実用性もボディー剛性もある上、カッコイイ。いっときちょっと欲しくなった車種で思わず写真を撮る。綺麗な個体。色もイイ。前からの写真はちょっとブレてたのに気づかなかったけど…。

バーゼルメッセの横で/MG-B GT後ろ

バーゼルメッセの横/MG-B GTの前側


 ↓これ、翌朝撮った写真だけど、メッセとホテルの位置関係(左側がバーゼルメッセ、右がホテル)。ホテルは“easyHotel.com”と言う名前。多分、LCCのeasy jetの系列だと思う。色も一緒だし。物価の高いスイスの都市部で、とりあえず一番安い部類で選んだ宿。

バーゼル/easyHotel.com

 それにしても、写真撮れば良かったなぁ。ホテルの受付は、ほぼ雑居ビルの裏口の管理人室の窓口という雰囲気で、まるで“ホテル感”が無い。保安の為か(スイスって治安が思っているより悪いのか、自己防衛のマインドが高い国だからなのか…は不明。多分後者)窓口は格子状になってたりして、まるで刑務所に入ってる誰かに接見しに行く雰囲気。でも、窓口の人は愛想良かったけど。

 チェックインしたら、トラムの2日券を貰った。もう今日は外に出る気力が無いから「(予約時にくれたら駅から乗ってこれたのに〜!)」と思いつつ、まぁ、でもこれで明日はトラムに乗れる。

 部屋は2Fだったんだけど、この建物にはエレベータが無かった。重いスーツケースを2Fまで引き上げる。勿論嫁さんの分と2つとも僕がw


 部屋のドアを開けて驚いた! 狭いっ! そしてこの配色! カラオケBOXかよ!w

 写真はこれも翌朝撮ったもので明るいけど、部屋に入ったときには既に外は暗くて余計に狭さを感じた。その上、これは朝になってから気づいたんだけど、2Fなんだけど通りの角に面していて外から室内が丸見えで、レースのカーテンが無いもんだから朝になってもカーテンを開けられず、部屋を出るまで暗いままだった。これで1泊辺りの価格はこの旅行中最高の部類。『スイスは物価が高い』というイメージが一発で刻まれた。まぁ、清潔感はあるけど。

バーゼル/easyHotel.comの部屋1

バーゼル/easyHotel.comの部屋2

バーゼル/easyHotel.comの部屋3

 シャワールームもこの旅最小だった。綺麗なんだけどねぇ。

バーゼル/easyHotel.comの部屋4

バーゼル/easyHotel.comの部屋5

 部屋があまりに狭いもんで、部屋で食べようと思っていた夕食のスペースすら確保するのに苦労した。結局ベッドマットを若干ズラして、その隙間にベッドの横にあった小さな台を置き、なんとか“食卓”を作った。

 今晩の夕食は、コルマールの“モノプリ”で買ったワインやらチーズやらとお惣菜に少し残っていたバゲッド。暖かいものがちょっと欲しい感じはしたけど、とりあえずどれも美味しかった。

バーゼル/ホテルの部屋での夕食

 歩き疲れた体にアルコールと満腹感は、めちゃくちゃ良く効く睡眠剤だ。そのままの状態でベッドの上でダウンして、旅行8日目が終わった。



続く。


■結婚5周年記念旅行 過去INDEX

26.エコミュゼ その2

25.エコミュゼ その1

24.コルマール出発

23.続・ヒッチハイク

22.ヒッチハイク

21.アルザスの小さな村…的な

20.マルセル・ダイス

19.コルマール2日目夕方〜夜

18.上を向いて歩くと…

17.コルマール旧市街

16.本丸コルマールへ

15.青空市場と屋内市場

14.ドイツなのに…!?

13.結婚“腕輪”の故郷訪問

12.モノプリと大聖堂

11.小雨のプティ・フランス

10.ストラスブールの宿

9.全嫁が感動

8.ストラスブールに

7.セーヌを渡ってクスクスへ

6.マレ地区でランチと…

5.ヴァンヴの蚤の市

4.モンパルナスの朝市

3.RER車内とパリの宿

2.パリへ

1.出発準備 編

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結婚5周年記念旅行/エコミュゼ その2

 前回、エコミュゼの中を歩いている途中まで終わったまま、4ヶ月以上ぶりの投稿。なんとしてでも今年中(!?)に成田に戻らねば!

 園内に建っている建物には、ほとんど全て自由に出入りが出来る(室内で一部入れない部分はあったりするけど)。昔の暮らし振りが分かるし、可愛らしいデザインの(しかし多分デザイナーなど存在しない)家具や道具、また、電気もガスも無い頃に100%アナログの手法で工夫されて作られたキッチン用品とか見ると、ちょっと感動すら覚える。
 例えば、下の写真に写っている壁からせり出す様な凸型のタイルが貼られた大きな台。コレ、実は壁の裏側に回ると凸型の真ん中が釜になっていて、多分、パンを焼いたり鍋を入れて煮込んだりしたんだと思う。で、表側のこの部分が暖かくなって部屋の暖房になったと思うし、台の上で料理を保温したのかもしれない。もっとも表側はそこまで熱くはならないだろうから(多分、暖房のために真ん中に鎌の熱を取り込むんであろう扉が付いている)、冬場はこの上に座って過ごしたのかもしれない。日本で言えばコタツの様な。まぁ、全部想像だけど。
エコミュゼ/民家の中のストーブ&釜
 また、とある建物の地下に入ると大きな樽があったりして、ワインとかも貯蔵してたのかな?という感じなんだけど、その脇にはジャガイモが大量に保存(?)してあった。多分、今もこの村で採れたものを(動態展示という意味で)利用しているんだと思う。
エコミュゼ/民家の地下貯蔵庫のじゃがいも
 エコミュゼ内のほとんどの建物の屋根には、コウノトリの巣がある(設置されている…と言うべきか)。どれも番いの巣なんだけど、この写真には何故か四羽。彼らはどういう関係なんだろう…と思って良く見ると、屋根の上に直接、もうひとつ別の巣があった。これはちょっと珍しい。仲の良い兄弟か親戚同士の番いなのかな?
エコミュゼ/民家の上のコウノトリの巣。何故か四羽
 途中、ちょっと昔の村のものをそのまま移築している…とは思えない、斬新なオブジェが。(多分)家を建築しているところを再現したんだと思う。これが昔作られたものを持って来たのか、エコミュゼに合わせて作ったのかは…残念ながら不明。なんにしてもこれはちょっと違和感があった…。
エコミュゼ/建築の様子のオブジェ

 そしてコウノトリ。
エコミュゼ/番いのコウノトリシルエット
 3匹のアヒル(茶色いけど、多分。)のおしり。
エコミュゼ/3匹のカモのおしり
 アヒルの子供達。かわいい。
エコミュゼ/アヒルの子供たち

 泥が落とされたジャガイモ発見!何か作るんだろうか?
エコミュゼ/泥が落とされたジャガイモ

 エコミュゼの中でひときわ高い塔。何だろうと思って中に入ってみると…
エコミュゼ/城壁と塔
 一階は小麦か何かを自動で挽く臼があった。ベルトが取り回されていてなんらかの動力がある訳だけど、風車は見当たらないし、多分どこか近くに水車小屋とかあるんだと思うけど、解らなかった。
エコミュゼ/塔の中の臼
 階段を登ると、二階はどうやら管理者の住居だったらしい。壁に掛かった写真は、実際にこの家の主だった夫婦だろうか? ちょっと怖い…。
エコミュゼ/塔の中のダイニング
エコミュゼ/塔の中の部屋の壁の写真と花
エコミュゼ/塔の中の部屋の灯り
エコミュゼ/塔の中のオーブン

 塔の最上階に上がると、展望台の様な(いや、多分見張り台だ)ガラスの窓の無いフロアだった。天井の一部に昔の伝統的な文様だろうか?ちょっとアートなペインティングが壁に垂れ下がる布の様に描かれていた。
エコミュゼ/塔の中のてっぺんの天井の文様
 その、展望台から外を見ると、沼の向こう側に列車内から見えた気球が浮いていた。
エコミュゼ/塔の中の上から望む気球のある風景
 下を見ると、壁の上に巣を構えたコウノトリの番いが見える。初めて上から見た。頻繁にクチバシを「カタカタ」鳴らしている。既に夫婦だから求愛行動では無いだろうから何だろう?…と一瞬思ったけど、人間以外の生き物達は、いつでも“求愛”してるかもしれない。
エコミュゼ/塔の中の上から見るコウノトリの番い

 荷馬車に使う車輪を作っている工房があった。
エコミュゼ/荷馬車車輪工房1
エコミュゼ/荷馬車車輪工房2
エコミュゼ/荷馬車車輪工房3
 そして、謎の三つ又煙突ストーブ。バイクオタク的に言えば『集合菅煙突』だ。嫁が三つ又の間に腕を通す。暖かいらしい。まぁ、当たり前か。
エコミュゼ/荷馬車車輪工房三つ又煙突ストーブ

 そして再びエコミュゼの気になったモノをバラバラと…。
エコミュゼ/トラクター
エコミュゼ/計り
エコミュゼ/レジスター
エコミュゼ/ミシン

 エコミュゼ内を流れる小川沿いにある、ちょっと大きめの水車のある建物。中に入るとそこは丸太を巨大な鋸でスライスする製材所だった。しかも、鋸の歯は丸型ではなく縦型。水車の回転運動がいくつものベルトと歯車を経て、巨大な鋸をギコギコやる訳だ。素晴らしすぎる。
 今は何でも電気で、その少し前までは蒸気機関で動力を得ていた訳だけど、その前は水力だ。水の流れだ(日本でも江戸時代には水力発電所が存在していた)。とにかくモーター…と言うか何かを回転させる“力”さえ得られれば何でも動かせる。それは現代も電子的なものを除けばあまり変わって無い気がする…。
エコミュゼ/水車の製材所1
エコミュゼ/水車の製材所2
エコミュゼ/水車の製材所3
エコミュゼ/水車の製材所4

 水車の製材所を出ると、すぐ先に駅のホームの一部…の様な展示。小さなディーゼル機関車と二階建て客車が一両。なんだかアンバランスな組み合わせだ。客車の横には『SNCF(フランス国鉄)』のマークが入っている。
 僕は乗り物なら大抵のものが好きなんだけど、鉄道に関しては物心ついた頃には既に好きだったし、その後“鉄道ファン(当時は鉄オタなんて言葉は無い)”は大学に入る頃に止めてしまったけど、それでも長い付き合いだからなのか…あるいは全く関係ないのか解らないけど、どうも他の展示物に比べて数倍以上の郷愁を感じ取って見てしまう。増してや広大な園内の隅っこに、わずかこれだけの数がポツンと放置されてるが如く置かれていると…。
エコミュゼ/SNCF車両1
エコミュゼ/SNCF車両2
エコミュゼ/SNCF車両3
エコミュゼ/SNCF車両4
エコミュゼ/SNCF車両5

 駅を通り過ぎると、パークの入り口の建物付近に戻って来た。古いトラクターが沢山建物の下に並んでいる。この鉄の重厚感は蒸気機関車か…もしくは巨大なオーブンか?という質感。カッコいい。
エコミュゼ/納屋のトラクター1
 この辺りは“オールド・モーター・エリア”的な…。
エコミュゼ/納屋のバイク1
エコミュゼ/納屋のバイク2
エコミュゼ/納屋の窓際のオイル缶
エコミュゼ/納屋の部品類
エコミュゼ/納屋の壁際のオイル缶
 トラクターの並ぶ建物。もしかすると消防署だった…とか。違うかな。屋根の『1992』は、この建物の移設年だろうか?
エコミュゼ/トラクターの並ぶ納屋
エコミュゼ/トラクターの並ぶ納屋の外灯
エコミュゼ/トラクターの並ぶ納屋の屋根の上の時計台

 ちょっと休憩して足を休めようと、園内に唯一あるレストランの方に移動。エコミュゼにタクシーで着いたときに、両替をお願いした店だ。
 レストランに向かう途中で、七面鳥が沢山居た(料理で出すのかなぁ…)。嫁さんが頭から顎の下にのびるブツブツを見て、「キモイ、キモイ」と連発。
エコミュゼ/七面鳥

 レストランの内装は、何処と無くスイスとかアルプスとかそういう単語をイメージするデザイン。完全に適当なイメージだけど、要するにちょっと可愛らしい感じ。
エコミュゼ/レストラン内
 僕はエスプレッソ。嫁さんはココア(だったかな?)。どちらも一口チョコレート付き。
エコミュゼ/カフェ

 カフェを出ると、今度は孔雀に遭遇。4〜5分、羽をパァ〜っと広げないかな…と、色々言葉を投げかけてみたけど、ダメだった。
エコミュゼ/孔雀

 最後に、入り口付近にあった建物で、見逃した可愛いヤツをいくつか見て、出口に向かう。
エコミュゼ/出口付近建物1
エコミュゼ/出口付近建物2
エコミュゼ/出口付近建物3

 お土産物コーナーを少し物色したけど特に欲しいモノも無く、売り場を一回りしたらすぐに預けていたスーツケースを受け取り、行きにタクシーの運転手のおばさ…女性から貰ったカードをカウンターの人に見せて、タクシーを呼んで貰った。あのおばさ…女性がまた来るのだろうか?
エコミュゼ/お土産物コーナー1
エコミュゼ/お土産物コーナー2
エコミュゼ/お土産物コーナー3
エコミュゼ/お土産物コーナー4

 行きにタクシーを降りた場所で待っていると、さっきと同じ車種だったけど違う運転手さんが来た。今度はかなりゴツイ男性。彼は行きのおばさん以上に英語が全く話せず、「ボンジュール!」と挨拶して「ガル(gare/駅。“ル”は例の抜けた音)、シルブプレ!」と僕が言い、彼は両手を開いて10本の指を見せ「10ユーロ(仏語だと「ディス・ウーホ」と聞こえる)」と教えてくれた後は(行きと同じだからすぐに解った)、駅までほとんど無口だった。日本人(or 東洋人)が嫌いなのかな?…と思って、僕ら二人はあまり大きな声を出さず会話も少なめに大人しく座っていた。
 駅までの10分少々の間ちょっとドキドキしたのは、その、会話の少ない車内の静けさだけでは無く、10ユーロと言った割にメーターの数字がガンガン上がって行くことだ。確か駅に着いたときは20ユーロを超えていた気がする。一人10ユーロってことだったのかな? と一瞬思ったけど、そりゃぁ行きと比べて暴利だぜ〜と心の中で叫びつつ、そっと10ユーロ札を1枚だけ渡すと、いかつい運転手さんはニッコリ笑って「Metci ! Bon voyage !」と。なんだ、普通に優しい人じゃ無いか… (^^; こちらから英語でも日本語でもなんでも話しかければ良かったかな? って言うか、彼の写真を撮れば良かったな。ちょっと後悔。
ボルウィラー駅/出発1

 さぁ、数時間振りに“ボルウィラー駅”に戻って来た。相変わらずひと気が無い。途中、おじさんが犬を連れて来たので、一緒に列車に乗るのかな?と思ったら、単に散歩に来ただけらしく、僕が犬のアップの写真を何枚か撮らせて貰った後(全部ボケボケだった…。ホント、X-Pro1のAFはこういうとき遅くてダメ…)すぐに行ってしまった。
ボルウィラー駅/犬の散歩のおじさん
 ホームにあった券売機で切符を買おうと試みたものの、どうやっても途中で画面が最初に戻ってしまう。なんかやり方が違うらしい…。切符を買わずに乗ると、罰金で実際の2倍だか3倍だか払わされるらしい…という話を聞いたことがあるので、なんとか乗る前に買おうと思っていたんだけど、まぁ、コルマールからココに来るまでの間も車内検札は来なかったし、この先30分くらいですぐ乗り換えなので、そこで切符を買えば良いか…と、切符無しのまま乗ることにした。
ボルウィラー駅/出発2
ボルウィラー駅/出発3
 貨物列車やTGVなんかが何本か通り過ぎるものの、ローカル線は中々来ない。30分くらい待ったかもしれない。通過列車が来るとき以外は遠くから時々車の音が聞こえて来るくらいで、辺りはシーンとしている。のどかだ。
 この先は、“ミュルーズ”というアルザス地方南部の大きな街の駅で乗り換え、いよいよフランスを出国してスイスのバーゼルを目指す。…と言っても、合計1時間程度の乗車なんだけど。


続く。

■結婚5周年記念旅行 過去INDEX
25.エコミュゼ その1
24.コルマール出発
23.続・ヒッチハイク
22.ヒッチハイク
21.アルザスの小さな村…的な
20.マルセル・ダイス
19.コルマール2日目夕方〜夜
18.上を向いて歩くと…
17.コルマール旧市街
16.本丸コルマールへ
15.青空市場と屋内市場
14.ドイツなのに…!?
13.結婚“腕輪”の故郷訪問
12.モノプリと大聖堂
11.小雨のプティ・フランス
10.ストラスブールの宿
9.全嫁が感動
8.ストラスブールに
7.セーヌを渡ってクスクスへ
6.マレ地区でランチと…
5.ヴァンヴの蚤の市
4.モンパルナスの朝市
3.RER車内とパリの宿
2.パリへ
1.出発準備 編
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結婚5周年記念旅行/エコミュゼ その1

 前回は3泊4日したコルマールを出発するところまで。今回は古いフランスの村を体験できる“エコミュゼ”に。

 コルマール駅のホームには結構人が居た様な気がしたけど、TERの車内に入ると混んだ感じもせず余裕で座れた。
↓ちょっと車内の様子を。最初の写真の右側のマーク、もう7〜8年前に南仏からパリまでのTGV車内で気づいたんだけど、携帯電話の眠ったアイコンが可愛い。起きてるヤツもあって、そこでは話しても良いということだと思う。絵だけでも分かり易い。
TRE車内のマーク
↓座席は、こちら側の低床のエリアと…
TREの車内1
↓こちら側の高床のエリア。スーツケースを持ち上げるのが面倒だったので、ドアのすぐ横に陣取る。
TREの車内2
↓ゴミ箱は蓋付きのもの。割と大きめ。
TREの車内のゴミ箱
↓座席の上、窓側にある車内灯。ちょっと洒落てる。
TRE車内灯
↓右下の丸いボタンを押すとドアが開く。勿論停車時。
TREのドア

 コルマールを出てちょうど10分ほど経った頃から、遠くに気球が浮いているのが見えてきた。エコミュゼを気球から見る…という様なガイドが、エコミュゼを紹介するどこかのWebページに書いてあった気がするから、多分それだろう。
TERの車窓から/気球

 ほぼ定刻通りBollwiller(ボルヴィラー)駅に着いた。田舎の無人駅なんだけど、駅舎や駅前ロータリーは現代風でスッキリしたデザインで清潔感があって綺麗。そういう意味ではフランスっぽく無いw
Bollwiller(ボルヴィラー)駅舎と駅前ロータリー
 しかし、困った。期待したタクシーが1台も停まっていない。いや、タクシーどころか車一台。停まっていたのは誰かを見送ったところらしき、モタード系バイクに跨ったクールな女性一人と一台だけ。
ボルヴィラー駅前のモタード車女性
 そして、彼女がスマホを見終わり去ってしまうと、辺りに静寂が訪れる。

 さてさて、GoogleMapで見ると駅からエコミュゼまでは、最短の道を通っても2km以上ある。そして駅にはコインロッカーなんてものが無い。2km以上の田舎道を、スーツケースゴロゴロしながら歩いて行く気力は持ち合わせていない。
 …ので、なんとしてでもタクシーで行かねばならない。
 何か手掛かりが無いかと辺りを見回すと、ロータリーの中心に、タクシー会社の電話番号が書いてある小さいながらもまるで道路標識の様なある種“立派な”看板が(写真で抑えておくのを忘れた…)。そこに掛ければタクシーがやってくる…ということらしい。
 それを見て、更にどうしたもんかと数十秒悩む。なんせここはフランスの田舎の駅。まず英語がまともに通じる気がしない。僕の単語英語では、マトモな英語力の人が拾ってくれてこそ成立する…しかもフェイス・トゥ・フェイスで…程度のコミュニケーション能力しか持ち合わせていないので、電話なんぞしてもタクシーを呼べる自信が全く無い。とりあえず掛けてしまう程度の度胸はあるけど、意味不明なイタズラ電話になってしまう可能性の方が気になり…。
 こういう時は誰かに助けてもらうしか無い。で、その電話番号とタクシー会社の名前をメモして、さっき電車を降りるときに気付いたホームのベンチに座っていた若い女の子のところに行く。見える範囲で存在する人間は、嫁さんと彼女一人だけだ。
 まずは声を掛けて英語が通じるかどうか確かめると、通じた。ホッとしてメモを見せ、フランス語が分からないので代わりにここに電話をしてタクシーを呼んで欲しい…的なことを伝えると、快く電話を掛けてくれた(そして凄い美人だった彼女の写真も撮り損ねた)。
ボルヴィラー駅の親切な女の子
 お礼を言ってロータリーで待っていると、5分もしないうちにタクシーが来た。日常を描いたフランス映画に出て来そうなおばちゃんのドライバー。車のトランクにスーツケースを載せながら、ホームのベンチの娘に手を振って挨拶をする。

 さて、このおばちゃんタクシー・ドライバーが、案の定ほとんど英語が通じない…。なんか賑やかな感じでカタコト英語とフランス語の混じった言葉で話続けてくれるのだけど、ほとんど何を言ってるのか分からない。ただ、そういう雰囲気でカンバセーションしようとしてくれる優しさや温かさは通じるので、妙に気まずい感じになることが無いのは嬉しい。

 駅を出て10分もしないうちにタクシーは林を抜けてエコミュゼの駐車場に着いた。料金はちょうど10ユーロ。最初から料金が決まっていてメーターは着いていたものの動かしていなかった。
 さて、財布の中を見ると、紙幣は100ユーロ札が一枚。ドライバーのおばちゃんに見せるとお釣りが無いと言う。財布やポケットの小銭を全部足しても10ユーロには程遠い。カードも使えなかった。基本的に旅行中の全ての支払いは僕がやっていたので、嫁さんはそもそもユーロを持っていないし。困った。
 ということで、タクシーの中にいても解決しないので、嫁と荷物をタクシーに置いて、エコミュゼの建物の方に走る。両替くらいしてくれるだろう…と。一番近い建物に入るとレセプションの様なカウンターがあって人が居たのだけど、片言単語英語で100ユーロ札を見せつつ両替を頼んでみると、「レストランの方に聞いてみて」と後ろを指差す。ドアを開けて中に入るとお客さんは居なく従業員だけ。さっきと同じ様に100ユーロ札を見せてお願いすると、「10ユーロ札が10枚で良い?それとも50ユーロ+10ユーロを5枚にする?」という感じで親切に両替してくれた。
 外に出て、レセプションの人にも「OKだった。ありがとう!」と挨拶をして、タクシーに走って戻る。多分5分以上は費やしたと思うんだけど、その間嫁さんとタクシーの女性ドライバーの二人ははどんな時間を過ごしたんだろう?
 10ユーロを渡すと、タクシー会社の電話番号が入ったカードをくれて、「帰るときここに電話して『アロアロ〜!』と言えば、また来るから」と笑顔で。どうもありがとう。まぁ、帰りは帰りで、施設の人に電話をお願いすると思うけど、嬉しかった。
ボルヴィラー駅からのタクシー

↓エコミュゼの駐車場で向かい合う2台のルノー・トゥインゴ。
エコミュゼの駐車場で向かいうトゥインゴ2台

 レセプションでチケットを買いスーツケースを預かって貰い、早速園内に入る。レセプションやお土産コーナーも入っている建物を園内側から見るとこんな感じ↓。屋根に書かれた『1992』って何だろう? もっとずっと昔の建物の移築だと思うんだけど…。
エコミュゼ・ダルザス01
エコミュゼ・ダルザス02
エコミュゼ・ダルザス03
↓床屋の椅子のヘッドレスト部分のアップ。ちょうど後頭部が当たる部分、二つのロールをクルクルと巻き上げることで常に清潔な“紙”が当たる様になっている。凄い。何年頃のものだろう?
エコミュゼ・ダルザス04
エコミュゼ・ダルザス05
エコミュゼ・ダルザス06
↓この民家の横に干してあった洗濯物は、毎日取り込まれては、干されるんだろうか?
エコミュゼ・ダルザス07
↓民家の端(同じ屋根続き)にあった小屋の中には、ブタさんが居た。ちゃんと飼われている様だけど、当時の生活を実際に再現しているらしいんで、やっぱりいずれハムやらになる?
エコミュゼ・ダルザス08
↓遊覧バス?
エコミュゼ・ダルザス09
エコミュゼ・ダルザス10
エコミュゼ・ダルザス11
エコミュゼ・ダルザス12
↓陶器を作る工房。やって無かったけど多分時間帯によっては実演があるはず。クグロフを作る型が見える。
エコミュゼ・ダルザス13
↓凄く落ち着いたシンプルなイイ感じの書斎なんだけど、ガラス戸棚の人形が怖い。
エコミュゼ・ダルザス14
エコミュゼ・ダルザス15
エコミュゼ・ダルザス16
↓鍛冶屋さんはちょうど実演していた。ただ、フランス語で説明をしているんで、全く何を言ってるのか想像すらできなかったのが、ちょっと残念。
エコミュゼ・ダルザス17
エコミュゼ・ダルザス18
エコミュゼ・ダルザス19
エコミュゼ・ダルザス20
↓“遊覧バス”のエンジン。とても大人しくて可愛いやら、ちょっと可哀想やら。
エコミュゼ・ダルザス21
エコミュゼ・ダルザス22
↓ヤギの小屋もあった。近づくと、正しく“シェーブルチーズ”の匂いがした。
エコミュゼ・ダルザス23
エコミュゼ・ダルザス24
エコミュゼ・ダルザス25
↓ドイツ語で“鍛冶屋”なんだけど、多分“アルザス語”だと思う。
エコミュゼ・ダルザス26
↓このロバくん。僕らが何を話しかけても手を叩いて少し音を出しても、この壁を見つめる体制から微動だせず。
エコミュゼ・ダルザス27
エコミュゼ・ダルザス28
↓石畳とオレンジの壁の感じが凄く良かったんで撮ろう…と思った瞬間に、めちゃくちゃ良い感じの帽子のおじさんがジャケットを羽織ってフレームに入って来た。
エコミュゼ・ダルザス29

まだまだエコミュゼの写真が多いので、ここらで一旦区切って次回へ。


続く。

■結婚5周年記念旅行 過去INDEX
24.コルマール出発
23.続・ヒッチハイク
22.ヒッチハイク
21.アルザスの小さな村…的な
20.マルセル・ダイス
19.コルマール2日目夕方〜夜
18.上を向いて歩くと…
17.コルマール旧市街
16.本丸コルマールへ
15.青空市場と屋内市場
14.ドイツなのに…!?
13.結婚“腕輪”の故郷訪問
12.モノプリと大聖堂
11.小雨のプティ・フランス
10.ストラスブールの宿
9.全嫁が感動
8.ストラスブールに
7.セーヌを渡ってクスクスへ
6.マレ地区でランチと…
5.ヴァンヴの蚤の市
4.モンパルナスの朝市
3.RER車内とパリの宿
2.パリへ
1.出発準備 編
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結婚5周年記念旅行/コルマール出発

 前回はついにヒッチハイクに成功し、寂しかったエギスハイムからコルマールに戻り寝るところまで。今回は3泊したコルマールをついに出発。11泊13日のやっと8日目。

 朝起きて窓を開けると快晴だった。この3日間で一番天気が良さそう。昨夜は(も)飯のあとパタンと寝てしまったのでシャワーを浴び、チェックアウトの準備の為にスーツケースに荷物を詰め始めつつ。
コルマール/4日目の朝
 この部屋3日目も、少し鉄道写真撮り。あまり代わり映えのしない車両ばかり来る。しかしTGVは撮り逃す。↓の写真は車両に大きく『Alsace』の文字と路線図が入っていて、ちょっとポップなデザイン。自転車と一緒に乗ることができる車両。
コルマール/4日目の朝のSNCF

 昨日に引き続き0F(1F)で朝食バイキング。昨日、後で気付いて食べ損ねた『自分で茹でるゆで卵』も今日は食べた。勿論、味は普通のゆで卵だけど、まぁ、半熟に上手く茹でられたのでGood…いや、Bon !。今日も美味しいパンを沢山。またしても満腹。
コルマール/4日目の朝食

 さて、今日でコルマールともお別れだ。部屋を片付けて室内チェック。スーツケースにマルセル・ダイスのワインを詰め込んで0階に降りる。
 レセプションでチェックアウトの手続きをした後、少しだけスーツケースを預かって貰うよう頼む。駅に向かう前に駅とは逆方向のモノプリに寄ることにしていた。今晩の宿泊地スイスのバーゼル(と言うかスイス)は、物価が高くて飯はたいして美味くない…という話を何人かから聞いていたので、一泊だけするバーゼルのホテルの夕食と朝食を、フランスに居るうちに買い込んでおこうという魂胆だ。
 この三日間で歩き慣れた旧市街地への道を歩き、入り口付近にある立派な建物のモノプリに着いたのは、ちょうど11時頃だった。
コルマール/モノプリ全景
 食料品を買い込む前に嫁がストッキングを買うと言うので、僕は売り場から離れて少しフラフラした後戻って来ると、嫁がちょっと恥ずかしそうに近寄って来た。「ん?何?」と聞くと、レジの列に並んだつもりで居たら、気付かずマネキンの後ろに並んで待っていたらしい。↓こういう状態。…吹いた。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ1
 さて、大好きなモノプリの食品売り場に突入!そして、今日がこの旅最後のモノプリだ。夕方にはスイスのバーゼルに着く…ということは、今日はフランス滞在が最後の日でもある。
 たった2食分と肝に命じて買い込んだのは、タブレサラダ(クスクス)、キャロットラペ、シェーブルチーズ、白カビサラミ、ジャンボン・ペルシエ(肉等のゼリー寄せ)、イチゴ、マンダリン、バゲット・カンパーニュ…とジュランソンのワイン。やっぱり微妙に歯止めが効かなかった…。でも、幸せw
↓スーパーでもバラで買える果物や野菜多し。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ2
↓キッシュも選り取り…
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ3
↓真ん中辺りの黄色いクスクスをゲット!
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ4
↓ゼリー寄せ。買ったのは左側のちょっと赤みがかったヤツ。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ5
↓お約束の白カビサラミ。日本に持って帰りたいぜ。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ6
↓チーズもね。安いんだよねぇ。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ7
↓買わなかったけど、鮮魚コーナー。北大西洋産のアンコウの尻尾が16.9ユーロ/kgとかなんとか…って書いてあると思う。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ8
↓そして嫁は最後のアスザス(安)ワインを真剣に選定中。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ9
↓水です。5Lボトルで0.85ユーロ/1L(つまり5Lで500円強)。5Lボトルって…。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ10
↓エヴィアンボトルはちょっと可愛い。
コルマール/4日目/出発の朝/モノプリ11

 今日〜明日朝の(美味しそうな)食事をゲットし、旅行最後の“モノプリ散策”を終了。外は相変わらず快晴。
コルマール/4日目/出発の朝/快晴
 ホテルに戻る道を歩いていると、建物の内側にある駐車場(だと思う)に小さなEV車が入って行く。確かルノー。“あの”スマート・フォー・ツーより更に小さい車。Webや雑誌で見たことがあったけど本物は初めてだ。こちらではもうそこそこ広まってるのかな?
コルマール/4日目/出発の朝/ルノーEV1
 …と、少し歩くと再び同じドライバーが現れた。またカメラを向けると、僕がさっき撮ったのに気付いていたらしく、このショットの直後ニコニコ手を振ってくれた。
コルマール/4日目/出発の朝/ルノーEV2
コルマール/4日目/出発の朝/道路(壁)標示

 ホテルに戻ってロビーでスーツケースに食料を詰め込み、最後に受付の女性に挨拶して駅に向かう。本当に安くて快適な宿だった。昨夜遅くに非常ベルが鳴ったときは何事かと思ったけど(特に何も無く…)。
コルマール出発1

 駅前の歩道の上をゆっくりゆっくりスクーターでおじさんが来るので、なんとなくカメラを向けたら、僕が撮り終えるまでずっとカメラ目線で走ってくれる…のは嬉しいんだけど、少しは前を見た方が良いと思ったそのシーン↓
コルマール駅前のスクーターおじさん

 今日で最後のコルマール駅舎。そう言えば、晴れた昼間に真正面から見たのはこの時が最初かもしれない。吹き抜けの大きなガラスには透かしの絵が入っていたのは、写真を後で見て気付いた。
コルマール駅出発1
 駅に入ったところ。線路側(ホーム側)のガラスにも透かし絵が。
コルマール駅出発2
 コルマールからローカル線で20分ほどにあるBollwiller(ボルヴィラー)と言う駅までのチケットを買う。

 実は、昨日無理して夕方ギリギリにエギスハイム散策に行ったのは理由があった。最初は、今日チェックアウトした後にゆっくりエギスハイムを散策しようかと思っていたんだけど、パリ在住の友人、アコーディオニストのtacaくんに「アルザスに行くなら“エコミュゼ(Écomusée d'Alsace)”良いですよ」と言われていて、ちょうどコルマールとバーゼルの途中にあったし、じゃぁ、ちょっと予定を切り詰めて寄ってみるか…という訳で。
 検索して調べてみると、エコミュゼ(英語で言うならエコ・ミュージアム)とは、フランスで70年代から始まった運動や考え方表す言葉で、実際には古い文化や生活様式をそのままの形で残す、野外展示博物館的な施設を一般的には言うらしく…。フランス内には50箇所ほどあるそうで。
 時代はいつころが主なのかよくわからないけど、各地から移設した古い建物が70あまりもある施設で、中では鍛治や機織り陶芸なんかの実演とかあるそうで、ちょっと面白そうなので車でなければ若干行きにくい場所ではあったけど、寄ってみることにした。

 特に列車の時刻を調べずに駅に来たんだけど、チケットを買ってから時刻表の掲示板を見ると、次のTER(ローカル列車)まで50分近くも…。仕方ないので、本当は列車の中で食べようと思ってモノプリのパン屋で買ったサンドイッチを、ホームのベンチで食べることにした。
 と言うことで、改札横にあった自販機でエスプレッソを。日本みたいに街中には自販機をほとんど見かけ無いけど、駅にはたいていある。さすがデザインは日本より洒落てる。
コルマール駅/コーヒー自販機1
 ちょっと面白いなぁ〜と思ったのは、日本だと缶やペットボトルの自販機ならいろんなメーカーやブランドの飲み物が並んでいる訳だけど、紙コップのコーヒー自販機ではあまりブランドを意識したことが無い。それがこの紙コップ用自販機は「セガフレッド」やら「リプトン(は紅茶だけど)」やらブランド名が。同じエスプレッソでもやっぱり味が違うんだろうか?
コルマール駅/コーヒー自販機2

 改札を通った(と言っても、自由に行き来できるけど)すぐ横にあるホームのベンチに陣取る。列車は時々しかやって来ないので、基本的に静かでのどか。古い駅構内の佇まいや通り過ぎる列車を見ながらのランチは、中々良かった。しばしコルマール駅の雰囲気をお楽しみください。
コルマール駅/ホーム5
コルマール駅/ホーム6
コルマール駅/ホーム7
コルマール駅/ホーム8
コルマール駅/ホーム9
コルマール駅/ホーム10
コルマール駅/ホーム11
コルマール駅/ホーム12
コルマール駅/ホーム13
 ランチを食べ終わって、コーヒーカップをゴミ箱に捨てに待合室に戻ると、ベンチの横に大きな犬様。足が長い。隣に座る老夫婦の連れの様で、一声掛けて写真を撮らせて貰ったあと、少しヨシヨシと撫でさせて貰う。大人しくて可愛い。
コルマール駅/待合室の犬
コルマール駅/ホーム14
コルマール駅/ホーム15
 やっとTGV写真が撮れたけど、多分少し古い型。
コルマール駅/ホーム/TGV
コルマール駅/ホーム16
 ようやくバーゼル行きのTERが到着。
コルマール駅/ホーム/TER到着
 列車は定刻通り14:23にコルマール駅を出発。またいつかコルマールに来れるだろうか? 今度くることがあれば、もう少しゆっくりワイン街道を巡ってみたい。


続く

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結婚5周年記念旅行/続・ヒッチハイク

 前回はリヴォビレを出るところまで。今回は、ようやくやって来たバスに乗って、コルマールに戻るところから。

 バスの一番前の席が空いてたので、コルマールまでの“大きな”車窓の風景をそこで楽しむことにした。リヴォビレに着いてから発つまで多分4時間半ほどしか居なかったけど、すっかり“馴染んだ”感のあるバス停のあるロータリーを出るとき、少し前にヒッチハイクをしていたコルマール方面に向かう道とは違う方向にバスは進み始めた。なんとなく真っ直ぐコルマールまで向かうと思い込んでいたんだけど考えてみれば普通の“路線バス”な訳で、隣の街(後で調べたら“ゲマール”という小さな街だった)に向かうみたいだ。そりゃそうか。
リヴォビレ〜コルマールバス

 バスはリボヴィレから見て高速道路の反対側(東側)にある小さな街(ゲマール)に寄った後、インターまで戻り高速道路に乗った。その後はどこにも寄らず、3つ先のコルマールの手前のインターで降りる。
 幹線道路を走り始めてすぐ、コルマール空港の正面にあるラウンドアバウトの真ん中に、“自由の女神”の像が立っていた。勿論NYのものが本物な訳だけど、その他各地にある(パリにもお台場にも!)自由の女神の中でも、多分、コルマールにあるのは“本家”と言っても良いと思う(本当の本家は美術館内にあるらしいけど)。コルマールは自由の女神の作者“フレデリク・バルトルディ”の出身地だそうで。
コルマール空港前のラウンドアバウト内の“自由の女神像”

 コルマール市内に入ってからも混んでいる箇所はほとんど無く、リヴォビレを出てから30分ほどで朝タクシーに乗ったコルマール駅前に着いた。
 時間は18時少し前。駅前からホテルまで歩いて10分は掛からないので、お土産に買った重い“マルセル・ダイス”のワイン3本を一旦部屋に置いて来ようかとも思ったのだけど、バス停の時刻表を見ると“エキスハイム”行きのバスが15分後くらいに出るところだった。それがエギスハイム方面の終バスだったのか覚えていないんだけど、とにかく4月のこの時期、日が落ちるのはまだ早いし、とにかくそのバスに乗ってエギスハイムに行くことにした。コルマールに戻って来るバスはもう無さそうだったけど、まぁ、なんとかなるだろう…と。

 エギスハイムの名前は、今回アルザス地方に来ることを決めた早い段階から知った地名で、上から見た村の形が玉ねぎの輪切りの様に三重の円になっている村。多分中世の頃に村を守るためにできた形だと思う。それをちょっと見て見たくなったので当初から行く予定に入れていた。
 コルマールの駅前から乗った路線バスは、GoogleMapで見ていると結構アッチコッチ寄ってジグザグに進んだけど、15〜20分ほどで村の外側にあるバス停に着いた。既に時間は18時半に近い。
 早速、その玉ねぎの円の中に入ったんだけど時間が時間…ということなのか、歩いている人も開いている店も無く、その上、両サイドを家に囲まれた細長く微妙にカーブする狭い道なので、傾いた陽の光が差し込まない場所が大半で、ちょっと暗くて寂しい感じになってる。昼間の賑わっている時間帯に来たら、きっといかにもヨーロッパの中世の村…という感じがとても良く見えたのかもしれないけど、ちょっと寂しさばかりを感じてしまった。歩けども歩けども風景があまり変わらない(常に同じ感じに曲がっている路地を歩き続けるイメージ)のも、人が居ない寂しさをことさら感じる。確かに絵になる感じは多々あるんだけど、光の問題と寂しさという精神的な部分でどうも写真を撮っていてもイマイチ気が乗らない…。結構歩き疲れているというのもあったかも…。
 まぁ、そんな感じで微妙に気持ちが盛り下がっていたんだけど、それはそれとして村の(寂しい)雰囲気を。
エギスハイム1
エギスハイム2
エギスハイム3
↓なんとなくトボトボ歩く嫁。
エギスハイム4
↓お婆さん(着ているのは民族衣装かな?)も絵になるけど、これもまた寂しい感じで…
エギスハイム5
↓ルノー5のエキスプレス。ホント、絵になるんだけど…。
エギスハイム6
↓やっぱりブドウ関連の樽だろうなぁ。
エギスハイム7
エギスハイム8
↓ドアにもブドウの飾り。
エギスハイム9
↓村の道をくるくる回って歩いているので、路地への日の差し方は背中から当たってたと思えば逆光が強くなったり。
エギスハイム10
エギスハイム11
↓猫が鳥を狙ってる。「お祖母さんの家」って書いてあるけど、何の店だろう?
エギスハイム12
エギスハイム13
 村の外周は外側から3周するとサークル状の路地は全部歩いたことになるんだけど(大した距離じゃ無い)、1周ほどで飽きてしまって村の中心部に入った。真ん中には教会があって、その上にもやはりコウノトリの巣が。
エギスハイム14
 そして、ここでもお約束のルノー・トゥインゴ写真。ホントにどこに行っても見る車。製造が終わって9年経つとは言え、15年間も作っていた車だけある。
エギスハイムのトゥインゴ
↓村の外側にあったホテルの入り口のオブジェ。
エギスハイム15

 中世のままで時間が止まっている様な雰囲気の小さな村に、来る前から期待値は高かったんだけど(特に何を…というのはなかったものの)、スケジュール的に無理してこの時間帯に来たのはちょっと間違ったかもしれない。店が何も開いてなかったり他に観光客も村人もほとんど見かけず、賑やかさが皆無…と言うか、つまり人の営みを感じられない場所は少しつまらなく思ってしまう。多分、また来ることは無いだろうから、ちょっと勿体無いことをしてしまった。

 コルマールに戻るバスが無いことは事前に解っていたので、村の外にタクシー乗り場でも無いかと淡い期待をしたんだけど、やっぱりこの小さな村ではそれは難しい要望だった様で…。
 さて、どうやってコルマールまで帰るか?…と改めてスマホの地図を見ると約5km。まぁ、ゆっくり歩いても1時間半もあれば着くだろうし、その間ヒッチハイクをし続ければ誰か乗せてくれるかもしれないし…と、コルマールに向かう道を歩き始めた。
エギスハイムから歩き始める嫁
↓「エギスハイムはここまで」の標識。
エギスハイムはここで終わり
↓日はすっかり落ちている。
山の向こうに陽が暮れて
エギスハイムからコルマールに向かう途中の道路を潜るところ
 エギスハイムからコルマールまでは、一旦真っ直ぐ線路の方まで行ってから、線路に沿った道をコルマールの駅の方に向かって歩くことにした。分かりやすい道でもあったし、田舎道ではあるものの交通量が少しはありそうな道だったので、ヒッチハイクもしやすいだろう…と。
 とは言え、やはり車はたまにしか来ない。何台通り過ぎただろう? リボヴィレでヒッチハイクにチャレンジしたときと同じ様に、親指を立てて小さなメモ帳の『Colmar』の文字を見せると、男女関わらず7〜8割くらいはなんらかの反応を示してくれるのはちょっとだけ嬉しかったけど、止まってくれる車は1台も無かった。
コルマール方面から走って来た貨物列車
コルマールまでの道
 線路の横の道を歩き始めて少しすると、その道は隣の線路を斜めに跨ぐ様な陸橋になっていた。ところがその陸橋には歩道が無いのと、陸橋の部分だけちょっと道幅が狭い。更にはちょうど高速道路の出口が陸橋の手前にあり、時々高速から降りて来る車があまり速度を落とさず陸橋を渡って行く。そこには街灯も無く辺りはそこそこ暗くなり始めていたので、ちょっと陸橋の上を歩くことに身の危険を感じてしまった。なんとか陸橋の手前でヒッチハイクを成功させたかったのだけど、たまにしか来ない車は相変わらず止まってくれない。だんだん陸橋が近づいてくる。どうしたもんか…。
 その陸橋の手前に大きな駐車場のある工場の様な施設があった。入り口には『RICOH』の看板。どうやらリコーの現地工場らしい。その駐車場に入っていく車が1台。そこから出て来る車があったらヒッチハイクをお願いしたいなぁ〜なんて思いつつなんとなく入っていくその車を見ていたら、どういう訳か少し奥まっている門のところでUターンして出て来た。僕らの居る場所から駐車場の出口まで50mほど。“まずい!行ってしまう!”と、僕は走り出し、その車に向かって両手を振りながら“止まって〜!”のゼスチャー。すると運転手が気付き、停まってくれた。
 若い男性のドライバーだった。ちょっとRICOHの社員には見えないラフな見た目だったけど、まぁ、工場勤務の人なんだろう。メルシーとボンソワの挨拶をまず言って、片言英語と“Colmar”の文字を見せると、「いいよ」と快く乗せてくれた。いやぁ〜、助かった。
 彼は英語がほとんど話せず、ここでも感謝の気持ちをどう伝えれば一番伝わるか考えてしまったけど、スマホの仏語辞書で何か謝辞を探してとりあえず言ってみたりしたら、それまであまり感情を見せてなかった彼の表情が少し笑顔になる。
 少し車内の雰囲気が和らいだところで、とりあえず「RICOHで働いてるの?」と仏語の単語で適当に聞いてみたら、道を間違えて駐車場に入ってしまっただけだったらしい(だからすぐにUターンした訳で)。そのおかげで僕らは助かったので、道を間違えてくれてありがとう…だ。
 5〜6分で車はコルマールの駅前の交差点に着く。ちょうど信号が赤で停まったので、そこで降ろして貰う。ゆっくりお礼を言う間も無く信号が青に変わり、彼は行ってしまった。本当に助かった。…という訳で、ヒッチハイクは最後の最後に成功した。
↓黄昏時のコルマール駅。
コルマール駅前

 駅前から歩いてホテルに戻り部屋に入ったら、もう外に夕食を食べに出る気力が無かった。今晩こそ、昨日も一昨日も入れなかった『La Soï』に行くつもりでいたんだけど、二人とも疲労と睡魔に負け…。
 と言う訳で、コルマール最後の晩餐はリボヴィレで買ったクグロフ。…と、昨日モノプリで買った安アルザスワインの残り。寂しいメニューなことこの上無いけど、それより早く眠りたかった。
コルマール最後の夕飯
 食後早々に寝た。

続く

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21.アルザスの小さな村…的な
20.マルセル・ダイス
19.コルマール2日目夕方〜夜
18.上を向いて歩くと…
17.コルマール旧市街
16.本丸コルマールへ
15.青空市場と屋内市場
14.ドイツなのに…!?
13.結婚“腕輪”の故郷訪問
12.モノプリと大聖堂
11.小雨のプティ・フランス
10.ストラスブールの宿
9.全嫁が感動
8.ストラスブールに
7.セーヌを渡ってクスクスへ
6.マレ地区でランチと…
5.ヴァンヴの蚤の市
4.モンパルナスの朝市
3.RER車内とパリの宿
2.パリへ
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結婚5周年記念旅行/ヒッチハイク

 前回は、全く行く予定の無かったリヴォビレで美味しいランチを取ったあと、町外れの公園(?)で動物たちとも戯れて…というところまで。

 動物たち(と言っても、馬とアヒルと鶏だけだけど)との楽しいやりとりを終え、またさっき渡った小さな橋を戻る。裏道にも興味を惹かれる被写体があちこちに。
リヴォビレ/清流沿いの砂利道/犬の散歩
リヴォビレ/小径/街灯
リヴォビレ/小径/扉の落書き
リヴォビレ/小径/番地プレート
 ↓これも犬の散歩? 走ってきた彼女にカメラを向けたら、わざわざ止まってくれた。
リヴォビレ/小径/犬を自転車のカゴに乗せて

 ↓ある建物のショーウィンドウの様な中に、地元の民族衣装?的な服を着た人形やらに囲まれて、三毛猫さんが気持ち良さそうに寝ていた。
リヴォビレ/小径/ショーウィンドウの三毛猫さん1
 ガラスを指先で「トントン」してみたりしたけど、三毛猫さん微動だせず。まるで置物。
リヴォビレ/小径/ショーウィンドウの三毛猫さん2
 引きで見るとこんな感じ。何屋だろう?
リヴォビレ/小径/ショーウィンドウの三毛猫さん3
 ショーウィンドウの三毛猫さんに満足してまた歩き始めると、停まっているプジョーの屋根の上に居る白いものが、ジッとこちらを見ている。
 って言うか、コレ、プジョーの205かな? 角ばっていてカッコよろしい。
リヴォビレ/小径/車の屋根の上の白猫1
 早速、驚かさない様にちょっと慎重に近づいたんだけど、まるで逃げる様子が無い。まるで汚れたところの無い、綺麗で真っ白の毛並みの子。
リヴォビレ/小径/車の屋根の上の白猫2
 嫁さんが指を出したら、ちょっと怪訝な顔をされてた。
リヴォビレ/小径/車の屋根の上の白猫3
 それがお気に召さなかったのか、プジョーから降りて行ってしまった。ただ、僕らと同じ方向に歩き始めて、逃げる様な感じでは無かったけど。自由だ。ネコ様だ。
リヴォビレ/小径/車の屋根の上の白猫4
リヴォビレ/小径/車の屋根の上の白猫5

 メインストリートを降りて行く途中、行きは気づかなかったんだけど小さな広場の様な場所に、↓こんな形の水道(?)が。カタチがどうもなぁ。イヤラシイ…。なんだろ?
リヴォビレ/メインストリート/古い水道
↓良い雰囲気のロートアイアン格子が付いた、ガラス入りの古い木製ドア。ドアノブも良い感じ。
リヴォビレ/メインストリート/古いドア1
リヴォビレ/メインストリート/古いドア2
 ↓歩きながらお姉ちゃん(多分)を撮る妹カメラマン。高い位置からのアングルを狙うところなんか、中々凄腕…かも。
リヴォビレ/メインストリート/女の子カメラマン
 ↓介護用品の販売店だと思われる店のショーウィンドウ。ミニチュアの椅子やベッドと共にバービー人形(?)の看護師さん。
リヴォビレ/メインストリート/介護用品店のお人形さん
 ↓アイロンの看板。クリニーング屋かな?
リヴォビレ/メインストリート/アイロンの看板

 アルザス地方のちょっと大きな建物の屋根の上には、こういう大きな(遠くて解らないけど直径2mくらいか?)テーブル状の台が設置してあり、その上にコウノトリが巣を作っていて、どこも夫婦で仲良く子育てをしている。まぁ、下から子供は見えないけど。
リヴォビレ/メインストリート/コウノトリの巣1
 ちょうど親鳥が暫く巣の上に立っていたので眺めていたら、餌を取りに行くのかバサッと羽を広げて飛び立った。かなり大きい。一見鶴にも見える。高いところから飛び立つので、数回羽ばたいただけで後は優雅にスゥ〜っと滑空して行くのがカッコいい。
リヴォビレ/メインストリート/コウノトリの巣2

 村のメインストリートを下の方まで戻って来た頃には、曇りで真っ白だったた空も、少し途切れ途切れで青空が見える様になってきた。
リヴォビレ/メインストリート/青空とパティスリー
リヴォビレ/メインストリート/青空と民家
リヴォビレ/メインストリート/青空とコウノトリ

 ロータリー近くの裏側にあった、良い感じに古びたガソリンスタンド(兼 整備工場かな?)。ルノーの看板もあるし、4(キャトル)とか停まってて欲しかったなぁ。
リヴォビレ/メインストリート/入り口GS

 ロータリーまで戻りバス停の時刻表を見ると、次のコルマール行きのバスまで1時間半以上もある。さてさてどうしたもんか…と少し考えていたんだけど、つい2時間ほど前に初対面の人に車に乗せて貰った…という経験をしたばかりだったことや、海外の旅先で非常にテキトーな英語で数日間は生きているという実績から気持ちが大きくなっていることも合わせて、「ここでただバスを待っているだけなのもアレだし、暇つぶしにヒッチハイクしてみるか?」ということになった。
 そこで早速、夫婦二人で笑顔で親指立てるだけなのもどうかと思ったので、メモ帳に行き先(コルマール)を書いて見せることにした。メモ帳が小さくて走ってる車から見えないかなぁ〜とは思ったものの、ヒッチハイクしているのは明らかに解るだろうし、仮に停まってくれたときに言葉が通じなくてもこれを見せれば良いだろう…と。↓
リヴォビレ/ヒッチハイクで出したメモ
 最初はバス停の前で、ロータリーを通り抜ける車に対して手を挙げて行き先を見せて居たんだけど、ロータリーから出て行く車が必ずしもコルマール方面では無いことにすぐ気付いた。これは無駄が多いか…と、バスは1時間半も来ない訳だからコルマール方面に向かう道まで行き、ロータリーから出た直後ではいきなり停まり難いだろうと100mほど進んだ先で車を待った。
 色んな方向に行く車が行き交うロータリーに居てもそれほど頻繁に車は来なかったけど、それがコルマール方面に絞ると更に車の数は減り、感覚的には1〜3分に1台という感じ。それも一応近づいてくる車の車種や乗ってる人数(そもそも二人乗れるスペースが無いとダメな訳で)なんかを見てから、二人でニコニコしながら親指を立てて手を出し、(一応)メモのを見せる様にしてみるんだけど、停まってくれる車すらほとんど無かった。1台だけだったかな。行き先聞いて「そっちは行かないから(旅行者だったらしい)、ゴメンね」と言われただけ。
 誰も停まってくれないなぁ〜と、一台通り過ぎる度に最初の勢いが無くなってくるんだけど、ただ、あまり気持ちが凹まなかったのは、ほとんどのドライバーが一応目を合わせてくれて、割と笑顔で「(すぐそこまでだから)」とか「(後ろに荷物が)」とか、なんらかのゼスチャーをしてくれるのがちょっと嬉しかったのがあり…。これ、日本だとほとんど無視かもなぁ〜とも思う。最近でこそ若い人がやってるのをたまに見るけど、やっぱり日本だと基本、無視だよなぁ…。

 途中で、ロータリー方面から少しずつ歩いて近づいて来るバックパッカー姿の男性が現れた。どうもヒッチハイクをしながら歩いている様だ。僕らより前でやってるんで「ライバル出現だ!」と、ちょっと焦ったけど、どんどんこっちに近づいて来るもんで、ちょっと一緒にヒッチハイクできたら面白いかも…と思いつつ、側に来たときに声を掛けてみた。結果、行き先は違う場所だったけど(どこだか聞き取れなかった)見た目の通り旅人(ドイツ人だったかな?)だった。結局彼はそのまま先の方に歩いて行ってしまったのでライバルはあっという間に消えたけど、その後無事に車を拾えたんだろうか?

 結局、誰も停まってくれないことにだんだん疲れて来てしまい、だいぶ時間も経ったしバスを待つか…と、ロータリーのバス停の方に戻った。ちょっと簡単に考えていたので、若干落ち込みつつ。ヒッチハイクをやっている間はほとんど写真を撮って無いのだけど、始まる少し前と止めた直後の写真のタイムスタンプを見ると、1時間も空いて無かった。ヒッチハイクしていたのは実質30分くらいか。もっと長い間立っていた気がしたんだけど…。

 バス停に戻った直後に雨が降り始めた。最初はバス停の待合の屋根だけあるところで雨宿りしていたのだけど、気温も急に下がって来たしバスの時間までまだ30分はあったので、ロータリーに面した場所にあったレストランに入って雨宿りと暖をとることにした。レストランっぽい店にお茶だけで入るのはちょっと憚られたけど、カフェが近くに見当たらないし、雨はだんだん強くなるし、まぁ、15時過ぎで開いてる店だし…と。
 で、「飲み物だけですが‘…」と一声掛けて入ってみると、バーカウンターもあるし、地元の人らしきおじさんが店の人と談笑しているし、一緒に店内にワンも居たし…と、杞憂だった。店内はこんな感じ↓。柱の影からチラチラとワンがこっちを見てる。気になるらしい。
リヴォビレ/カフェで雨宿り1
 カフェが運ばれて来る前に、どうしてもこのワンが気になって側に行ってみた。飼い主はやはり側に居たおじさんだった。おじさんが「待て!(とフランス語で言ったと思う)」と言うと、きちんとおじさんの横に座って動かないんだけど、なんだかみんなに囲まれて嬉しいみたいで、しっぽだけはマッハの勢いで左右にブンブンと。
りヴォビレ/カフェで雨宿り/ワンコ1
そして、ワンに触っても良いと言うので、早速戯れる嫁。
りヴォビレ/カフェで雨宿り/ワンコ2
 ワンを撫で撫でして、暖かいエスプレッソ飲んで、30分ほどでバスの時間が近づいたので店を出たけど、充実した雨宿りをしつつ暖も取れた。

 外に出ると天気が雨はすっかり止んでいて、少し明るくなっていた。
 バス停のあるロータリーのすぐ横には消防署があって、駐車場で署員らしき若い男女が笑い声を上げながらなんだか楽しそう。消防署と言うよりは田舎の学校みたいなのどかな雰囲気。こういう場所は緊迫しない方が良いけど。
リヴォビレ/消防署

 消防署の前の道を挟んだロータリー側手前には、(多分)アーモンドの木に咲く満開の花。違うかもしれないけど、アルザスには桜は無くて、桜に見えるのはたいがいアーモンドの花…と言うネット情報。
リヴォビレ/アーモンドの満開の木
 嫁が花を摘んで行って戻って来て、僕の頭に一輪刺した。記念撮影。気持ち悪い。
リヴォビレ/アーモンドの花を挿すオレ

 カフェはバス停のあるロータリーのすぐ横だったけど、念のため、バスの時刻の10分ほど前に店を出た…のに、定刻を30分過ぎてもバスは来ない。多少は遅れるだろうなぁ〜とは思っていたものの、これがフランス時間なのか、そもそも時刻表の時間が古いとか僕らの見方が間違っていて実は全然違う時間だったのか、結局真相は不明なままだったけど、来ると思ってた時間から45分ほど経ってからコルマール行きのバスが来た。ただ、時刻表を見ると待っていたハズのその次の時刻に近かったから、後のバスがほぼ定刻で来たのかもしれない。

 バスは数分間バス停で停車(時間調整?)してから、僕らを乗せてコルマールに向かってワイン街道を走り出した。

リヴォビレ/アーモンドの満開の木と青空


続く

■結婚5周年記念旅行 過去INDEX
21.アルザスの小さな村…的な
20.マルセル・ダイス
19.コルマール2日目夕方〜夜
18.上を向いて歩くと…
17.コルマール旧市街
16.本丸コルマールへ
15.青空市場と屋内市場
14.ドイツなのに…!?
13.結婚“腕輪”の故郷訪問
12.モノプリと大聖堂
11.小雨のプティ・フランス
10.ストラスブールの宿
9.全嫁が感動
8.ストラスブールに
7.セーヌを渡ってクスクスへ
6.マレ地区でランチと…
5.ヴァンヴの蚤の市
4.モンパルナスの朝市
3.RER車内とパリの宿
2.パリへ
1.出発準備 編
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結婚5周年記念旅行/アルザスの小さな村…的な

 この旅の目玉のひとつだったマルセル・ダイスでの試飲までようやく書き終えて、“ワイン街道”の旅は続く…。

 感動の嵐だった試飲の余韻と、お土産のワインのボトル3本を抱えてマルセル・ダイスのテイスティング・ルームを出たのは、ちょうどお昼頃。事前に調べていたコルマールへの戻りのバスは13時頃だったので、少しベルクハイムの街中(というほど大きく無いけど)をブラブラして時間を潰すか…と。ただ、その前に実際のバス停の場所と停留所にあるであろう時刻表を確認しておきたかったので、集落手前のロータリー(マルセル・ダイスの前から見える距離)の方に向かって歩き始めた。多分、バス停はその辺りにあるはずだ…と。
ベルクハイム/ロータリー
 ところが、そのロータリーや周囲にバス停らしきものが見当たらない(単に見落としたのかもしれない)。この道は“ワイン街道”の筈なんで、路線バスもここを通ると思うんだけど…。ロータリーを超えて少し歩いたあと、もしや村外れにあるマルセル・ダイスよりも更に外側にバス停が?とも思い、ちょっと戻ってみる。
 そんなこんなでマルセル・ダイスを出てから10〜15分後に建物の前に戻って来たとき、入り口のドアが開いてさっきワインをサーヴしてくれていたスタッフ氏が出て来た。お互いに「おぉっ!」となって、その瞬間に彼が「まだ居たの?何してるの?」と。バス停を探していた…と説明して、バス停の場所を知らないか聞いてみると、彼は一瞬説明しかかったんだけど「でも、バス来ないよ」と。僕らはせいぜい1時間くらい待てば良いと思っていたし、それまで街(というより集落だけど)を散策していれば良いと思っていたので、そう彼に伝えたんだけど、彼はなんにも見るもの無いから…と言って、「今から昼食を食べに車で自宅に戻るから、隣の町で良ければ乗せて行くよ。そこならレストランも何件かあるからランチも取れるし…」と。なんと親切な!。喜んで甘えさせて貰うことにした。
 隣の駐車場にアルファロメオの“Mito(ミト)”が1台だけ止まっていた。「独りもんなんでちょっと狭い車だけど…」と、恥ずかしそうな感じで2ドアの助手席を倒し、後ろのゴミ…モノを片付けてくれる。もっとも片付いたリヤシートは1人分で、そこに嫁さんが収まり僕は助手席の方に。

 2時間ほど前にタクシーに乗って来た“ワイン街道”を戻り、ベルクハイムから10分も掛からない距離にあるリボヴィレという隣町に。さっきテイスティングしたばかりのマルセル・ダイスのワインの話を色々したかったけど、ワインについての語彙…いや、そもそも英語で何て言えば良いのやら…で、もどかしい気持ちのままリボヴィレに着いてしまった。まぁ、仕方ない。
 で、車が止まったときに、この町で知ってるそこそこ美味しいランチが食べられる店を知らないか?と聞いてみたら、「書くものある?」と言うのでペンとメモ帳を渡すと、丁寧に3つも店の名前を書いてくれた。
マルセル・ダイスのスタッフが書いてくれたレストラン名メモ
 ちょっと字が読みにくいんだけど、上から順に高い店だったかな?(あるいは、メインストリートを登った村の一番上にある…というのを聞き間違えたかも…)。とりあえずこれを頼りにメインストリートを歩いてみることにした。
 ここまで送ってくれたマルセル・ダイスのスタッフ氏にお礼を言って、村の入り口のロータリーで別れた。本当に親切な人だったなぁ。こういう人と出会うと旅がまた楽しくなる。
リヴォビレ/ロータリー

 さて、お腹も空いてきたので、早くレストランを探して入ろう…と、リヴォビレのメインストリートらしき道に入り、村の上の方を目指す。
 で、少し村に入ったところで、↓こんなものが。ワインの樽だろうか? 今も使ってるんだろうか?相当古そうだけど。“ワイン博物館”と言われても、そのまま鵜呑みにしそうな佇まいではある。
リヴォビレ/ワイン樽を乗せる古い台車
 メインストリートの入り口付近から奥(山側)を見ると、山頂付近に城の様な建物が見える。『Saint-Ulrich Castle』というお城だそうで。トリップアドバイザーに依れば「眺めが良い」ということらしい。それ以上の情報は解らない。
リヴォビレ/メインストリート1
 さっき店名を書いて貰ったメモ帳を片手に、メインストリートを少しずつ進む。天気はちょっと悪い。時折ポツポツっと雨粒が落ちて来る。
リヴォビレ/メインストリート2
リヴォビレ/メインストリート3
 この辺りも、やはり“コロンバージュ”の建物が多いけど、明らかにそれと判るのは感覚値的に半分くらい。ただ、全体的にはおとぎの国的街並み。
リヴォビレ/メインストリート4

 さて、地図を見てなかったので、自分たちが村のどの辺に居るのか解らないまま歩いていたんだけど、ちょっとした広場の様なスペースに面したところに↓の店が目に入った。メモの店名を良くみると最初の文字のスペルが違うんだけど、“Stub”と言う部分だけ見て「きっとここだ!」反応してしまった。まぁ、実際違っても値段と内容で決めよう…と、早速嫁さんが店頭メニューチェック。
リヴォビレ/メインストリート/ランチの店
 若干お腹が空いていたし値段がそこそこ安かったこともあって、結局他を見ずにここに入ることにした。
 店内はなんて言うか、ちょっと“山小屋風”。先客は2組ほど。オーナーらしき男性に挨拶して席に着いた。嫁さんが引き続きメニューをチェックする。お腹は少し空いていたけど多分量が多いだろうと想定して(そしてパンは必ず付くし)、メインとサラダを1品ずつ頼んでシェアすることにした。さっきとてつもなく美味しいワインを沢山試飲したばかりだけど、当然ここでも地元アルザス・ワインを頂きつつ。カラフェに留めたけど。
リヴォビレ/メインストリート/ランチの店内1
リヴォビレ/メインストリート/ランチの店内2
リヴォビレ/メインストリート/ランチの店/料理
 頼んだのは鴨肉の料理。サラダはチーズ入りのものを選んだら、これはサラダと言うよりチーズの盛り合わせだな…という量だったり、更にソーセージも食べ応えがあるほど入っていて、鴨肉と合わせて結構ボリュームがあり、僕ら二人のランチとしては十分。そして満足。
 お昼を過ぎていたせいか後から二組ほど入って来ただけで、お店が混むことは無かった。もっともいつもこんなものなのかもしれない。この街が観光客で賑わう感じはどうもイメージしにくいし…。とにかくランチがハズレじゃなくて良かった。多分、スタッフ氏が教えてくれた店じゃ無いけど。

 リボヴィレに寄るつもりは特になかったのだけど、折角来たし小さな村だからチョロっと散策してみよう…と、店を出て山側に向かって歩き始める。
リヴォビレ/メインストリート5
 ↓『フォア・グラ』と書かれた看板。カモがネギしょって来る…みたいな。
リヴォビレ/メインストリート6
リヴォビレ/メインストリート7
リヴォビレ/メインストリート8
リヴォビレ/メインストリート9
 ↓ちょっと微妙なデザインだけど、アルザスだしコウノトリがぶら下げて持って来る赤ん坊の包みの絵だろうか?ベビー用品店かな?
リヴォビレ/メインストリート10
 ↓リヴォビレでもトゥインゴを撮る。
リヴォビレ/メインストリート/トゥインゴ
 途中、パン屋さんがあった。そう言えばアルザスに来てからまだ一度も、有名な特産品である“クグロフ”という富士山みたいな形のパンを食べて無かった。…ので、ここで買ってホテルで食べようと思い近寄る。
 そこで驚いたのが↓このパン。超巨大!
リヴォビレ/メインストリート/パン屋の巨大パン
 二つに切って置いてあったけど、これ売り物なんだろうか? いや、それよりこの(切る前の1本の)長さのパンが入るパン釜がある方が驚きか…。
 ちなみに、パン屋さんの看板娘さんは可愛らしい娘。
リヴォビレ/メインストリート/パン屋の看板娘
 目的の“クグロフ”をまるごと1つ買って店を離れるときにショーウィンドウにあったのに気付いたんだけど、クグロフはスライスされて焼かれた物も売ってた。『チーズ入りオリジナル・スペシャル』的な…多分。こっちでも良かったかな。
 その隣のメレンゲは、これまたデカい。と言うか、アルザスのパン屋やケーキ屋の店頭で見かけるメレンゲは、どれもデカい。いや、日本のが小さいのかな?これに被りつきたいとは思えないんだけど、それもまた文化の違いか…。
リヴォビレ/メインストリート/パン屋/クグロフとメレンゲ

 リヴォビレも歩けば面白い看板に当たる。↓これはアイスクリーム屋とドメーヌ兼ホテル。
リヴォビレ/メインストリート/アイスクリーム屋看板
リヴォビレ/メインストリート/ドメーヌ兼ホテル看板
 下にも看板が出てた。
リヴォビレ/メインストリート/ドメーヌ兼ホテル看板2
 アルザス地方には沢山ドメーヌがあってどこでも試飲できる…みたいな話はチラっと聞いてはいたんだけど、マルセル・ダイス以外はほとんど下調べをして無かったこともあり、そのマルセル・ダイスが畑が見える場所にあったしドメーヌの意味が畑を持っている生産者…ということだったので、街(というより村か)中にドメーヌの看板が出ているのはちょっと意外だった。
 そんな感じでキョロキョロしながら歩いていると、ちょっと“イイ感じ”の路地を発見。メインストリートから外れて(看板にも釣られ)路地の奥に入ってみる。
リヴォビレ/メインストリート/ドメーヌ兼ホテル看板3
 路地に入ってすぐのところに、その看板のホテル(の入り口らしき駐車スペース)があった。壁にはそこで作られているらしきワインのボトルがディスプレイされている。その横には価格入りワインリスト。
 試飲できたりするのかな?…と、ちょっと見てみたけど、どうもどれもボトルの購入価格らしき値段。僕が写真を撮ったりしげしげとメニューを見ている間、一瞬奥に人が現れたけどすぐに奥に引っ込んでしまった。こっちから声を掛けなかったからかな? 怪しい東洋人だと思われたかも…。
リヴォビレ/メインストリート/ドメーヌ兼ホテル看板4
リヴォビレ/メインストリート/ドメーヌ兼ホテル看板5
 まぁ、そのドメーヌはともかく、路地はイイ雰囲気だった。
リヴォビレ/路地1
リヴォビレ/路地2
リヴォビレ/路地3


 路地の奥にはフィアットの初代パンダの4X4…なんだけど、日本でかつて販売されたパンダの4X4は、リア・ゲートに大きく『4X4』とプレスされたエンボス文字が目印なのに、このパンダのリア・ゲートには小さく申し訳程度に“4X4”のプレートが付いているのみ。フランスでは“四駆”はセールスポイントにならないのか、或いは美意識か…。イタリア仕様も同じだとしたら、日本人がアホなのか。プレスしたパーツは実際存在する訳でコストの問題でも無い気がするけど、理由をちょっと知りたい。
 リアエンドに牽引用の“玉”が付いていたり、ランプ類のガードやルーフレールだけじゃなくて荷台用の“はしご”が付いている上、この急斜面にわざわざ車輪止めまで用意して駐車していたり…と、適度なヤレ具合も含めていかにも欧州の田舎の生活小型車的で、凄くイイ雰囲気のFIAT 初代PANDA 4X4。もちろん風景も含めて。1100ccで何を牽引しているのか凄く気になる。
リヴォビレ/路地/パンダ4X4
 路地を出るところ(後ろにパンダ)。
リヴォビレ/路地から出る/パンダ4X4の正面
 路地を抜けると、その先は少し谷になっていて小さな清流が流れていた。清流沿いは遊歩道になっていた。桜の様な花も。
リヴォビレ/街裏の清流
リヴォビレ/街裏の清流沿いの桜色の花
 清流に歩道橋が掛かっていたので渡ってみると、↓こんな看板が。…という訳で、バイクじゃ無ければ入って良さそうなので、ちょっと見たことが無い変な形の入り口を入ってみると…。
リヴォビレ/街裏の清流を渡る橋の先の看板
 …その先には(柵に囲われて)こんなのが居た。動物好きの嫁さんのテンションが一気に上がる。
リヴォビレ/清流の向こう側の動物園1
 最初に一番大きな馬が寄って来たら、他の子達も安心したらしくどんどん寄って来る。
リヴォビレ/清流の向こう側の動物園2
 とりあえず、その辺に生えている草を与えてみる嫁さん。
清流の向こう側の動物園3
清流の向こう側の動物園4
 この2羽のアヒルは相当仲が良いのか、常に2羽一緒に並んで「グワグワグワグワ!」と鳴きながら歩く。
リヴォビレ/清流の向こう側の動物園5
 思わぬところで動物と鳥達とのふれあい。リヴォビレ、あなどれない。


続く。

■結婚5周年記念旅行 過去INDEX
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19.コルマール2日目夕方〜夜
18.上を向いて歩くと…
17.コルマール旧市街
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12.モノプリと大聖堂
11.小雨のプティ・フランス
10.ストラスブールの宿
9.全嫁が感動
8.ストラスブールに
7.セーヌを渡ってクスクスへ
6.マレ地区でランチと…
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結婚5周年記念旅行/マルセル・ダイス

 中々書き上げられなかったコルマール2日目散策がようやく終わり、やっとコルマール3日目。まずはホテルの朝食から…。

 朝、6時過ぎに目が覚める。外を見ると夜中に雨が降ったらしく路面は濡れていて、空はかなり暗くどんよりとしている。ただ、今日の天気予報はそんなに悪くない。
アルザスコルマール/3日目/朝
 折角この旅初めての浴槽のあるバスルームだったので(結局浴槽があったのは、このホテルが最初で最後)、お湯を張ってお風呂に入ることにした。浴槽はウチよりずっと広いので、足を真っ直ぐ伸ばして入る…という普段出来ない姿勢で入れるのが嬉しい。深さが浅いのでちょっと寝そべる様な格好にはなるけど。とは言え、やっぱり浴槽の中で頭や身体を洗うしか無いのは若干面倒臭く、お風呂は日本式が良いなぁ〜と思う瞬間でもある。

 お風呂から出てから外を見ると雲が切れて来ていて、陽の光に照らされた建物が少し赤くなり(部屋の窓からの風景は西側なので太陽は見えない)、雲の隙間からところどころ青空が見えて来ていた。
アルザスコルマール/3日目/朝2

 さて、昨日の朝ダイニングの雰囲気を見たときに、ここで朝食を食べてみたくなったので、昨日の夕方散策から一旦ホテルに戻ったときに2人分お願いしておいた。
 レセプション↓。ここで振り返るとダイニングがある。
コルマール/ホテル/レセプション
 その、ダイニングを入り口側から見たところ。結構広い。
コルマール/ホテル/ダイニング
 僕が今まで経験した安ホテルに限れば、大抵どこのホテルも朝食は簡単なバイキング形式だったけどその内容は結構差が激しくて、大雑把に分けると(ランクが星1〜3と幅があるんだけど)都会のホテルは貧相で、地方のホテルは充実している感覚。
 という訳で、ここのホテルも地方都市ということだからなのか、結構充実していた。特にパンは5〜6種類あって(全部は食べて無いけど)どれも美味かった。あと、朝食バイキングによく置いてあるんでヨーグルトと思い込んで取ったパッケージが、開けてみると果物をミックスしてすりおろしたもので(蓋にはフランス語でそう書いてあるんだけど…)、これもけっこうイケた。まぁ、これに関しては普通に売ってるものだろうから、ホテルの朝食のレベルとしては語れないけど…。
コルマール/ホテル/3日目朝/朝食1
コルマール/ホテル/3日目朝/朝食2

 ちょっと食べ過ぎ気味の朝食に満足して9時半頃部屋に戻る。さて、今日行こうと思っている“マルセル・ダイス”というドメーヌ(葡萄畑を所有し、栽培・醸造・瓶詰を一貫して行うワイン生産者のこと)があるベルクハイムという村までの交通手段を考えねば…と。
 ベルクハイムはコルマールから北に車で17〜18km離れたところにある村で、コルマールの駅前から路線バスが出てるものの本数が極端に少なく、朝8時頃に1本出た次はお昼まで無い(逆にコルマールに来るバスは午前中何本かあった)。お昼のバスまでその辺で時間潰すかなぁ〜とも思ったものの、旧市街は昨日で概ね見たし、美術館に入るには中途半端だし、午後はエギスハイムという村にも行きたかったのもあって、ちょっとタクシー料金が気になりつつも戻りはバスに乗れそうだし、行きは時間を買うか…と、コルマールの駅前からタクシーに乗ることにした。

 さぁ、本日一発目の初代トゥインゴ写真。初代トゥインゴの中でも前期型はこんな感じで未塗装の樹脂バンパーで、ヘッドライト下のウインカーレンズがオレンジ色(後期型はクリアー)という部分で後期型と見分けが付く。ちなみに僕ら夫婦はこのウィンカーの形状から、初代トゥインゴのことを『涙目ちゃん』とも呼んでる。
コルマール/3日目/朝/駅前のトゥインゴ
 そしてそのトゥインゴから数十m後ろに、同じルノーのサンク(5)が停まっていた。二世代目の“シュペール(スーパー)・サンク”の方。サンクも初代の“縦サンク”の方が圧倒的に好きなことは前に書いたけど、こっちのシュペールの方も『20世紀に描いた未来の車』みたいな感じで結構好き。特にオシリのライン。
コルマール/3日目/朝/駅前のシュペール・サンク前
コルマール/3日目/朝/駅前のシュペール・サンク後

 駅前のタクシー乗り場。↓前方に停まっている黒い方に乗った。
コルマール/3日目/朝/駅前タクシー乗り場
 ドライバー氏は英語はあまり得意ではなさそうではあったけど、少なくとも僕より上手で助かった。ただ、ベルクハイムは(当然)すぐに伝わったものの“マルセル・ダイス”では解らず、スマホでフランス語ページの情報を見せる。すると「遠いし、バスがあるよ?」という反応だったので、「バスは昼まで無いらしい」的な話をして行って貰うことに。とは言え、わざわざバスを勧めると言うことは、結構料金掛かるんだろうか?…と、若干不安になりつつ。
アルザスコルマール/3日目/朝/タクシー車中/ベルクハイムへ1
 交通量が多目のコルマールの市街地だけど、それでも10分ほどで高速のインター付近へ。ところがインター手前から渋滞し始めたと思ったら、先を見ると高速の本線も渋滞していた。ドライバー氏が「高速ではなく一般道を通った方が早いと思うけど?」と聞いてきた。渋滞がすぐ先で終わっている可能性もあるものの、この渋滞の中に“タクシー料金を払いつつ”入る気になれず、一般道を行って貰うことにした。
 おかげで、“アルザスワイン街道”を少し走ることになり、周辺のブドウ畑ばかりの風景を車窓から眺めることができた。
アルザスコルマール/3日目/朝/タクシー車中/ベルクハイムへ2
アルザスコルマール/3日目/朝/タクシー車中/ベルクハイムへ3

 コルマール駅前からベルクハイムのマルセル・ダイスの前までは、30〜40分ほどだったかな。途中、ドライバー氏の観光ガイド(最初はあまり喋らなかったけど、途中から「あの山の上の建物は有名なお城だよ(多分“オー・ケニグスブール城”)」とか「アルザスはワインの産地だからブドウ畑ばかりだろ」的な話)も付いて、タクシー代は日本円で5千円弱。やっぱりちょっと高かったなぁ〜と、タクシーから降りたときは思った。

 そのマルセル・ダイスのテイスティング・ルームは可愛らしい建物でレストランの様な佇まい。後で調べたら実際その昔レストランとして使われていた建物らしい(改装はされているそうだ)。
べルクハイム/マルセル・ダイス1
 さて、そもそもこの来にくい村までわざわざタクシーまで乗って来たのは旅日記の冒頭にチラっと書いた様に、ウチの近所のトラットリアのソムリエのKさんに、「アルザスに行くなら絶対マルセル・ダイスに寄って来てください」と言われたのが始まり。彼が世界で一番好きなワインだと言うし、嫁さんも元々アルザス・ワインが大好きだし、じゃぁ折角だから寄ってみよう…と。
 1人15ユーロ払うと誰でも試飲できるんだけど、(確か)1本でもワインを買って行くと試飲自体が無料になるシステム。元々僕らはお土産で買う気満々だったから1人15ユーロのことは頭に無かったけど、それよりはタクシー代の方が気になってた。

 ということで、本当はここに一番来たいであろう人は居ないけど、まずは入店前に本人の分身で記念撮影。
べルクハイム/マルセル・ダイス2
 入り口のドアを開けて中に入るとちょっと想像と違う。てっきりワインショップ的な店内で、その一角にテイスティング・スペースがあって…みたいに思っていたのだけど、入ったそこは受付も何も無い空間で“呼び鈴”的なものも無く、壁に仕切られていて奥の様子が解らない。
 ちょっと所在無い感じでどうしたもんかと動きあぐねていたら、ほどなくして奥から人が出て来た。「テイスティングしたいのですが…」と言うと、すぐ横の部屋に通される。驚くほど広くて窓が大きく明るく綺麗な部屋。まさか、実は別料金が掛かるのでは?…と言う恐怖感がジワジワと…。
べルクハイム/マルセル・ダイス3
 外の風景を眺めつつ若干ドキドキして待っていたら部屋に案内してくれたスタッフが戻って来て、「フランス語は話せますか?英語が良いですか?」と聞かれたので、英語で「じゃぁ英語で。あまり喋れませんけど…。日本語はダメですよね?w」と軽くジョークを挟んで答えると、笑顔で断られつつ英語のメニューを渡されながらスタッフ氏は説明を始めた。
 で、まず安心したのは、試飲だけなら1人15ユーロ、買うなら試飲はタダ…と最初に彼が説明してくれたこと。これで心置きなく飲め…試飲できる。
べルクハイム/マルセル・ダイス4
 折角なので、スタッフの彼にKさんの分身を持って貰い記念撮影。勿論、その“分身”の本物はソムリエで、マルセル・ダイスが世界で一番好きで、ここに僕らに来る様に勧めてくれた…という説明もした上で。
べルクハイム/マルセル・ダイス5
 まずはメニューの一番上にあったピノ・ダルザスからスタート。メニューでは13ユーロ/本のワイン。ちなみに日本のネット通販で調べてみたら、2014のピノ・ダルザスは¥3,500前後。お店で飲むと5〜6千円くらいか?
べルクハイム/マルセル・ダイス6
べルクハイム/マルセル・ダイス7
 1杯目からとにかく美味い。これが一番安い訳だから、この先どうなっていくんだろう!!!…と嫁さんとはしゃぎながら少しずつ味わっていると、すぐにスタッフ氏が次のワインを持って戻って来た。すると彼は「次のワインを注ぎますから、グラスの中の残りを前にある(バケツの様な)容器に捨ててください」と。
 (あまり行ったことは無いけど)通常テイスティングのときは同じグラスで違うものを注ぎ続けるので次のワインを試すためにグラスを開けないといけないのと、段々酔って味が解らなくならない様に普通は飲まずに口に含んで捨てたりする。ただ、僕らは仕事じゃ無いし何十杯も飲む訳では無いので、嫁さんと顔を見合わせて慌てて残りを飲み干そうとしたら、「ダメダメ!全部飲んだら酔って味が解らなくなるから!」とにこやかに促され、二人で泣く泣く残りを捨てた。

 2杯目はリストでも2番目にあるリースリング。最初のピノと同じ2014年モノだけど値段は一段上がって21ユーロ/本。日本のネット通販では4千円ほど(写真は割愛)。
 1杯目のときもそうだったけど、注いでくれるときにワインを色々と説明してくれる。で、2杯目のこのリースリングが出て来たときに、嫁さんがスマホに保存してあったボトルの写真を見せる。ソムリエKさんが「マルセル・ダイスに行くなら…」と、自分用に秘蔵してあったのを飲ませてくれたときの写真だ。するとスタッフ氏が「これを飲んだことがあるのなら、今出した2種類はレベルが低いので、次からもう少し上のレベルにします」と言って、奥に戻った。僕らは詳しい訳じゃ無いんだけど、どうやらその写真がテイスティングの敷居を上げてしまったらしい…。

 さて、このリースリングも少しずつ味わいながら飲みたいところだけど、スタッフ氏が次のワインを持って戻って来る前に“飲み干さないと”、この美味しいワインもみすみす捨てることになる…。テイスティングの1杯の量としては多少多めかな?という気もしなくは無いけど、多分この量なら飲み続けても大丈夫だろう…と、最初に十分香りと味わいを確認したあと、残りを一気に飲み干しグラスを空にした。

 スタッフ氏が次のワインを持って来る。ラベルに“CRU D'ALSACE”の文字。ここから先は1つのワインにつき1ページを使ってラベルと説明があるレベルになった。こういう感じのページ↓
べルクハイム/マルセル・ダイス9
 この「クリュ・ダルザス」から、壁に掛かっている液晶画面に映し出されている周辺の畑の区分を示す航空写真を指しながら、「このワインはあの色の場所の畑で作られたブドウで…」などと説明してくれる↓
べルクハイム/マルセル・ダイス11
 例えば同じ年に同じぶどうの種類から作られたワインでも、畑が違うと味が全然変わる…なんて説明も、それに該当するワインを持って来てくれて畑の位置とワインを指差しながら、比べてテイスティングさせてくれたり(確かこの2つ↓)
べルクハイム/マルセル・ダイス12
 スタッフ氏はそうやってひとつひとつ丁寧に説明してくれるものの、英語が苦手な僕は聞き取れなかったり知らない単語だったりが多くて結構頭が疲れる。ただ、それでも少しでも理解したくて「解ったフリ」をせずいちいち聞き返す様にしていたら、彼もなるべく簡単な単語に言い換えたり、あるいは仕草で説明したり、本当に丁寧に説明してくれる…と言うか、自分たちのワインのことを出来るだけ伝えたいという気持ちを感じた。
 ちなみに一番面白くて印象に残っている説明は、ワインの香りの説明で「火打ち石の様な…」と言う言葉を使ったときのこと。そもそも僕はその“火打ち石の匂い”が解らないと喰いつくと、その部屋には火打ち石が置いてあって(香りを説明するための道具が他にもいくつか置いてあった)僕の目の前で擦ってくれる。そこで直後にワインの香りを嗅ぐと、「あっ、ホントに同じ匂いがする」と判る訳だ。“一目瞭然”ならぬ“一嗅瞭然”か。

 4種類の“CRU(クリュ)”クラスのワインを飲んだあと、“GRAND CRU(グラン・クリュ)”に移る。3種類とも60ユーロ前後になる。日本での価格となると…。
べルクハイム/マルセル・ダイス13
 なんにしても、もう、この上ない幸せを感じる味で、高いタクシー代を払って…なんてことはもうすっかり忘れていて、ここまでわざわざ来た甲斐があった。Kさん教えてくれてありがとう!…という興奮状態。あとは懐具合をみながら、どれを買って帰ろうかなぁ〜と悩み始める。

 ただ、ひとつどうしても心残りの件があって、それをスタッフの彼に聞いてみた。↑の方に載せた最初のメニューページの一番下に入っていた“GEWURZTRAMINER(ゲヴェルツトラミネール)”。途中から“クリュ”の方に変更されなければ多分試飲できたであろうワインなんだけど、僕ら二人とも(特に嫁さんが)ゲヴェルツが好きなので、最後にこれを二人で1杯でいいので試飲させて貰えないか?…と。彼はグラン・クリュを試飲してしまった今となってはオススメできないんだけど…と言いつつ、二人に一杯ずつ持って来てくれた。確かに彼が言うように(当然だ)味の“深み”という点では物足りないとは言えるんだけど、もう、普段飲んでる(というほど飲めてないけど)様なゲヴェルツとは大違いで、このタイミングで飲んでも何もがっかりする点はない…と言うか、ここで遠慮して諦めずに帰らず良かったぁ〜と。舌も心も奥底から満足。

 懐具合やこの先のお土産の量(手荷物の重量オーバーが怖くて)なんかを想像して、結局ワインは3本だけ選んで購入。段ボールの箱に入れてくれたのだけど、ソムリエKさんにお土産として1本渡すときにドメーヌまで来た証拠として、もし良かったら…とサービスの彼に箱(と人形)にサインを書いて貰えないかお願いすると、「僕よりは…」と一度裏に引っ込み、マルセル・ダイス本人のらしきサインが書かれて戻って来た。本当にこの日に居たのかどうか確証は無いんだけど…まぁ、そうそうここで嘘は無いだろう。
 約1時間くらいの滞在だっただろうか? 本当に来て良かった。また機会があれば是非再訪したい。

 テイスティング・ルームからも見える家々の奥の丘は、マルセル・ダイスのグラン・クリュ用のブドウが作られるブドウ畑。ソムリエKさん人形を手前の草地に刺して、“現地に来た風”記念撮影。
べルクハイム/マルセル・ダイス14



おまけ。
 マルセル・ダイスの道を挟んだ向かいにある家の生垣に、刈り込みで作られた“巨乳モデル”に甘える図。
ベルクハイム/マルセル・ダイス向かい生垣


続く

■結婚5周年記念旅行 過去INDEX
19.コルマール2日目夕方〜夜
18.上を向いて歩くと…
17.コルマール旧市街
16.本丸コルマールへ
15.青空市場と屋内市場
14.ドイツなのに…!?
13.結婚“腕輪”の故郷訪問
12.モノプリと大聖堂
11.小雨のプティ・フランス
10.ストラスブールの宿
9.全嫁が感動
8.ストラスブールに
7.セーヌを渡ってクスクスへ
6.マレ地区でランチと…
5.ヴァンヴの蚤の市
4.モンパルナスの朝市
3.RER車内とパリの宿
2.パリへ
1.出発準備 編
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結婚5周年記念旅行/コルマール2日目夕方〜夜

 前回、午後のコルマール旧市街地を散策の途中まで書いた。今回は一旦ホテルに戻って歩き疲れた足を休めたあと、夕食のために再び旧市街に…。

 コルマールのあるアルザス地方のシンボルである『コウノトリ』は結構有名らしく、こんな感じでお土産用のぬいぐるみもアチコチで売られている。もっともこの姿は、もはやコウノトリと言うよりは、加工工場内にぶら下がったブロイラーにしか見えないんだけど。
アルザスコルマール/2日目/午後/旧市街地30
 ↓昨夜満席で入れなかったビストロ『La Soï』の前を通る。オープンは夕方からのはずでまだ開いてないけど、今晩また来てみるつもり。
アルザスコルマール/2日目/午後/旧市街地/La Soï
 小さなジェラート(は伊語だ。仏語だと何だろう?)屋さんを見つけて、思わず買い喰いしたんだけど、まぁ、美味しかったものの、想像していたより小さい…のに、これで確か5〜6ユーロした。イタリアでジェラート買うと何処でも巨大なのが出て来るんで、勝手にそのイメージを持ってたのが悪いんだけど…。
アルザスコルマール/2日目/午後/旧市街地/ジェラート1
 食べたのは「SPECULOSとAMARETTOだったかな?」と嫁。僕は全然覚えてない…。それにしてもメニューの文字(スペル)に慣れずパッと見で頭に入らないもんで、一瞬思考が止まる。
あルザスコルマール/2日目/午後/旧市街地/ジェラート2
 ホテルの方に戻りつつ歩く。さっきカフェに入った広場のあるサン・マルタン教会の横を通る。↓こういう感じの建物。結構デカくて立派。中世に建てられたゴシック様式の建築らしい。中には入らなかった。
あルザスコルマール/2日目/午後/旧市街地/サン・マルタン教会
 ↓旧市街地にあるコルマールの市庁舎の入り口にはためく、フランス国旗とコルマール旗(とEU旗)。
アルザスコルマール/2日目/午後/旧市街地/市庁舎前
 反面、市庁舎側の広場に掲げられたEU各国の国旗は、気のせいかしおれ気味…。
アルザスコルマール/2日目/午後/公園EU各国旗

 旧市街を出る前にもう一度モノプリに寄り、部屋で飲む用の安アルザスワインを仕入れ、昨日〜今朝は通らなかった道をブラブラ歩いてホテルの方に。

 モノプリの隣はちょっとした広場になっていて(その横に美術館がある)、その広場の上空をちょっと可愛らしいガラスの外灯がいくつもぶら下がっていた。空に浮かぶ(海の)“浮き玉”の様にも見える、中々面白いデザイン。
アルザスコルマール/2日目/午後/ガラス玉外灯1
アルザスコルマール/2日目/午後/ガラス玉外灯2
 旧市街では無い、普通の街の中の建物の片隅に、古い井戸が残されていた。穴は塞いであって使えないのだけど(或いは、オブジェ的にどこからか持って来たものかもしれない)、この一角だけ、古い写真の様に時間が止まっている様に思える。
アルザスコルマール/2日目/午後/古い井戸1
アルザスコルマール/2日目/午後/古い井戸2
 ↓この標識の“EUROPE”は、一体どこを目指しているんだろう? このあとから時々見かける様になって、その都度に気になっていたんだけど、未だに不明。
アルザスコルマール/2日目/午後/EUROPE標識
 ↓ホテルのすぐ側にあったビル。15階建てくらいの細いビルなんだけど、多分コルマールでダントツに高い建物では無いだろうか? 北イタリアやトスカーナ辺りでよく見かける中世の塔の様だ。コルマールの広い空に、この一棟だけがニョキっと突き出ている。
アルザスコルマール/2日目/午後/ビル

 ホテルの部屋に戻ったのは15時半頃。2時間ちょっと軽くワインを飲みながら(やっぱり飲んでしまう)疲れた足の筋肉をほぐす。

 夕飯を食べに再度旧市街地を目指しホテルの部屋を出たのは、18時少し前。近所の公園のメリーゴーランド辺りは大分日差しが陰っていたけど、空はまだかなり明るい。日本(関東)なら夏至くらいの明るさかな。
アルザスコルマール/2日目/夕方/メリーゴーランド
 公園のEU各国旗達は、少し出て来た風のおかげで、西日を浴びながらさっきよりは若干元気になっていた。
アルザスコルマール/1日目/夕方/公園EU各国旗

 さっき前を通ったばかりの『La Soï』を目指して再び旧市街を歩くんだけど、まだ明るいし街歩きをするつもりでなるべく同じ道は通らないルートを。
 ちょっと細い小径を入ると、やけに複雑に絡んだ建物の裏側。何故にここまで…。まるでイタリアのアマルフィやチンクエテッレの様な、海岸沿いの崖岸にこれでもかと積み重なる家々みたいだ。
アルザスコルマール/2日目/午後/旧市街地/裏通り1
アルザスコルマール/2日目/午後/旧市街地/裏通り2

 『La Soï』の方角に向かって入り組んだ小径を適当に歩いていたら、さっき嫁さんが石鹸を買ったのとは違う場所にも、イースター関連らしき屋台の市場が並ぶ一角があった。ここにも鴨やらヤギやら動物や鳥たちが囲われていた。ワインやサラミやハムとか、惹かれるものが色々売っているし、実際スーパーなんかで買うよりよっぽど美味しいのかもしれないけど、ちょっと高い印象。お土産店的な…。もっともちゃんとには換算して無いから気のせいかもしれない。
アルザスコルマール/2日目/夕方/イースター市場1
アルザスコルマール/2日目/夕方/イースター市場2
アルザスコルマール/2日目/夕方/イースター市場3
アルザスコルマール/2日目/夕方/イースター市場3
アルザスコルマール/2日目/夕方/イースター市場5
アルザスコルマール/2日目/夕方/イースター市場6

 さて、ヤギや鳥とひとしきりたわむれ、屋台市場をチラ見して、数分後に『La Soï』の前に着いた。…が、なんと今日は定休日らしい!今晩も入れず…orz。ホテルを出る前に一応Web(と言ってもトリップアドバイザー)をチェックしていたんだけど、今日が定休日だとは書いて無かったんだけどなぁ…。

 まぁ、仕方ない。そんなこともあろうかと、次点の店も探しておいた。さっき嫁さんが石鹸を買った広場にほど近い場所にあるビストロ。…と言うか、ビアホール的な感じの店らしい。もののWebによると(まぁ、これもトリップアドバイザーのことだけど)「地元の人や隣のドイツから来る客で賑わい、店の人はみんな明るく親切」みたいなことが書いてある、アルザス料理とビールを出すリーズナブルな店だそうだ。
 ↓出た後に取った写真なんで、すかっり日が落ちているけど、こんな感じの店構え。
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ
 店内の雰囲気は外観から想像するイメージのまま。18時半頃に僕らは店に入ったんだけど、ほとんどその直後に満席になって外に列ができてた。
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ2
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ3
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ4
 まずはワインをグラスで頼み、乾杯。足の部分が緑色なのがアルザス風。
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ4
 隣のドイツ人赤ちゃんが「ビールの店でワインかよ!」と驚き顔。
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ5
 連れのワンちゃんも、椅子の下から「そりゃないだろ?」的な視線。
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ6
 料理は…グラタンだったかな?…と、3日前にストラスブールに着いて最初のランチで食べたけど、もう一度“タルトフランベ”。もう一つのアルザス料理“ベックオフ(伝統的な煮込み料理)”を食べてみたいとも思ったんだけど、2人で頼むには量が多そうだったので(大抵大きな鍋のまま出て来るみたいだ)諦めた。
 飲み物の2杯目は勿論ビールで。後ろのグラスがボケていて見えにくいけど、ドイツ風に目盛りが付いている。写真のグラスには“0.25L”の表示。
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ7
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ8
アルザスコルマール/2日目/夕食/ビストロ9
 で、この食事。グラタンがどうだったのかの印象をすっかり消し去るほど、タルトフランベに使われているマンステール・チーズの匂いが凄かった。隣の席のドイツ人夫婦がこっちを見ながら鼻をつまむ仕草を見せて笑っている。僕が「一口どうですか?」と差し出そうとすると、「実は昨日ここで食べたよ」と笑いながら遠慮された。僕は美味しく食べれたんだけど、嫁はこの匂いが強すぎて若干ダメだったようだ。タルトフランベは好物であるにも関わらず。そんなに酷かったかなぁ〜。まぁ、嫁と比べると僕の鼻は大分鈍感だけど…。

 今日も朝からちょこちょこと飲み食いいたせいか、ビールのせいか、あっと言う間に満腹になってしまった。外ではまだ少し待ってる人が居たので席を空けるためにも、どこかで他の店で食後酒飲んで帰るか…ということになり、1時間半ほどで店を出る。

 外に出るとまだ20時前だと言うのに、観光客はかなりまばら。ホテルに戻る方向に歩きながら、どこかバー的な店が無いかなぁ〜と、灯の付いている店の前を通るときには様子を伺うんだけど、どうもレストランやビストロ的な店ばかりで、お酒を1〜2杯頼むだけではちょっと気が引ける感じの店しか見当たらない。そもそも開いてる店の数自体が少ないのもあるけど。

 店を探しながら歩くひっそりとした旧市街地は、昨日の雨の夜とはまた違った良い雰囲気の絵が撮れる。黄昏を過ぎた時間帯の空は深い蒼色で凄く綺麗で、建物の屋根のシルエットとのコントラストとオレンジ色の燈がイイ感じだ。
アルザスコルマール/2日目/黄昏1
アルザスコルマール/2日目/黄昏2
アルザスコルマール/2日目/黄昏3
アルザスコルマール/2日目/黄昏4
アルザスコルマール/2日目/黄昏5
アルザスコルマール/2日目/黄昏6
 …と、歩いているうちに旧市街地を抜けてしまい、メリーゴーランドのある広い公園に出てしまった。

 結局、どこにも寄らずにホテルに戻る。エレベーターのパネルをよく見たら“シンドラー社”製だった。
アルザスコルマール/2日目/夜/ホテルエレベーター

 部屋に戻った途端、お腹が一杯だったり疲れてたりのせいで急激に睡魔襲って来て、夕方少し飲んで残ってたワインにもほとんど手をつけず、今晩もそのまま眠ってしまった。


続く

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結婚5周年記念旅行/上を向いて歩くと…

 前回はコルマール初日のスタート、モノプリと屋内市場でのランチしたところまで書いて、また2ヶ月以上が…。今回もまだまだ続く旧市街地散策の話。

 コルマールの旧市街地の更に中心的な観光地に、“PETITE VENISEと言うエリアが有名らしく、とりあえずそちらの方になんとなく向かいつつ歩き始める。ちなみにフランス観光局の日本語ページには「プティット・ヴニーズ」とあったけど、正しい発音に近いかどうかは不明。pettiteは実際聞くとプティッツにも聞こえる。

 市場を出て歩き始めて30mも行かない場所でふと気がつくと、嫁さんがレストランの店頭にあるメニューにしばし釘付け。多分内容や値段が気になるんだろう。少なくともメニューだけは仏語が読める様なので、内容を見るだけで面白いのかもしれない。僕一人なら確実に素通りする訳で、一人旅なら見ることの無かったその場所からの風景をゆっくり眺めることになる。二人旅行ならではの予期せぬ時間と視点を得られるひと時。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地1
 で、僕は別のものを見ていた↓。
アルザスコルマール/1日目/午前中/旧市街地/ルノー・キャプチャー
 このルノー・キャプチャは、スモールクロスオーバー車種における欧州一番の人気車種。ただ、SUV的に少し車高が上がったデザインにも関わらず、何故かAWD(4WD)の設定が無い(ロシア向けにはあるらしい)。まぁ、欧州ではこのテのコンパクトSUV“もどき”はどこのメーカーもみんなFFオンリーなんだけど。日本は軽自動車ですら四駆の設定があるのとは対照的だ。
 何にしても、この最近のルノー車の曲面のみで構成したデザインは結構好き。もう随分長く車のデザインは角の立った(余計な)ラインで構成され続けて来たので。とは言え初代トゥインゴの様な愛嬌は無いけど。

 さて、ルノー車の話はこのくらいにして、この辺りに密集するコロンバージュの建物、近くで見ると柱と柱の間を埋める壁(漆喰か何か?)がかなり盛り上がっている。これは元々こういう作りなのか、例えばひび割れ等の補修で塗り重ねているうちにこうなったのか分からないけど、壁が盛り上がっているというよりは柱が壁に食い込んでいる様に見えて、なんだか内側から空気で膨らませている様でもある。 
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地2
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地3
 天気の良く気持ち良い空気の中、ブラブラと特にアテも無く旧市街地を歩く。今のところはまだ、目に入るもの全てが新鮮で興味を惹かれるので、単に歩いているだけで楽しいし、古くて緩い街並みにに和む。
 レストランだかカフェだかの店頭にざっくりと椅子とテーブルが並べられてるだけでもなんだかお洒落…というか“ゆるカワ”に見えるのは、やっぱり色遣いだけでは無くて周りの建物の雰囲気と一体になってなんだろうなぁ。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地5
 中庭に入る扉が開いてることは少ないので、思わず覗き込んでしまう。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地6
 どうしても車に目が行く。日本では見飽きたし先代の方が遥かに見た目は好きなんだけど、現行FIAT500もこっちで見るとなんか絵になる。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/FIAT500
 時々、卵をモチーフにした飾り付けが目に入る。4/6なんでイースターは過ぎてるけど何か関係あるのかな? もっとも、イースター自体をよく知らないけど。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/イースター飾り
 さて、屋内市場を出て10〜15分ほどウロウロしているうちに、“プティット・ヴニーズ“エリアに着いた。この場所を紹介するときに必ず使われる写真が撮られる場所。…という訳で、僕も撮る。川があるとコロンバージュが立ち並ぶ様は、おとぎ話の絵本の様だ。
アルザスコルマール/1日目/午後/プティート・ヴニーズ1
アルザスコルマール/1日目/午後/プティート・ヴニーズ2
 窓辺にコウノトリの置き物とぶどう。どちらもアルザス地方のシンボル。空中にワイヤーでぶら下がる街灯は、こちらはでは時々見かけるスタイルだ。
アルザスコルマール/1日目/午後/プティート・ヴニーズ3
 また、ちょっとイイ雰囲気のアイアンワークの外看板。
アルザスコルマール/1日目/午後/プティート・ヴニーズ4
 プティット・ヴニーズの中の細い道を抜けて裏側(と言って良いんだろうか?)に抜けると、煉瓦造りの二重橋が。その橋の上から振り返る様に眺めるプティット・ヴニーズも、絵葉書写真的有名地とはちょっと違う落ち着いた感じでなかなか良い。
アルザスコルマール/1日目/午後/プティート・ブニーズ5
アルザスコルマール/1日目/午後/プティート・ヴニーズ 6 
 プティット・ヴニーズの路地と川沿いの狭い歩道を抜け、煉瓦造りの二重橋を渡り、旧市街地散策に戻る。その二重橋を渡った横にあった建物上階の窓枠と屋根の形が可愛らしくて撮ったら、ガラスに雲が写ってイイ感じに。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地7
 そしてまたルノー・トゥインゴ。さっき駐車場で見たやたら綺麗なのと同じ色で、こちらもかなり綺麗。イイなぁ〜。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/トゥインゴ3
 前にも書いたかな? 欧州に来て天気が良いと、空の方にレンズを向けた写真ばかり撮ってしまう。欧州は空の青さが濃い気がするんだけど、気のせいかなぁ〜。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地9
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地10
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地11
 で、また初代トゥインゴ。ファニーフェイスを真正面から撮ろうとかがんだら、ちょうどエンジン掛けて出るところで前輪が切られたんで、「ちょっとまって!」と運転していた女性に手で合図をしたらニコニコして待っててくれた。シャッター切って「その車、イイね!」と指と目で合図したら、向こうも手を振ってくれる。ちょっと嬉しい。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/初代トゥインゴ/白,正面
 更に上を向いて歩く。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地12
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地13
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地15
 旧市街の中心辺りだと思う。レストランや土産物店で賑わっているエリアに、昔の城壁の門の様な建物があり、その脇には木製の柵で囲われた簡易的な檻に黒豚が二匹。嫁さんがその豚に引き寄せられるように近寄ると、その門の中にはチョコレートやロウソクを売る出店があり、更にその奥はちょっとした小さな広場があって、グルッと小さな屋台が並んでいる。周りには卵を使った飾りがアチコチに。タマゴってやっぱりイースター関連なんだろうなぁ〜とか思いつつ、なんなのかは不明。
 嫁さんは元々自分様のお土産に手作りの石鹸を買うつもりだったらしく、ちょうどその屋台もあったので早速物色。店主は見るからにヘビメタ系バンドでもやってそうな短髪ロン髭の恰幅の良いお兄さんなんだけど、僕らに合わせて凄く優しいトーンのゆっくりとした口調の英語で話してくれる。「あんまり英語は得意じゃ無いから解りにくいかもしれないけど…」と言っていたけど、とても聞き取り易いし分かり易いんで全然問題無い。それより僕の単語英語を汲み取ってくれたかどうかが心配だ。
 「ボクの腕を触ってごらんよ(見た目印象とは裏腹の優しいトーンから想像した意訳口調)」と言うんで、嫁さんと二人してがっしりした腕をさわさわしてみると、肌がスベスベだった。「この石鹸で毎日洗ってるんだ」ということらしい。嫁さんは三種類のハーブを選び、ニコニコしながら買っていた。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/黒豚
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/石鹸屋1
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/石鹸屋2
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/イースター市場周辺
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地16

 数件サークル状に並ぶ(多分イースター関連の)屋台の市場をざっと見たあと、旧市街の中心にあるサン・マルタン教会前の広場に面したカフェで休憩。天気が良いので外の席。ちょっと風は冷たくて少し寒いんだけど、やっぱりこっちのカフェでは陽の光を浴びていたくなる気分になる。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/カフェで休憩1
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/カフェで休憩2
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地/教会の塔

 30分ほど休憩してから、またアテの無い街歩きの続き。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地17
↓次の3枚の写真の建物は『プフィスタの家』と言う名で、1537年建築。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地18
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地19
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地23
↓観光地のアルザスにも、普通に酒屋も質屋もある。
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地20
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地21
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地22
↓そしてまた初代トゥインゴ。
アルザスコルマール/1日目/午前中/旧市街地/シルバートゥインゴ

 それにしても天気が良く、絵になったり珍しかったりと、割と上ばかり向いて写真を撮っていたのだけど…
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地24
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地25
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地26
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地27
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地28
アルザスコルマール/1日目/午後/旧市街地29
 …↑この看板を撮ってる辺りで、犬のウ●コを踏んづけた。前日シュトゥットガルトで買ったばかり靴で…orz 嫁さんは笑い続けるし…。それにしてもこの国は、犬のウ●コを片付け無さ過ぎだと思う。ホントに…。結構普通に落ちてる。

続く

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6.マレ地区でランチと…
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